むすびの地で芭蕉句碑めぐり 13 市振 | 安 明高 の 生 活

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【南無大師遍照金剛】 * 7

むすびの地で

芭蕉さんの句碑めぐり 13 市振

「12 越後路」から西へ50m程にあります




今日は親不知・子不知・犬もどり・駒返しなどという

北国一の難所を超えて体が疲れたので

枕を引き寄せて寝ていたところ

ふすま一枚へだてて道に面した側の部屋から

若い女の声が聞こえてくる。二人いるようだ


それに年老いた男の声もする

聞くともなしに聞いていると

この二人の女は越後の国新潟という所の遊女なのだ

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いわゆる「抜け参り」だろう

伊勢参りのため主人に無断で抜け出してきて

この関まで男が送ってきたのだ

明日女の故郷へ返す手紙を書いてこの男に託し

ちょっとした伝言などをしているようだった


白波の寄せる渚に身を投げ出し

住まいもはっきりしない漁師の娘のように波に翻弄され

遊里に身を沈めて遊女というあさましい身に落ちぶれ

客と真実のない夜毎の契りをして、日々罪を重ねる…

前世でどんな悪いことをした報いだろう

いかにも不運だ


そんなことを話しているのを聞く聞く寝入った

次の朝出発しようとすると

その二人の遊女が私たちに話しかけてきた
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「行き先がわからない旅は心細いものです

あまりにも確かなところがなく、悲しいのです

お坊様として私たちに情けをかけてください。仏の恵みを注いでください

仏道に入る機縁を結ばせてください」

そう言って涙を流すのだ

不憫ではあるが、聞き入れるわけにもいかない


「私たちはほうぼうで立ち寄ったり長期滞在したりするのです

(とても一緒に旅はできません)

ただ人が進む方向についていきなさい

そうすれば無事、伊勢に到着できるでしょう

きっと神はお守りくださいます」


そう言い捨てて宿を出たが

やはり不憫でしばらく気にかかったことよ
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一家に遊女も寝たり萩と月
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みすぼらしい僧形の自分と同じ宿に 


はなやかな遊女が偶然居合わせた
その宿にわびしく咲く萩を、こうこうと月が照らしている
 

なんだか自分が萩で遊女が月に思えてくる

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆


今日も命を授けていただきありがとう (^-^)

二度とない人生

だから 今日が大事、今日が大切 

明日もいい日でありますように 【合掌】

 

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