企業卓上カレンダーは、経験則と慣習で成り立っていますが、きっとこうあるべきだと制限や枠を作ってきたのは弊社です。
確かに、使いやすいとされる仕様や顧客ニーズはありますが、それらはそれが出来ているからお客様が選ぶだけであって、それが最適解であるかどうかは別問題です。
もっと違う価値の提案や考え方が提示できたら、もしかすると幾分かお客様の共感や評価を得られるかも知れません。
もちろん全てのお客様がそう言ったものを望まれるとは思いませんが、世の中の価値観や考え方が変わる現代では、今までにない価値や考え方の提案はアリなのではないでしょうか。

弊社は毎年、売り方の幾分かを常に変えているため、シーズン当初は何かが噛み合っていない感覚になることが多いです。
今年も新たな試みをしていますが、今のところ大きな手応えは掴めていません。

一方、軌道修正は適宜加えており、それが今週に入り少しずつ功を奏してきています。

ただ、リピート性の高い季節商材なので、毎年これほど手を加える必要はないと考えるのが一般的だと思いますが、弊社のような後発の小規模企業は常に変化していかなければ、あっという間に業界に淘汰されることは間違いありません。

現状では、何かが噛み合っていないのですが、その理由はいくつか思い付いています。
今は一つ一つ試しながら、お客様目線に合うタイミングを追求しています。

近年、弊社の企業様向け卓上カレンダーにおいて心掛けていることの一つに、このブログの記事を書き続けることがあります。
ネタは無限にある訳ではないのですが、弊社の考え方を発信し続けることは、世の中の価値観や考え方と擦り合わせることにつながると考えています。
また、いくつかの反応やレスポンスが得られるため、ネット通販を主体とする弊社にとって、お客様と弊社をつなぐ貴重な媒体としての役割を担っています。

さらに、記事を書き続けることで、見えてくるものも多々あります。
考えを言葉で表現することで、実際にHPやカタログに掲載する際に、どのような表現を用いればお客様により伝わるかが推し量れます。

ここで言う伝わるとは、正確性ではなく、お客様がどのように感じるかの幅はあったとしても、弊社の本意が汲んでもらえるかどうかです。

お客様の価値観や考え方は様々であり、弊社が用いる言葉一つにしても、捉え方や感じ方は様々です。
特に、物理的な物事の説明ではなく、情緒的な表現を増やしている近年において、全てのお客様に同じように伝えることは困難です。

弊社としては、情緒的な表現について、できるだけ多くのお客様に同じニュアンスで伝わるような、最大公約数的な表現を見つけることが、お客様の更なる高評価につながる手がかりになるのではないかと感じています。

だからこそ、言葉を絶やさないこと。
弊社にとっての至上命題の一つです。

「それ」と言うと非常に抽象的な表現なのですが、「それ」とは弊社に対するお客様の高評価につながる要素です。
「それ」と表現したのには理由があり、「それ」は多岐にわたるため特定できないからです。

特に近年は「それ」の領域が広がっており、さらにお客様によって様々です。

また、弊社はネット通販が主体のため、対面営業に比べると「それ」を感じ取れる機会が多くありません。
むしろ、非言語コミュニケーションの割合が多いため、一言一句から「それ」を感じ取れるくらいに感覚を研ぎ澄ませないと、成果に結びつけることは困難です。

少し前までは、物理的なニーズに応えることである程度の評価を得られましたが、現在の企業様向け卓上カレンダー販売における弊社の生命線は、「それ」を感じ取れるかどうかといっても過言ではありません。

例年、シーズン当初の今頃は新たな試みがすぐにフィットしないことが多いので、手直しが必要な時期です。
時流や世の中の価値観・考え方を踏まえて、お客様の目線と合うように調整をします。

ただし調整具合については、お客様に都度聞くわけにはいかないので、お客様の反応やデータを分析して、良し悪しを図ります。

その中でも、弊社が調整具合を図るのに元にしていることがあります。
それは感覚的な話ですが、お客様の目線と合ってくると、ある種の「転換点」が見えてくるのです。

長年、毎年シーズン当初に何かしらの調整をしていますが、うまくいくと必ず同じような「転換点」が見え、それを超える(過ぎる)と、お客様からのお問い合わせが増えてきます。

今年は今のところ「転換点」には至っていないので、まだ調整が必要であると感じています。
「転換点」までの距離は分かりませんが、近づいていることは間違いないので、このまま更に突き詰めていきたいと思います。

もはや、企業様向け卓上カレンダー市場における多くのことは、お客様からすると出来て当たり前のレベルにあります。
いくら高品質・低価格・短納期をつきつめても、現在の市場環境では限界に近づいており、それらで差別化を図ることは難しくなっているためです。
ましてや、リピート性の高い季節商材であるという特性上、お客様のニーズはある程度の範囲に集約されるため、物理的には完成の域に達していると考えられます。

その上で、ここからが市場で生き残れるかどうかの勝負だと思います。

そこで弊社が必要だと考えるのは、お客様の共感を得ることです。
そして、決してお客様に媚を売るとかへつらうという意味ではなく、お客様からの共感を得るためには「この会社は頑張っている」と思われなければいけないと思っています。

そう思ってもらえるように、日々お客様と向き合い、ご期待に応えられるように精進しています。

誤解を恐れずに言うと弊社の今までの経験から、お客様の高評価は「ご要望」よりも「気持ち」に応えることで生まれる可能性が高いと考えられます。

もちろん「ご要望」を軽んじている訳ではなく、「気持ち」に応えることは広義であり「ご要望」に応えることを包括していると弊社は考えています。
そして、「気持ち」に応えることが、お客様の事前期待を超えるために必要なことだと思います。

事前期待を超える必要性についてはこのブログでも何度かお話ししていますが、成熟している企業様向け卓上カレンダー市場において更なる成果を上げるには、お客様のご要望を叶えるだけでは不十分だからです。
使いやすいと考えられている仕様が標準化され、品質や仕上がりが市場全般的に一定以上のレベルで担保されつつある現状で、多くの場合、お客様のご要望を叶えることはできて当たり前であり、これ以上突き詰めてもお客様の評価レベルには限界があります。

だからと言って事前期待を越えれば必ず成果が上がるとは言い切れませんが、モノの評価が限界に近づいている以上は、コトや情緒的な要素での評価に活路を見出すしか方法がありません。

一方、お客様によって価値観や考え方は異なるため、「気持ち」に応えることは一義的ではなく、また模範解答もありません。
そのためには、今までの経験則や慣習ばかりでなく、今の世の中の価値観や考え方を取り込んで、お客様を慮り、それぞれに何を求められているのかを必死に考えて応えていくこと。

簡単なことではありませんが、それを突き詰めていきたいと思います。

特に、現在の企業様向け卓上カレンダー市場において気をつけなければならないことがあります。
それは、従来の枠にはめて考えないことです。

理由はいくつかありますが、中でも世の中の価値観や考え方が変化していることです。
確かにお客様に販売するモノは「卓上カレンダー」なので、それを答えと考えることができますが、お客様は選択肢の中から選ぶため、それが正解や最適解かどうかは分かりません。

むしろ、それがお客様が本質的に望まれていることを叶えるための許容範囲であれば支持されますが、そうでなくなった場合は需要自体がなくなることも考えられます。

そのため、弊社が考えなければならないのは、お客様が真に望むことを卓上カレンダーが叶えられるかどうかです。
恐らくそれは、従来の枠にはめても答えが出てこない可能性が高いため、新たな枠組みやお客様視点で突き詰めていかなければならない課題であると考えています。

今まではある程度、経験則や慣習に頼ることができたので、それらをベースに組み立てれば顧客ニーズからそれほど外れることはあまりありませんでした。
しかし現在も同じく外れることは少ないのですが、それが高評価につながるかどうかは以前よりも難しくなっています。

そのため、完成だと思う状態で世の中に出したとしても、それが受け入れられなければ振り出しに戻るため、出たとこ勝負の状況になりがちです。

一方、弊社ではその現状を踏まえて、一旦完成させた状態から拡張や調整の可能性を踏まえた上で、何らかのカタチで世に出してみて、世の中に問うてみることも試みています。

それらが必ずしも成果につながる訳ではありませんが、弊社が思っている以上にお客様の反応は得られるため、世の中と擦り合わせる作業は近年の弊社の推進力の源泉となっています。

成熟した企業様向け卓上カレンダー市場では、もはや顧客ニーズを叶えるだけでは好評価につながりにくくなっています。
使いやすいとされる仕様が標準化され、品質が市場全般的に一定レベル以上で担保されつつある現状で、顧客ニーズを叶えることはできて当たり前となっています。

もちろん、顧客ニーズを叶えることは必須ですが、更なる評価に結びつけるためには、弊社の知見も必要です。

お客様と弊社、それぞれできるところを持ち寄り、それらを擦り合わせながらカタチにしていくことが、最適解につながるのではないかと考えています。

それは、お客様が元より考えていたモノでは無いかも知れませんが、弊社の知見を加えることで事前期待を超えるモノになるのであれば、それがお客様が本質的に望まれているモノなのでは無いかと弊社は考え、それぞれのお客様との最適解を突き詰めています。