さぁ今日の冒険が始まります!!
驚きと楽しさで満ち溢れた父島滞在の日々が終わり、東京へ帰る日。
おがさわら丸は15時に父島・二見港を出港しました。
桟橋にはたくさん人の々が集まっていて、盛大に見送ってくれました。
父島の生活リズムはカレンダーではなく、おがさわら丸の出入航で決まると聞きました。
おがさわら丸の出航は一大イベントなのに違いありません。
おがさわら丸が岸壁を離れてすぐ、たくさんの小型船がわらわらと近寄ってきて伴走し始めました。
おがさわら丸の乗客も、島の船も、乗っている人同士が手を振り合い、周囲はうわーんという歓声に包まれました。
感動で鳥肌が立ちました。
島の船はしばらく伴走すると、船に乗っていた人が次々に海へと飛び込んで手を振ってくれます。
別れを惜しむ歓声がさらに大きくなります。
これまた凄い!!
乗っていた人が海に飛び込んだ船はその場で停止し、そうして一艘、また一艘と伴走船はいなくなっていきました。
おがさわら丸に最後まで伴走してくれていたのは、海上保安庁の小型船です。
民間の伴走船がすべて止まってからも伴走していた海保の船は、乗っていた保安官たちがひときわ大きく手を振ったと見えた次の瞬間、鋭い航跡を描いてUターンし、島に戻って行きました。
そしてボニンブルーの島は、いつしか波の果てに見えなくなり、陽が暮れていきました。