一月十九日
曇、行程二里、唐津市、梅屋(三〇・中)
午前中は浜崎町行乞、
午後は虹の松原を散歩した、
領巾振山は見たゞけで沢山らしかつた、
情熱の彼女を想ふ。
唐津といふところは、
今年、飯塚と共に市制をしいたのだが、
より多く落ちつきを持つてゐるのは城下町だからだらう。
松原の茶店はいゝね、
薬罐からは湯気がふいてゐる、
娘さんは裁縫してゐる、松風、波音。……
受けとつてはならない一銭をいたゞいたやうに、
受けとらなければならない一銭をいたゞかなかつた。
江雲流水、雲のゆく如く水の流れるやうであれ。
・初誕生のよいうんこしたとあたゝめてゐる
・松に腰かけて松を観る
・松風のよい家ではじかれた
此宿はおちついてよろしい、
修行者は泊らないらしい、また泊めないらしい、
しかし高い割合にはよくない、
今夜は少し酔ふほど飲んだ、焼酎一合、酒二合、
それで到彼岸だからめでたし/\。
虹の松原はさすがにうつくしいと思つた、
私は笠をぬいで、鉄鉢をしまつて、
あちらこちら歩きまはつた、
そして松――
松は梅が孤立的に味はゝれるものに対して
群団的に観るべきものだらう――を満喫した。
げにもアルコール大明神の霊験はいやちこだつた、
ぐつすり寝て、先日来の不眠をとりかへした。
(青空文庫作成ファイル)より
(続きます)
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今日も命を授けていただきありがとう (^-^)
二度とない人生
だから 今日が大事、今日が大切
今日もいい日でありますように 【合掌】
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