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第２話 憧れの華奢子になりたい
長男を生んで働きだした頃
老健の理学療法士
Mくんから「そうか椎葉さん
きゃしゃ子になりてーんじゃな」と
言われて気づいたのです
「きゃしゃ子」が
彼の作った言葉なのか
世にある言葉なのか
分からないけど
それまでのわたしの気持ちに
ピッタリきました
そうずっと「きゃしゃ子」に
なりたかったんです
高校１年の冬
叔母がつれていってくれた
国立競技場で
ラグビーの試合を初めて観ました
当時神戸製鋼が
キラキラに輝いていて
わたしはタレ目に
口髭をたくわえた
Sさんに一目惚れ
大学１年になり
彼が見知らぬ誰かと
結婚してしまうまで
恋ともいえない恋をしました
ファンレターに写真をいれて送ったら
Sさんから電話がかかってきました
彼が冗談で言った
「およめさんにきてくれへん？」
という言葉に
当時は本気になり
夢中になったのです
高校のラグビー部の練習を
グランドが照明で照らされる時間まで
３階の教室から眺める毎日
Sさんの出る試合は
東京はもちろん
京都でも神戸でも
観戦に行きました
その間に友人たちは
リア充を満喫していました
憧れのラグビー部の面々には
小さい肩をしたかわいらしい
彼女がいました
スポーツマンに憧れては
ことごとくフラれる
彼らが選ぶのは
きゃしゃ子たち
当時のわたしは
58kg～61kg
スポーツマンに憧れては
フラれていた過去を話した時
理学療法士のMくんが言った
「きゃしゃ子」に
ずっとなりたかったんです
スポーツマンにモテたかったから
Sさんが結婚してしまってから
私もアルバイト先で
彼氏ができて
49kgまで痩せました
そのときは帯状疱疹にかかり
入院しました
今回ダイエットをして
50kgを切った時
ちょっと心配になりました
50歳を迎えたので
帯状疱疹ワクチンを
受けました
きゃしゃ子になっても
もう帯状疱疹にはなりません
Sさんのおよめさんにはなれなかったけど
50歳でボトムスSサイズが履けました
あの時憧れてた
きゃしゃ子になれたかな
そして気付きました
スポーツマンの彼らが
選ぶのは
ただのきゃしゃ子ではなく
聞き上手で
受けとめ上手
気くばり上手な
素敵な女の子だということ
「きゃしゃ子だから」だけでは
なかったのだと気付いたのです
気くばり上手は
一生無理かもしれないけど
聞き上手と受け止め上手の心得
歳を重ねたからこそ
身に付けたいです
本当のきゃしゃ子はこれからだ！
今日も最後まで読んで頂いて
本当にありがとうございます
あなたのすべてがうまくいきますように
今日の体重は47.3kg 体脂肪率は13.6%
BMIは18.5
流れている曲は
ポルノグラフィティ「アビが鳴く」です
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