たまにご質問を受けるのが
「借金の時効の援用をしたら、どの位経てばローンが通るようになりますか？」
というご質問。
そのご質問に対しては
直接の「お答えはできない」ということになります。
まず、大前提として
時効の援用が成功する
必要があります。
時効の援用は
❶ 最終返済から５年以上経過していること
❷ 裁判を起こされていないこと
（あるいは裁判確定から１０年以上経過していること）
❸ その他強制執行等時効中断時由がないこと
等の要件を満たす必要があります。
そして
「時効の援用が成功したら、必ず信用情報から抹消される」
という訳ではありません。
基本的には
「ＪＩＣＣの情報はおよそ１ケ月程度でファイルごと抹消されます」
クレジットであっても、キャッシング部分の延滞情報が
ＪＩＣＣに搭載されている場合は、抹消されるのが一般的です。
当事務所でも、
消費者金融とクレジットカードは、
キャッシング利用のみだった方は、
『ファイル毎信用情報記録から抹消』となっています。
2⃣
「ＣＩＣの情報抹消は、債権者によります」
プロミス以外の消費者金融は、
銀行の保証会社であった場合を除き、抹消されます。
※プロミス（ＳＭＢＣコンシューマーファイナンス）については
ＣＩＣ情報の取り扱いが
従前の方針から変更されている可能性があり、
人によって5年程度情報が保有期限として残るかも知れません。
3⃣
「クレジットのＣＩＣ情報は、時効の援用が成功した
場合であっても、5年間残るのが一般的です」
※クレジット会社の場合は「契約をした時の規約」による
のです。
※クレジットカード契約の規約に
「個人情報の収集・保有・利用提供に関する同意条項」
があって、そこに
債務の支払いを怠った事実については、契約期間中および契約終了から５年間個人信用情報に登録されることに同意する
旨の記載があれば、
５年間ＣＩＣの情報は残ります。
※同一会社でも、カード履歴がとても古い方の場合には
ＣＩＣ情報が抹消されていることもあり、ケースバイケース
といえそうです。
５年間、
「情報が残るのだったら、請求書も来てないし、時効援用は
やめよう」
という方もいらっしゃいますが
完済するか時効援用しない限り
借金も延滞情報もいつまでも消えることはありません。
そして、時効援用が成功すれば、借金が完全に消えるのです。
これは大きなプラスといえます。
５年間、個人信用情報記録に残るケースであったとしても
５年後には、抹消されるのです。
また、放置すれば、いつか裁判をされる可能性もあります。
ご自身のお考え次第ですが
「まずは借金をなくし、将来の与信調査（ローン審査）に備えて
家計を見直す」
ことから始めてもいいのではないでしょうか。
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