転機(キャリアトランジッション)


2022年7月28日
延川和治
 

ご自分のキャリアを、ご自分で創り上げ、必要に応じて転職、副業など自主的に転換(キャリアトランジッション)させながら、ご自分で歩んで行かれる方は素晴らしいと思います。 

けど、倒産、リストラ、解雇などで、突然強制的にキャリアトランジッションに直面させられたり、あるいは、転勤、異動、昇格、結婚、定年退職などある程度予測ができていても、そのトランジッションに向き合うとき、ご自分はこれからどうしようと悩まれる方も多いと思います。  また、入社されて三年、せっかく入ったこの会社、付けてくれたこの仕事、でもやっぱり自分には合わない、辞めたい、かわりたいと、社会人になられて早々に直面する転機(キャリアトランジッション)となる方も少なからずいらっしゃるのではと思います。

こんなとき、ご自分はどのように対処されるのが良いのでしょうか。

先ず、転機に直面したときの不安を分かち合える人を見つけることから始めるのは如何でしょうか? ご自分の不安を良く理解して頂ける方、安心してその不安を話せる方、そんな方が身近におられれば、随分と気持ちが楽になり、お考えも進むのではと思います。

次に、ご自分の原点に帰る、原点を掴み直してみることから始めるのは如何でしょうか?
ご自分のリソースの再点検、ご自分の人生の意義、ご自分のご家族や社会との関わり合い、ご自分の年齢とこれから、ご自分の興味、ご自分が本当になさりたいことは何かを掴み直してみます。

さらに、それをどこで、どのような形で実現していくかを探し、どのような基準で選択していくかを考えながら、優先順位を決めて、これからの方向性の具体化をしていきたく思います。

これらのことをお一人でお考えになることに加えて、誰か信頼できる方と相談しながら進めることが、お薦めです。 自分では思いつかない、思いがけないポイントが相談相手から出てくることが往々にしてあります。 第三者の目線は大変有意義です。 学校の先生でもいい、友達・先輩でもいい、キャリアコンサルタントでもいい、ご自分が信頼できる人を探して、とことん相談してみてください。

次のターゲットが決まってきたら、そのターゲットから見た自分について考えて見ましょう。 そのターゲットが求めているであろうこと、それに対して訴えかけられる自分の強み、熱意、思い、そして自分の将来像。

ここまで来ると、今直面している転機が、ご自分のこれからのキャリア創造への第一歩になる感覚を自然にお持ちになると思います。
「どうしよう」とお悩みになられていたご自分が、「これからを創り出す」ご自分へとの大変な変化です。
是非、新たなキャリアへ向かって大いに前進されてください。
そして、そこで大いに実績を上げられてください。

更なるご自分のキャリアの実現に向かい、ご自分のキャリアを転換されるとき、一番ものを言うのが「実績」と思います。
「どんなときに、どんな考えで、どんな行動をし、何を成し遂げた」これがもっとも世の中にアピールできるポイントと思います。
キャリアトランジッションを生かして、新たな世界での、大いなるご活躍を期待しています。

 

以上
 

転機への心の準備

2022年7月27日

鈴木 友之

 

 キャリア形成や再就職支援の研修で活用するツールに「ライフイベントチャート」がある。

チャートの横軸に自分の年齢を中学時代あたりから現在に至る範囲で設定し、縦軸は真ん中に横線を引いて、上に良かったと自分で思うイベントをプロットする、逆に楽しくなかったとか悪い印象のイベントを真ん中の横線よりも下にプロットする。高さ低さはその程度を表現する。

 

 実際に自分でもやってみて分かることは、まず、ことわざの「人間万事塞翁が馬」とか「禍福はあざなえる縄の如し」というとおりプロットを結ぶ線は波の状態になっていて、上に上がったままでもなければ下に下がったままでもないことが確認出来る。この上がった時のエピソードを紐解けば、自己PRとなる自分の強味を分析出来るし、下がった時のエピソードを手掛かりに自分の弱みなり課題が、更にはへこたれずに立ち直る強味も見えてくる。

 一方で、もう一つ気づくのは、イベントの上下を問わず、プロットした上下のピークが所謂キャリアの転機とは一致しないこと。上のピークにあるイベントなら自信を深めモチベーションを高めて居る時であり、どん底状態のイベントであれば、将に失意のどん底と言ってよい状態であるが転機に重なっているとは言えない。むしろ、自身のライフイベントチャートを書き出して思いつく転機は、意外なタイミングでさりげなく訪れている。

 

 私のとって第一にあげる転機は、就職先にメーカーを検討する中で求人リストにあった商社に応募するまでの時期。それまで工学専攻でも重要に感じ始めていた英語を、苦手克服すべく学び直していた。そこへ、就職検討の企業訪問を重ねる中で工場勤務に感じた閉塞感が重なって、目にした商社の求人に「これだ!」と感じて応募した。内定後に周りからは「なぜ商社!?」と違和感のある視線を感じたりしたが気にならなかった。第二にあげたい転機は定年近い時期。50代になってから関連会社に出向しての職務で人事総務関係も担当することになった。取引のあった人事コンサルティング会社から当時はまだ新しい「キャリアカウンセラー養成講座」を社員研修に、と紹介された。まずは「自分が受講してみよう!」と何故かひらめいて自費で受講し資格を取った。定年後には人々のキャリア支援のフリーランスの道を選んでいた。研修仲間との交流はその後の活動の支えになっている。

 

 そのような転機を振り返ってみると、「さあ就職だ」とか「定年だから再就職先を探さねば」、といったことではない何か「是非、こうしたい!」といったひらめきのようなものが大きな転機になっているように思う。しかしひらめく瞬間より前に、それまでの長い時間軸で行動し感じるなかで培った感性のようなものが決断に後押しをしているように思う。

日ごろの仕事や学び、人々との交流などから入ってくるさまざまな情報が融合して転機を生み出す「心の準備」になっているように思う。これからも目の前の課題に向き合う中で、いつ来るか分からない転機を受け入れられるよう行動し感性を磨いていきたい。

 

以上

副業

2022年6月22日
延川和治

 

なぜ副業をするのでしようか?
体力や時間に余裕があるからですか?
お金が簡単に稼げるからですか?
本業にその体力と時間を投入して、本業でより良い結果を得なくていいのですか?

もう本業ではご自分を発揮できないですか?
もともと本業には無理してご自分を曲げて入られましたか?
その本業をそっと脇に置いて、ご自分を本当に発揮できる副業にかけて行かれたいですか?

お一人お一人の環境も異なり、考え方も異なり、一概には言えず、また、ご本人の納得の上で始められると思えますので、どうのこうのと申し上げることはないのですが、副業を始めようと思われるときは、この更なる本業への道と新たな副業への道との分かれ道に立っているときと思えてなりません。

その分かれ道は右と左、これから交わることがない道でしょうか?
それとも、また合流して、さらに広い道になる道でしょうか?

ゆとりがでた体力や時間を使って、お金を稼ぐ。
その体力や時間はいつまで続きますか?
いずれ無くなってしまうことはないでしょうか?
そのとき、あなたはどこにいるのでしょうか?

あなたが活きる道はどこにあるのでしょうか?
ご自分を生かせる副業、ご自分の技術の劣化を防ぐ副業、ご自分の本業にもプラスになる副業、などなど、せっかくの体力や時間の余裕をつかってのこと、お金を稼ぐだけでなく、何らかご自分のこれからに役に立つものであって欲しい、如何でしょうか?

健康、体力、労働環境にもお気を付けください。 一日が二十四時間より増えることはありません。 労働時間の管理、労災保険の適用、利益相反、秘密保持、全て自己管理が前提でしよう。 

ご自分を知るご自分が、やりたいことを素直に行い、経済面も含め成功を収める。
本業に加えて。 時には本業もサポートしながら。 
素晴らしい世界の実現になると思います。 ご自分を生かす道へ。

 

以上
 

副業に取り組む意味

 

2022年6月22日 鈴木 友之

 

厚生労働省では働き方改革の一環で副業を推進しており2018年1月に「モデル就業規則」を改定、コロナ対策でのオンライン勤務推進と相まって、副業が浸透し始めている。

具体的な資料として厚生労働省の資料{副業・兼業の現状}や財務省広報誌の「ファイナンス」掲載記事からは、データが少し古いこともあって、まだまだこれからという印象。しかし、(株)リクルートキャリアが行ったアンケート調査の資料(2021年2月)を見つけたので見ると、働く個人の9.8%が兼業・副業を実施中、企業の72.7%が兼業・副業制度を過去3年以内に導入とある。

 

更にリクルートキャリアのアンケートの中で、兼業・副業を実施した人の感想には上位から順に「新しいスキルを獲得できた」「本業以外での仕事にやりがいを感じた」「本業の労働環境の魅力を改めて感じた」「本業の仕事の魅力を改めて感じた」「社外のネットウェア―クやつながりが構築できた」「自分の強みや課題を自覚できた」と並ぶ。本業と副業の関係性を感じる内容に、実施する人たちの新たなキャリア形成への真剣な取り組みが伝わってくる。

 

一方で、別のネット資料で偶々見つけた記事に「おすすめする副業21選!」「安全に始めるコツや稼ぐためのポイントを紹介」というのがあった。内容は、例えばアンケートモニター、ポイントサイト、フリマアプリ、ネットショップ経営、アフィリエイト、から株式投資、不動産投資、FXなどが列挙されている。率直な感想として、何か違うなー、という印象が強い。折しも、テレビのニュース番組では、スマホなどを利用して「簡単に稼げる」をうたい文句にした副業紹介のトラブルを特集して、専門家が注意点などをアドバイスしていた。

 

「働き方改革」をベースにした副業の意味を私なりに整理すると、やはり、まずは本業を第一にしながらも、本業がいつまでも存在する時代ではないこと。「企業の寿命は30年」も既に昔の話と心得て、極端に言えば明日は存在しないかもしれない、くらいに考える。単に収入を増やすというのではなく、自分の成長の一助となる副業を通して能力や人脈を広げて新たなキャリア形成を図ること。本業・副業それぞれの企業と顧客の利益に貢献する相乗効果の視点で副業を選択することが大切と考えた。特に、定年を控えた中高年の方々にとってはキャリア転換の重要な時期であり、狡兎三窟の故事ではないが、しっかりと取り組んでいこうではありませんか。

以上

副業のススメ

2022.6.20 大圖健弘

 

 コロナ禍の継続を契機として働き方を見直す会社が増えてきている。これに伴いこれまで、事務所における勤務が一般的であったのに対し、在宅ワークを中心としたテレワークを基本とする企業も増加してきている。これに加えワークライフバランスを重視する考え方も浸透してきており、今までのように「みんなで渡れば」といった集団主義の考え方から、個々の成果を評価し、多様な働き方で会社に貢献する考え方へ人々の考え方も変化してきた。これに伴って、個人個人の時間の使い方もかなり自由度が高くなってきている昨今である。

 一方、ITの広がりによって、パート、アルバイトといった一時的な仕事もネットを使った仕事やメールを使った仕事などが増えており、自分自身の時間配分による仕事の仕方が可能になってきつつある。事実、インターネットを使って調べれば、こうした仕事の依頼がかなり多く掲載されていることに驚かされる。

 かつて、会社において副業は、身体的にも、時間的にも、本業の業務遂行に悪影響が及ぶものと考えられ、多くの会社において、就業規則によって規制され副業は、本業の会社の管理下に置かれていた。私たち一般の会社員は否応なく本業に専念する生活に慣らされてきている。

 しかし、これまで触れた社会全体の考え方、働き方の変化に伴ってこの状況が様変わりしている。この際、私たち個人個人が、自分の働き方を見直し、副業にも積極的に取り組むことを考えてみてはどうだろうか。こうした副業への取り組みは、第一義的には新しい個人の収入源ということになるのだろうが、今までの仕事と違う新たな仕事に取り組むことによって、新しい知識、考え方、知見といったものを身に着けることができるという大きな意義がある。こうしたことを積み重ねることによって、個人個人がその可能性を広げる契機にもなってくるのではないだろうか。又、こうした知見の広がりを通じて、セカンドキャリアへの挑戦といった、新しいキャリアチェンジのきっかけをつかむことにも通じていく。人生100年時代を迎える中、是非、こうしたことを頭の中にとどめ、積極的に副業にチャレンジしたいものである。

 

                                                     以   上

 

人脈という仲間

2022年5月27日

鈴木 友之

 

あれは50歳代に入ったころのこと、高校時代の仲間数人と新年会を兼ねて集まっていた。定年が身近に感じる年齢の話題の流れで、誰かが「われわれ皆、それぞれに全く違う業種で違う仕事をしてきているのだから、逆にその経験や資格を生かして一緒に新しい事業とかコンサル業とかしてみたら面白そうだな」「それはそうだ、どんなことが出来るだろうか」などと話したが、結論は出ないままに、急がない話だから来年までに考えてみよう、となり、結局何の話にも収束しなかった。

 

時は遡って、40歳代に会社のあるプロジェクトで米国西海岸に新たな事業の会社を立ち上げることになった。私もメンバーの一人として日本での準備期間を過ごしてから米国に2年近く勤務して現地スタッフに事業運営を引き継ぐまでを担当した。現地でスカウトされた役員やマネジャーたちが実務メンバーを採用してチームを作っていく。徐々にメンバーが充足されて業務運営が軌道に乗っていく。マネジャーに人材を集める工夫を聞く中で、単に新聞・雑誌広告や人材紹介会社を通じて募集するだけではない方法があることを知った。いわゆる人脈というネットワークだ。どこかの職場で一緒に働いた人たちが、お互いの実力を知り気心も知れている仲間として連絡を取り合い紹介し合って、常に新しいキャリア形成、より良い意欲の湧く仕事と報酬へのチャンスを作っている。いろいろな機会に開かれるパーティーも単なる楽しみが目的というよりも、新たな仕事への機会を生み出すネットワークを広げる重要な手段になっていると納得した。

 

いまの日本に目を移すと、コロナ禍の影響で働く環境が激変している。特にITを生かしたリモートワークや遠距離コミュニケーションは仕事の時間と地理的制約を大きく減らした。加えて、雇用制度が従来のメンバーシップ型からジョブ型に移行し始め、就業規則面では副業を認める方向にある。いろいろな仕事に同時並行的に取り組む機会も広がりつつあり、それぞれの人が学びと実践で培われた能力・スキルをベースに、興味と価値観を満たす可能性をいっそう自由に広げられる時代になってきたと感じている。

 

最初に紹介したエピソード、50歳代に高校時代の仲間と交わした何気ない夢が実現することもないまま第二の人生にあるいま、改めて思うことは、同級生といった狭い枠に捉われない自由な交流機会を持つことが必要という一点を挙げたい。技術革新、地政学面も含む社会環境と経済構造の変化、気候変動、などなど、環境の激変に対応していくには、過去に捉われない新たな仲間を作り広げていくことが、新しい仕事始めライフスタイルを創造していくカギに思う。われわれ中高年としても、交流機会が与えられるのを待つのでなく、ITに臆せずネットワーク上でも積極的に外出していこうと思う。

以上

 

キャリアチェンジと仲間

 

2022年5月25日

大圖 健弘

 キャリアチェンジを行う中で、仲間の存在が重要な役割を果たすということは、多くの書物の中でも言及されており、キャリアカウンセリングの中でも「お友達の意見は」とか「仲間と相談したか」とかという質問をすることがままある。果たして、キャリアチェンジの行動の中で仲間の果たす役割は何であり、重要な役割を果たすのであろうか。

 実は、筆者はこれまでの転職で仲間と何らかの話をしたことはなく、その結果、仲間から支援を受けた経験がない。この為、仲間が重要な役割を果たすといわれてもあまりイメージがわかない。そこで、なぜ、キャリアチェンジについて仲間と会話がないのだろうと考えてみた。

まず、同様にキャリアチェンジに重要な役割を果たすとされている家族について考えると

    ①  家族は、本人のキャリアチェンジの結果が直接生活に響くため意見を聴くなど、相談する必要性が高い。

    ②  日頃、近くにいており、簡単に相談する機会が得られる。

    ③   日頃からのコミュニケーションが密であるため、率直な意見交換が行いやすい。

 等、キャリアチェンジに対して日常的にかかわる要素が非常に高い。

 これに対し、仲間はこうした必然性、利便性がないため、なかなか相談するきっかけが作りがたいということがその理由ではないかと考える。特に、こちらから積極的に仲間に働き掛けないと何の成果も得られえないのが実際である。

 それでは、そうしたきっかけを得にくい仲間でも、キャリアについて相談しようと思う仲間というのはどのような仲間かと考えたとき、筆者は自分の仲間に相談できそうな仲間が少ないことに気が付いた。

   ①  まず、学生時代の仲間は、ほぼほぼ筆者と同じような会社人生を歩んでいる仲間がほとんどで、転職経験がある友達も、ス 

       カウトされて転職といった、経験が主で、自分自身のキャリアについて相談できる状況にない。

   ②  次に、これまで会社で一緒に仕事をしてきた仲間についてみると基本的に、一つの会社で同じような業務を行ってきた仲間

      で、それこそキャリアチェンジなんて考えたことがないメンバーで、キャリアチェンジ全体について相談しても分かってもら

      えない。

   ③  その他の仲間については、付き合いも浅く、何かキャリアチェンジについて相談できるまでの付き合いに達していない。

 こんな、思い込みをもって、実は筆者は、キャリアチェンジについて、仲間の支援を受けてこなかったのである。

 しかし、これでよかったのだろうか。こうしたことを考え振り返った場合、必ずしもこれまでの考え方が良かったとは思えない。確かに、家族と違い、本人のキャリアチェンジが影響を及ぼす存在ではない。しかし、この為、逆に、客観的に個人の考え方に判断を示してくれる可能性が高いであろうし、日頃の、個人の行動についても何かと仲間として感じていることがあり、そうした面からのアドバイスも得られる可能性がある。このようなことを考えると、これまで仲間の支援を仰いでこなかったことは必ずしも得策ではなかったと考えられ、今後のキャリアチェンジにあたっては、こうした仲間にも意見を求め、行動していくことが重要と考え、行動変革をしていくことが大切と改めて、感じた次第だ。

まずはこれからの行動を変えていこうと思う。

 

 

                                                     以 上

 

仲間

2022年5月22日
延川和治

 

中高年の皆さんは、「仲間」の存在の大きさを、社内であっても社外であっても、肌身に感じられたご経験をお持ちと思います。 あのことが成せたのは、あの「仲間」のお陰と。
今、ご自分のこれからを考え初めるお立場になられたとき、そのことを思い出されては如何でしょうか。

再就職しようにも、現実社会では、年齢の壁はやはり厚い。 中高年に対する理解が深まってきてはいるも、まだまだ厚い。 ご自分の今までの実績を一人信じて、求人に挑戦すべく職務経歴書を提出されても、なかなか思うような回答を先方から得られない。
ご自身の理解や意識とは、現実社会はなにか、やはり、土俵が違う。

このようなとき、ご自分の周囲におられる「仲間」を思い出されてみては如何でしょう。
ご自身のことを知っている人には、素直に相談ができる。
ご自身のことを知っている人からは、いろいろな話しが聞き出せる。
聞かれた方も、知っているご自身には、自然と親身になって答えてくれる。
ご自身との接点以外に、彼ら自身が持つさまざまな接点から、ご自身に関係するどれだけの情報を得ることが出来るか、どれだけの気づきを得ることができるか、どれだけの励みを頂く事が出来るか、計り知れない、と思えます。(このことは、相手にとっても同様と思います。)

悩みを親身になって聞いてくれ、その人なりのアドバイスも頂ける、「それだったらこうしてみたら」、「こんなこと紹介できるよ」、「なんだおまえもか、だったら一緒にやろうぜ」
再就職されるにせよ、起業されるにせよ、気持ちを合わせて話が出来る人がいる、場合によっては、一緒に世の中に打って出ることができる人がいる、その心強さは、なにか違う土俵に一人で格闘する上記の心細さとは雲泥の違いになると思います。

今までを生きてきた人間が、またこれからを生きていこうとするとき、今まで以上に、大いに「仲間」との接触を増やしていかれてはいかがでしょうか。
ご自分のこれからの為に、そしてご自分と接点のある「仲間」一人一人のこれからの為に。

 

以上
 

再就職でのマッチング、就職でもなく起業でもない第3の道

 

2022年4月21日 鈴木 友之

 

現在、50代対象の再就職講座の講師を務める中でいろいろな可能性を説明する際に強調することは、今までのキャリアで獲得した能力や知識を活かすといった延長に縛られずに可能性を自由に広げること。30代、40代の場合は、それまでのキャリアで蓄積した能力と知識、即ちスキルを深め広げて発展させる方向感で、さらなる成長と収入アップを目指してきたと思う。しかし、50代からの後半はそれまでのキャリアで熟成してきたスキルを活かしながらも、新たな会社で、或いは新たな事業分野などに臆せず飛び込んで欲しい。そこでは何らかの未知の世界を開拓するといった、それまでの視点での更なる高収入やステータスを高めるといったことよりも、フレッシュさに改めて焦点を当てて欲しいとお伝えしている。その準備としてのキャリアの棚卸し結果は、能力と知識の個別要素に分解して組み立て直すことが肝要となる。事例をいくつか紹介する中で、受講者の反応も良いエピソードの一つ、Aさんのケースをデフォルメしてご紹介する。

 

Aさんは早期退職後にある歴史関係の研究機関で研究員を務めてきた。65歳を過ぎたところで悠々自適の身となり、2-3年間は趣味の会に参加したり奥さんと海外旅行をしたりと定番の生活を始めていた。そのような時期に、Aさんの奥さんの茶道仲間であり親しい友人の調剤薬局オーナーの奥さんがAさんに声を掛けた。今度、新設する調剤薬局の店の経営を任せたいと。薬剤師や仕入れ先などは手配できるが、肝心の店舗経営を任せられる適任者が見つからない。日ごろ知るAさんに白羽の矢が当てられた。

 

Aさんは奥さんも交えて調剤薬局経営者と話し合い、薬局経営の流れや経営者として押えるべき要点、薬剤師に任せられる/任せた方が良いこと等を確認して考えた末に、それこそ清水の舞台から飛び降りる気持ちで引き受けた。薬のことは良く分からないながらも、率直に薬剤師の人たちの意見を聞きながら、2年くらいで安定経営にすることが出来たとのこと。その背景には、Aさんの研究者として鍛えた探求心と調査・分析して整理する力や計数面のスキル。一緒に経営に携わった奥さんが茶道で磨いてきた考え方の合理性とコミュニケーション力、茶道の先生としての聴く力と指導力。これらが総合力となって初めてのジャンルの仕事にも適応し乗り越えた様子。

 

最初に書いた通り、「キャリアの棚卸し結果は、能力と知識の個別要素に分解して組み立て直す」、私流に換言すると「スキルを因数分解して再構築」することが肝要と申し上げたい。今までのキャリアの経験から「出来る/出来ない」の判断が先に立つと、「ワクワク」感がないままに淡々と取り組むことになる。逆な見方をすると今までのキャリアの延長線上で目の前の事象を見ていては、そこには必ず何かの違いがあるにもかかわらず見過ごしたままに従来のやり方で取り組んでしまい、期待する/される結果が出ないリスクもある。そんなリスクを乗り越える一番の道は、スキルも未知の世界の取り組みに組み替えて、「ワクワク」感に満ちたフレッシュさを確保してほしいと思うところです。

 

以上

セカンドキャリア選択におけるマッチングの重要性

 

令和4年4月18日 大圖 健弘

 

 新たなキャリアを選択していく中で、マッチングの問題は非常に重要となる。キャリアマッチングは最近では新卒の就職活動の中でも注目されてきているが、セカンドキャリアの選択の中では非常に重要な位置を占めると感じている。

先日、筆者の勤める職場に新しい仲間を迎え入れた。このメンバーはずいぶん探し求めていたスキル保持者で、非常にひっ迫している事務処理分野の新たな担い手として期待された人物であった。このメンバーを迎えるにあたり、紹介を受けた会社に対しても、会社として求める人材のスキル要件等を詳しくお伝えしたつもりであったし、当然、紹介をした会社においても、このメンバーのスキル背景について詳しく承知しているものと考えていた。そして、面談し、当社並びに新メンバー候補者双方が期待しているスキル、保有しているスキルの開陳を行い、いわゆるマッチングを十分行ったつもりで合意に達し、新メンバーを受け入れた。

しかし、いざ一緒に仕事を始めてみると、どうも、こちらの期待している仕事ができない、新メンバー側も何か会社の言っていることが理解できない、という仕事の齟齬が生じ、結局、この新しいメンバーには退出いただく結果になってしまった。せっかく、苦労して仲間になっていただいたメンバーとこうした事態になってしまい、会社としても時間と労力の無駄が生じ、メンバーにとってみればそれまでの就活を全く振り出しに戻す事態になってしまった結果となった。

なぜ、このような結果を招いてしまったのだろうと考えたとき、マッチングが適切に行われてきたのか反省をする必要がある。一般に新卒採用では経験もさることながら、ポテンシャルも大いに評価する。しかし、キャリア採用に当たっては、ポテンシャルよりもスキルそのものあるいは経験に裏付けられた知識等を評価することが重要になる。ここでは、自己理解、並びに仕事理解をきちんと行い、個人が客観的な目で自分を評価し、自分が期待されている仕事にあった人材であるかどうかを判断するとともに、採用する側も、応募者が期待した仕事ができる人材かどうかを正しく判断することが求められる。いわゆるマッチングが適切に行わなければならないのである。この為には、応募者は自分を飾らず、真の自分を表現することが求められるし、採用側も仕事として必要とされるスペックをできるだけ明確に伝え、応募者に自分ができる仕事、あるいは自分が行いたい仕事であるかどうか判断できる材料を提供することが求められる。勿論、面談時に双方とも納得のいくまで確認をしあうことが重要である。

こうした「自己理解」「仕事理解」がきちんと行われることがマッチングを適切に行うためのキーポイントになる。決して、自己をよく見せようと飾ったり、逆に仕事についてあいまいにしてはならない。

今回、大切なメンバーを迎えることに残念ながら失敗した筆者はそのことを痛切に感じ反省している。それと共に充実したセカンドキャリアを求められている方にはこのことを肝に銘じ適切なマッチングが行えるよう活動をしていただければと願っている次第である。

                                                                                  以   上