アフロ稲垣えみ子さんの、会社辞めるエッセイ。

私のまったく知らない世界、それが会社員ライフ。国や会社からの厚〜い保護があったことに、フリーになってはじめて気がついたという稲垣さん。でも、いいところだけでなく、悪いところもあった。そしてフリーになって、やっぱりフリーのいいところも悪いところもあって。

これは長く勤めてきた会社を辞めることにまつわる、自立と依存のエッセイ。会社員にとっては、依存体質の内部告発のようでもあり、きっと耳が痛いかもしれない。

そして私にとっては、「原稿料安っ!これって買い叩かれてたってことだったのか…」という(笑)、いや笑い事じゃないんだけど、はじめからフリーの私にはまったく気が付きもしなかった、会社側からの視点が新鮮でした。

一流大学卒から天下の朝日新聞記者を経てのフリーより、はじめからフリーのほうが、落差がなくて、ある意味怖くないのかも。

一貫してからっと爽やかで、世間で言うところの「無職=みじめ」というイメージに反旗をひるがえす稲垣さん。こんな中高年が増えたら…きっと楽しいよ、世界は(笑)。


●稲垣えみ子さんの本(隠居の本棚より)


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