一昔前、空手の世界で極真会と言えば、実戦空手の象徴的存在でした。
空手バカ一代という漫画の影響もあり、大山倍達というカリスマの元、多くの有名人が脇を固め、確固たる地位を築いていました。
そして、そこの全日本大会や世界大会で活躍した選手に憧れ、尊敬し、空手を始めた方たちも多かったことと思います。
ところが、ある時期を境に統率力(?)結束力(?)が弱まり、多くの側近や全日本チャンピォン、世界チャンピォンが離散していきます。
あげく、大山氏が他界した後は、団体が分裂を繰り返し、今では部外者である私たちには、誰がどこでどのような活動をなさっているのか、さっぱり状況が分からなくなっています。
さて果たして現在、極真系の全日本チャンピォンは年に何人誕生しているのでしょう。
分散と共に興味が薄れてしまったのは、私だけでしょうか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
実はプロレスも同じような経緯をたどっています。
力道山というカリスマがいて、第二世代には新日本の猪木、全日本の馬場という2大スターがいました。
ところが気付いてみると、リアルファイト系やキワモノ系などの団体が乱立し、空手ほど多くはありませんが、それぞれがチャンピォンを抱えて強さを競っていました。
選択肢が増えたことによって新しいファン層を開拓できたのかもしれませんが、オールドファンである私は、日に日に興味が薄れるばかりで、ある時期からほとんどプロレスを見なくなりました。
年に数回、雑誌を立ち読みしますが、今でも選手の名前をよく知りませんし、顔と一致しません。
ただ、プロレス界のよかったところは、分散を繰り返しつつも、猪木・馬場時代には考えられなかった団体間の交流が生まれたことです。
猪木が強いか、馬場が強いか。
オールドファンの中では、この2人の対戦は夢でもありました。
今は、カリスマやスターがいないから実現したのでしょうが、分散と集中の結果、ファンである第3者が望むような物が作り上げられるのであれば、それにこしたことはないでしょう。
それに、当初はメジャー団体と中小団体のレベルの差は歴然としていたそうですが、今はうまくバランスが取れていると聞きます。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて、私たち日本のカイロプラクティック業界の環境も似ています。
いや、ちょっと次元が低いかもしれません。
カリスマがいない。 核がない。 乱立どころの話じゃないほど訳の分からない数の団体がある。
現状を放置することにより、いたずらに分裂や分散が繰り返され、さらに収集が付かなくなるような事態を招くと、第3者となる利用者さんから愛想をつかされるかも知れません。
そろそろ集中の時期に入ってもいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。