武者震い!!

2025年 監督/ 三池崇史


ブレイキングダウンCEO朝倉未来とCOO溝口勇児プロデュースによるBreaking Down題材の三池崇史監督作品!?

おいおい、それ三池さんの仕事かよぉ…。


ボクは三池監督のファンです。三池監督は(今はどうか分かりませんが)依頼された仕事は断らず、順番に撮り上げて行くことから"日本で最も忙しい監督"と称された映画作家です。しかも、完成作品はどれもこれも無類の面白さと完成度を誇っており、日本映画界を牽引する最重要人物の一人と讃えられています(多分)

しかし、本作の"ブレイキングダウン"というサブタイトルに企業案件臭を感じたのです。

もしそうだとしたら、それを三池監督がやる必要あるの??三池ファンはそれを観に行く必要あるの??



ボクと同じ疑問を抱いた人は迷わず劇場に行くべきです!超面白かった!



少年院上がりの若者がボクシングに出会い、人生を取り戻していく物語は『あしたのジョー』や『クリード チャンプを継ぐ男』など、多くの作品で語り尽くされた題材です。しかし、本作ほどの熱量を帯びた作品には、人生でそう何度も出会えるものではありません!

Breaking Down 〜蒼き若者たちのブレイキングダウン〜』は不良映画であり、スポーツ映画であり、青春映画であり、紛う事なき三池作品でした!!




【この映画の好きなとこ】


◾️イクト(木下暖日)

不良臭ゼロでありながら圧倒的存在感を誇る木下暖日が素晴らしい。不良映画はキャスティングが命だが、これは稀に見る成功例となる予感。いい人材発掘したなあ!

初の芸能活動が映画主演!驚異のド新人現る!!



◾️コウスケ (仲野 温)

吉祥丸軍団のナンバー2。その曲者感は好感度ゼロ以外の何物でもないが、吉祥丸とイクト・リョーマの橋渡しになったり、男らしさと人間らしさで眩く光った。

劇中でのヤンキー再現度高し!



◾️イントロダクション

2人の主人公が収監されている少年院を訪れた朝倉未来(本人役)の受刑者向けスピーチで早々に心を掴まれた。奮い立つ少年の姿はストレートに響いた。

全ての少年の夢を肯定する朝倉未来
ド頭で『クリード チャンプを継ぐ男』を超えてしまった



◾️リング

イクトが通うジムに現れた吉祥丸軍団。まともな人間ならば追払う場面だが、ジムオーナーはそれを楽しむかのように、敵対する者同士を次々とリングに上げる。

ちゃらんぽらんな異次元感がマジ最高
無茶苦茶な展開に説得力を持たせたのは寺島進の功績だ



◾️喫茶店

元カノに呼び出された吉祥丸が、コウスケを従え喫茶店で待つ場面は作品に緩急をつけた。コワモテの2人が普通のティーンエイジャーに見え、人物と作品に深みを与えた。

女子の存在感もちょうどよし!



◾️説得

敵対するイクト・リョーマの元に現れ、力を貸して欲しいと力説するコウスケがとった熱い説得に思わず震えた。大事な試合を控えるイクトの言葉にも痺れた!

目指すはラスボスGACKT様



◾️TOKYOクリシュナ

半グレ集団のアジトに乗り込んだコウスケ・イクト・リョーマ。予想超えのピンチをどう切り抜けるか!そしてクリシュナの首領の御堂を演じるGACKTの怪物ぶりに震えよ!

三池演出が炸裂!
イクトVS御堂 意外なオチが素晴らしかったなー


◾️Breaking Down

ブレイキングダウン会場に向かうイクトとリョーマ。熱い声援が飛ぶ会場に響くリョーマの独白。三池ファン感涙のラストカットに身体が震える!感動激アツ!!

ズタボロで会場を目指す。バカな男どもが眩しい!
さあやるぞ!!




熱かった!自分の中で何かが奮い立つ感覚を覚えましたよ(でもキックボクシングは始めない。歳だから)

本編冒頭の少年院でスピーチする場面は、朝倉未来が実際に少年院を訪れた際のスピーチを再現したものとのこと。つまり朝倉未来のメッセージがここに集約されているということですね。

もう一人のプロデューサーである溝口勇児も、"大きな失敗をした人でも再挑戦できる希望を世の中に与える"というブレイキングダウンの理念に基づき本作を製作したらしく、ボクが抱いた印象、つまり壮大なブレイキングダウンのPR映画ではなかったのだ(いや、結果的にPRとしても大成功するだろう)。魂込めたな。


映画本編について書きたいことはたくさんありますが、まず物語の構成が非常に良かったです!

オープニングは教育映画を思わせるが、ヒノタカキックボクシングジムでの異次元スポ根、そしてラクリシュナとの大乱闘で一気に三池劇場へなだれ込みます。ココを映画の山場とすれば、これ以降にブレイキングダウンが入り込む隙はないだろうと思いました。しかし最後リングに向かうイクト、リョーマ、そしてその仲間達と共に我々観客の気持ちも乗せてくれるんですよね。その凛々しい姿に興奮しない人はいないはず。

行先不明の入り乱れた構成を三池監督がしっかりと舵取りをし、さすがの手腕を披露。惚れ直さずにはいられませんでした。


三池監督はこれまでに、『大阪最強伝説 喧嘩の花道』『クローズZERO』『クローズZERO Ⅱ』などの不良映画を撮って来ましたが、本作は得意分野の焼き直しではなく、進化を遂げた三池監督の新たな傑作です!!


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どういうわけかこの度、本作の完成試写会にご招待いただき、1/21丸の内ピカデリーにて鑑賞しました!ありがとうございました!

『BLUE FIGHT〜蒼き若者たちのブレイキングダウン〜』は1/31(金)より全国公開です!