スラブ民話を再話したもので、出久根育さんが文・絵を担当されています。

この話は、チェコ~スロヴァキア~ロシアにかけて、スラヴ地方でよく知られている民話だそうです。あのロシアの?それは一筋縄ではいかない話でしょう!

あらすじ。マルシュカというかわいそうな継娘が、ある母娘にこき使われ、いじめられています。冬にスミレを摘んでこいとか、無理難題をふっかける。それでマルシュカは仕方なく雪山へ出かけるんですが、そこに12の月の神さまがいて…という話。

外国の絵本は、日本の価値観と何がどう違うのかを見比べる楽しみがありますが、この話はどこかで読んだことがあるような…。それで最後、ああよかった、スラヴ地方でも心のやさしい人は幸せになれるんだ~!と思ったんですが、よく考えたら軽く貧困とも呼べるくらい、めちゃくちゃ質素じゃないかこれ?

もしかしたらマルシュカがはじめからこの状態だったら、足りないものばかり数えて不満たらたらで生きてたかもしれない。でも、あの鬼のようにいじわるな母娘と一緒に暮らしたあとでは、多少貧困だからってそれがどうした、いじめられない平穏という幸せには替えられない!ってことだろうか。

私はマルシュカの気持ち、すごくよくわかる気がする。大金も豪邸も白馬の王子様もなくていいんですよ、いじめられなければ(笑)。

それはさておき、雪山に花が咲き果物が生るところなど、香り立つような鮮やかさ。出久根さんの絵、やっぱ好きだなあ。


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