2月14日の将棋対局結果(2024.2.15) | 東京の四季(庭園&公園)のブログ

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◆2月14日の将棋対局結果

 

(1)第37期竜王戦1組出場者決定戦(5位決定戦)

①〇斎藤慎太郎八段vs●都成竜馬七段(先)

 ※今期の1組は伊藤匠七段が5組からいきなり昇級して来たので定員の16名より1名多い17名となっています。その結果降級者が1名増の3名となってランキング戦が特殊構成となり準1回戦と言うべき対戦が設けられました。組み合わせは抽選で決められたと思いますが、貧乏くじを引いたのが豊島将之九段と斎藤慎太郎八段。この準1回戦で敗れた豊島九段は先ず降級が決定。そして今回が本1回戦で敗者は降級となります。斎藤慎太郎八段は再度の降級リスクを負っての対戦。斎藤慎太郎八段は33期に1組に初昇級、2期目の34期に落ちて今期復帰したばかり。都成七段は36期が初1組で今期は2期目。生き残るのはどちら?

 ※斎藤慎太郎八段が勝って1組残留、2回戦で②の勝者・菅井竜也八段と対戦します。都成七段は残念ながら2組逆戻りの降級となりました。

 

②永瀬拓矢九段vs菅井竜也八段

 ※藤井聡太八冠に棋聖戦と王位戦で挑戦した佐々木大地七段は棋聖戦開幕前の11勝1敗から王位戦終了後は11勝8敗と撃退されたショックが残っているような成績。佐々木大地七段が連戦だったのに対して菅井八段は間が空いて叡王戦敗退後から王将戦開幕前までは24勝9敗と好調で王将戦の挑戦権を獲得したのですが、王将戦開幕から終了後に掛けては藤井王将に喫した4敗を含めて1勝7敗とこちらも王将戦を戦いながらショックを受けたような感じ。そして、今年度最後のタイトル戦となる棋王戦挑戦者の伊藤匠七段は竜王戦で0-4と菅井八段同様にストレート負けしましたが、その後は14勝4敗と好調を続けて棋王戦の挑戦権を獲得と菅井八段に似た調子で2度目のタイトル挑戦を迎え第1局は敗けそうな将棋をしぶとく持将棋に持ち込んで無勝負。敗けなかったのが自信になるか?勝機を掴む困難さに悩むか?第2局が待たれます。

 ※さて、永瀬vs菅井戦ですが、永瀬九段は同い年で半年ほど若い永瀬九段が半年早くプロ入りしたのですが永瀬九段は菅井八段を自分以上の天才と観ていたようで「天分の差を努力で」と研究に打ち込むようになったようです。対戦成績は永瀬8勝、菅井6勝ですが直近5戦では菅井八段が4勝1敗と圧倒しています。勝者は2回戦で①の勝者と対戦、敗者は2組降級となります。永瀬九段は31期から連続在籍中、菅井八段は今期が初の1組で残留出来るかどうか?

 ※菅井八段が激戦を制して1組残留、2回戦で齋藤慎太郎八段と対戦。永瀬九段は初の1組陥落となりました。

 

(2)第82期順位戦B級2組9回戦

 ※B級2組は連続昇級を目指す若手が楽には勝たせて貰えず昇級争いはベテランの部類に入った大石直嗣七段と羽生世代の深浦康市九段が7勝1敗でトップを並走。6勝2敗で30歳前後の高見泰地七段、石井健太郎六段、青嶋未来六段が追走する展開ですが5勝3敗の棋士6名にも僅かにチャンスが残っているという大混戦も有り得る状況。

 ※降級点争いは1勝7敗の井上慶太九段が残り2連勝して3勝7敗となっても下から7番目以内となるので降級点取得が確定。同じく1勝7敗の中村修九段は2連勝した上で鈴木大介九段が2連敗した場合のみ助かります。2勝6敗の棋士では高崎七段は4勝を挙げればセーフ、杉本昌隆八段は4勝しても微妙な上相手が強いので降級点取得の可能性が大。畠山鎮八段は4勝でも危険です。3勝5敗の6名の内降級点を持っている下位3名は4勝だとアウトになる可能性が大ですが鈴木九段は4勝しても阿部隆九段が5勝を挙げなければセーフ。また、4勝4敗の下位の棋士は僅かながら危険があります。

 ※大詰めに来て昇級、降級点を巡って激戦が展開されました。

③●久保利明九段(1位・3勝6敗)vs〇松尾歩八段(10位・6勝3敗)

④〇丸山忠久九段(2位・4勝5敗)vs●深浦康市九段(19位・7勝2敗)

⑤〇郷田真隆九段(3位・5勝4敗)vs●井上慶太九段(25位・1勝8敗)

⑥●阿久津主税八段(8位・5勝4敗)vs〇村山慈明八段(4位・6勝3敗)

⑦●佐々木慎七段(5位・4勝5敗)vs〇高見泰地七段(7位・7勝2敗)

⑧●渡辺和史六段(23位・5勝4敗)vs〇行方尚史九段(6位・4勝5敗)

⑨〇谷川浩司17世名人(12位・6勝3敗)vs●戸辺誠七段(9位・5勝4敗)

➉●高崎一生七段(10位・2勝7敗)vs〇鈴木大介九段(24位・4勝5敗★)

⑪●及川拓馬七段(13位・4勝5敗)vs〇中村修九段(14位・2勝7敗★)

⑫●藤井猛九段(15位・4勝5敗★)vs〇大石直嗣七段(16位・8勝1敗)

⑬●杉本昌隆八段(17位・2勝7敗)vs〇青嶋未来六段(22位・7勝2敗)

⑭〇北浜健介八段(18位・5勝4敗)vs●中川大輔八段(20位・4勝5敗★)

⑮〇石井健太郎六段(21位・7勝2敗)vs●飯島栄治八段(28位・3勝6敗★)

⑯〇阿部隆九段(26位・4勝5敗★)vs●畠山鎮八段(27位・2勝7敗★)

【昇級争い】

※1敗、2敗の上位陣で敗れたのは深浦康市九段のみで8勝1敗の大石直嗣七段(34歳)は最終戦を待たずに初のB級1組への昇級が決定。7勝2敗が4名となって高見泰地七段と深浦康市九段は最終戦で勝てば昇級。この2名が敗れると目下4番手の石井健太郎六段、青嶋未来六段にチャンスが回ります。また、8勝2敗が1名だけになると6勝3敗の棋士にも昇級の目が残るという状況に。

【降級点争い】

※9回戦を終えて2勝7敗以下の棋士は降級点取得が決定。また、3勝6敗の飯島栄治八段は最終戦に勝って4勝6敗となっても下から8番目には上がれないため降級点取得が決定。既に降級点を持っている井上慶太九段、畠山鎮八段、中村修九段、飯島栄治八段の4名は来期C級1組に降級となります。また、B級1組から落ちて来た久保利明九段は思いも寄らぬ不振で最終戦に敗れると降級点取得となります。更に、久保九段は順位1位なので久保九段が勝って4勝6敗となると同じ4勝6敗で終わった棋士は順位の低い順番に降級点を取得することになります。あと1名の降級点を巡って9名の争いで順位2位の丸山九段まで僅かながらも危険があるという珍しい展開になりました。しかし、順位下位の阿部隆九段、鈴木大介九段、中川大輔八段は対戦相手が若手の強者なので厳しい戦いになります。

(3)第50期棋王戦予選6組2回戦

⑰〇長沼洋八段(先)vs●山本真也六段

 ※勝った長沼八段は3回戦で都成竜馬七段と対戦します。

 

◆将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)