最近好きでよく読む斎藤隆介さんの絵本、個人的にベスト更新した…。切り絵は黄金タッグの滝平二郎さんです。


山菜採りに来たあやちゃんは、山奥で道に迷ってしまいます。すると、世にもきれいな花が咲き誇っていて、そこには鬼婆がいた。鬼婆のいうことには、この世にもきれいな花々は、里の人間がひとつやさしいことをすると、ひとつ咲くのだという。なかには自分が咲かせた花もあり…。


あやちゃんはお姉ちゃんであるので、泣かない。わがままいわない。ほしがらない。たぶんそうして生きてきたんでしょう。その表情は、感情を後回しにしていてよくわからない。でも花を見たとき、あやちゃんは自分の我慢が報われたような気がしたのでしょうね。最後、よかった。あやちゃんが、ちょっとだけ微笑んでいて。


でもなー、令和の日本を生きる私は、この絵本のなかで「やさしさ」が「自己犠牲」のような意味にとれるので全面賛成はしたくないんですよね。私はあやちゃんに伝えたい。自分のこと我慢してまで他人にやさしくしなくていいんだよ、と。まずは自分にやさしくしな。そいでさ、やさしさが余ったら他人に分ければいいんだよ。

 

 

 

●斎藤隆介さんの絵本(隠居の本棚より)


・『三コ


・『ふき


『火』 

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