先日、ゴールデンカムイの映画を観てきました。
実写化はだいぶ不安だったんですが、ふたを開けてみたら大絶賛の嵐。
人が褒めてるとすぐに見たくなるミーハーな私。
ネタバレありで感想を書いていきたいと思います。
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映画として面白かった
結果として「実写版ゴールデンカムイは、1本の映画として面白かった」です。
そもそもゴールデンカムイってめちゃめちゃ面白いですもんね。
後半に行くと、野田先生の筆が乗って、だいぶギリギリのネタに振り切れて(だがそれがいい)、ネタで語られることも多いんですが、大元のストーリーが、本当に良くできているんですよ。
人間の狂気や戦争の戦争の悲劇、北海道の広大な自然が余すところなく描かれ、さらに知ることのなかったアイヌ文化に触れ、知的好奇心も刺激してくれる。
それでいて底辺に流れているのは、黄金をめぐる痛快な冒険活劇!
登場人物は全てが魅力的。しかしながら、敵と味方が入れ替わり、裏切りと疑心暗鬼が、物語に緊張感をあたえています。
時にラッコ鍋や姉畑、少女団で踊る源次郎ちゃんなどのキレッキレのネタをはさみつつ、ラストまでだれることなく見事に完結されていました。
本当に神がかってる。
映画では、本当にさわりのストーリーまで描かれ「さあ、これからだ」という余韻をにおわせて終了。
丁寧に原作をまとめられていて、十分に面白く仕上がっていました。
特にアイヌの描写は、漫画とは違うリアリティで見ることができ、映画ならではの良さが特に出ていたと思います。
でもやはり、原作ありきの作品なら、どうしたって
「自分が考えてたイメージと違う」って問題は避けられません。
それは演者だって覚悟して、役に向かい合っているはず。
キャストについてはキービジュアルを見た時から、すごく良くできてる!ってずっと思ってました。
特に、私が一番好きなキャラクターの、土方演じる舘ひろしのたたずまいが、ホントに土方そのもので、動いているところが早く見たかったんですよ。
実際に映画を見たら、土方以外のキャラクターも「あっ、この人ってこういう感じだったんだ」ってすごくふに落ちて、とっても良く解釈されていたな、って思いました。
絶賛されている玉木中尉(鶴見中尉)は、狂気とカリスマが混在する、これ以上ないっていうキャスティングで素晴らしかった。
あと、個人的に良かったのは源次郎ちゃん。
厳しさと不器用さ、優しさと怖さを内包する、源次郎ちゃんそのものでした。
あと、白石も、憎めないコメディーリリーフで芸達者。これ以上ないっていうくらいのはまり役だと思います。
難しい役どころだと思ってたアシリパさんも違和感なし。
動くことでさらに魅力が増してとても良かったです。
で、タイトルにも書いた杉元です。
言っておきたいのは、山崎賢人はとても良く演じていたと思います。
私がゴールデンカムイの原作を読まず、この映画を映画として鑑賞していたら、これ以上ない主人公として受け入れてると思うんです。
ただ、最初に言った通り「原作がある以上、みんなの心の中にキャラクター像が創り上げられてしまっている」んです。
私の中では、山崎賢人は、杉元にしては線が細すぎるんです。
筋肉は鍛え上げられていましたが、杉元の筋肉は「磨き上げられた美しい筋肉」ではなく「労働でついてしまった働く筋肉」で、もっと色々と太いんです。
アクションも素晴らしかったけど、杉元のアクションはスタイリッシュなものじゃなく、もっとこう、泥臭いイメージなんですよね…私の中で。
これはあくまで、私のなかでの勝手な杉元像なので、役者や監督には何の責任もありません。
そこで、映画を鑑賞してから「じゃあ、自分の中での杉元像って誰が近いのかなあ」ってずっと考えてました。
で、今、自分の中で一番近い杉元像は
狂犬・加藤浩次でした。(笑)
もちろん、映画のキャストとしては現実的では全然ないんで、あくまで自分のイメージです。
でもなあ、自分がプロデューサーだったら、誰を杉元にキャスティングしたのかなあ。
誰をキャスティングしても賛否両論でそうで、実写映画って難しいですよね。
そんなプレッシャーの中で、山崎賢人は主人公としてとても良い仕事をしていたと思います。
続編あると聞いてるので、シリーズ化を楽しみにしています。(キングダム大丈夫なのかな…)
話は変わりますが「夏目アラタの結婚」て漫画が凄く好きなんですが、その主人公の夏目アラタも、私の中では加藤浩次で変換されています。