ユニクロの経営者柳井さんの印象は元々「寡黙」「情熱的」「行動力」「是々非々の対応」「自分にも他人にも厳しい」そんな感じだったが、読後もあまり変わらなかった。
思えば、大学生の頃にフリースが流行ったり、ユニバれが嫌でユニクロを敬遠したり、直近ではエアリズム・ヒートテックと、自分が成人してからはユニクロはいつも身近なところにあった。自分の思い出や写真を振り返ってみてもユニクロ製品とともにある。今こうしてブログを書いていいる際に着ているシャツもユニクロだし、毎日着る洋服のアイテムのどこかしらに必ずユニクロがある。
そんな自分の消費者を通してのユニクロとの関わりがあったので、その裏側の話はとても面白かったし、何より作者の杉本さんの描きぶりが小説のようで引き込まれる内容に仕上がっていて、500ページ近くある本だが2週間ほどで読み終えた。(自分にしては早い)
衝撃的だったのは、柳井さんは経営していた紳士服屋を引き継いでユニクロに業態変換して行ったということ。あと、佐藤可士和のファンとしてはニューヨーク旗艦店の描かれ方に注目していたが、実はアメリカでの経営はうまくいかなかったという事実のようで佐藤可士和が関わったからとて海外展開の難しさをこの本を通してわかったことだ。
柳井さんは小郡で紳士服を経営していた頃から世界を見ていて、ビジョンと行動力があるから優秀な人材が集まってくる。まさにスタートアップの経営者像がよくわかった気がする。