先日、ご案内しましたが、深川内科クリニックの深川先生が、当院にご協力くださることになって、2週間が経ちました。
写し方を指定させていただいて、すでに数人分のレントゲンをお願いしましたが、快く撮影してくださっています。
毎回、医師としての所見も付けていただき、大変ありがたく思います。
その中で、ビジュアル化しておいて良かったと思った例がありました。
初回の問診では、『 姿勢が気になるだけで、痛みなどはほとんどない。 』 とおっしゃっていた、50代後半の患者さん。
ある動作をした時に、右上腕に痛みが走ることが判明。
聞くと、某整形外科で 『 五十肩 』 と診断されており、肩甲上腕関節にヒアルロン酸を数ヶ月注射しているとのこと。
「 体に害はないというので、気長に治そうと思ってます。 」 と、それほど深刻には考えていないようでした。
検査をしてみると、特定の動作をしたときに痛みが出るが、肩関節の可動性は問題なし。
五十肩?
疑問を感じながら頚椎を触診した時に、なんとなく嫌な感じがしました。
早速、深川先生にお願いして、レントゲンを撮っていただいたところ、C4-C5の椎間板がかなり薄く(D4)なっており、両椎体にはかなり大きな骨棘が形成されていました。
C5には軽度の圧迫骨折も認められ、C3は後方変位。
頚椎全体はやや後彎している状態。
上腕の痛みは、五十肩でしょうか?
ちなみに、某整形外科さんでは、首のレントゲンは撮っていないそうです。
この状態になるには、相当な時間が経過しているはずなのですが、今回私がお願いしたことによって、初めて分かったのです。
近視眼的に痛みのある場所だけを見て、対象療法で痛みにだけ対処してはならないという典型的な例のような気がします。
ただそれでも、今の時点で気づけてよかったのかもしれません。
現在、細心の注意を払いながら、施術を行なっています。