山頭火の「行乞記」昭和6年ー12/5 | 安 明高 の 生 活

安 明高 の 生 活

日頃の気になること と
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【南無大師遍照金剛】 * 7

十二月卅一日

 快晴、飯塚町行乞、往復四里、宿は同前。

宇佐-25
昨日は寒かつたが今日は温かい、

一寒一温、

それが取りも直さず人生そのものだ。


行乞相も行乞果もあまりよくなかつた、

恥づべし/\。


昨夜は優遇されたので、つい飲み過ごしたから、

今夜は慎しんで、落ちついて読書した。


此宿は本当にいゝ、

かういふ宿で新年を迎へることが出来るのは有難い。
『年暮れぬ笠きて草鞋はきながら』まつたくその通りだ、

おだやかに沈みゆく太陽を見送りながら、

私は自然に合掌した、私の一生は終つたのだ、

 

さうだ来年からは

新らしい人間として新らしい生活を初めるのである。

 

 ここに落ちついて夕顔や
・雨の二階の女の一人は口笛をふく
    □
・ふるさとを去るけさの鬚を剃る
・ずんぶり浸るふる郷の温泉

・星へおわかれの息を吐く
・どこやらで鴉なく道は遠い
・旅人は鴉に啼かれ
・旅は寒い生徒がお辞儀してくれる
・旅から旅へ山山の雪
・身にちかく山の鴉の来ては啼く
   熊本県界
・こゝからは筑紫路の枯草山
   自嘲
・うしろ姿のしぐれてゆくか
   大宰府三句
 しぐれて反橋二つ渡る
・右近の橘の実のしぐるゝや
・大樟も私も犬もしぐれつゝ
    □
・ふるさと恋しいぬかるみをあるく
・街は師走の売りたい鯉を泳がせて
   酒壺洞房
・幼い靨で話しかけるよ
    □
・師走のゆきゝの知らない顔ばかり
・しぐれて犬はからだ舐めてゐる
    □
・越えてゆく山また山は冬の山
・枯草に寝ころぶやからだ一つ

 

 

(青空文庫作成ファイル)より

 

(続きます)

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆  

 

今日も命を授けていただきありがとう (^-^)

二度とない人生

だから 今日が大事、今日が大切 

今日もいい日でありますように 【合掌】

 

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