こんばんは、おぎのあずさ(荻野梓)です。

 

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今日は、キュポ・ラ広場で開催されていたボランティア見本市に行き、

 

市内のゆるキャラに遭遇した後、

 

フレンディアで開催された、基調講演・シンポジウム『美術館が街を変える』を聴いてきました。

 

第一部:蓑豊氏の講演「美術館が街を変える」

 

2部制で、第一部は蓑豊(みのゆたか)氏の講演。

 

蓑さんがよく見える席で拝聴。

 

以下、私のメモをそのまま載せます。

 

子どもの時に感動を

 

動物園は一生に二度は行く。

親に連れていかれた子が将来、子を連れて行く。

美術館に子どもを連れて行く親は少ない。

 

大英博物館

子ども達を古代エジプトのギャラリーの中で泊まらせる。

 

シカゴ自然歴史博物館

「恐竜と一緒に眠ろう」(こちらも芸術と宿泊)

日本の国立美術館・博物館では許されない取り組み。

 

グッゲンハイム美術館

高級住宅街にフラットな美術館。

住民から大反対があり、20年かかった。

美術館は階段を上がるイメージがあるが、ここはフラットで入りやすい。

 

コロンバス美術館

インディアナ州、人口4万人、子ども達と街のために。


金沢21世紀美術館

 

住民をワクワクさせるため、

  • 日替わりコメント付きカウントダウン表示。
  • 出来上がるまで全体を囲って見せないようにした。

アートバス(市内巡回)を用意させ(これも当時、議会の反対があった)、バスで市内の小中学生41,000人を毎年招待、その子ども達に「もう一回券」が2枚付いたパンフレットを贈呈。

「もう一回券」は7,000枚戻ってきている。

(「もう一回券」は1枚で5人まで入れる)

 

経済波及効果380億円

日経トレンディ17位(2015)

 

建物360℃周囲に中学生500名に朝顔を植えさせた。

 

全国学力テスト、平成28・29・30年度連続上位成績。

子ども達を毎年呼ぶのに5,000万円がかかり、「もうできない」と言われるも、「結果は10年後に出るから」と説得。

 

建物自体、地面よりやや下に窪んだところに建てており、子ども達が飛び出しにくい。

駐車場も350台、土日は市役所の駐車場も使えるよう地下道でつなげており、駐車場と敷地の間に低い植木。

子どもと車の事故が発生したら全て終わるから、「どうか事故が起きませんように」と毎日、近くの石浦神社に10円を投じてお参りしていた。

 

 

ビルバオ・グッゲンハイム美術館

造船所だったが、アジアに負けて廃れた。

ゲルニカのすぐ近く。

街中からもまっすぐ美術館が見える。

 

兵庫県立美術館

 

(ビルバオ・グッゲンハイム美術館を参考に)

建物に目立つものを⇒大きく派手なカエル

 

駅名も変えて。(阪神電車「岩屋駅(兵庫県立美術館前)」)

道もロードに。(ミュージアムロード

カエルが見えるように無電柱化。

美術館から見える倉庫も安藤忠雄カラーに。

 

美術館がただできたから、ではない。

何かしらやらないと。

毎週、イベントを開催している。

 

第二部:トークセッション

 

こちらも、以下、私のメモをそのまま載せます。

 

奥ノ木信夫川口市長:(市政と芸術の豊富)

中核市の7~8割は、市立美術館を持っている。

政令指定都市は全部で20市なので、川口市は中核市で2番目、全国で22番目に大きい都市となる。

芸術・文化は、教育に欠かすことができない。

美術館に泊まり込んでその作品を楽しむ。

成功例ばかり話されて萎縮してしまうが、そういったことにも取り組みたい。

 

伊藤光男商工会議所会頭:(経済と芸術の豊富)

お菓子が美味しいところは文化か高い。

パトロンがいる。

川口市にも作家がいることは、あまり知られていない。

リリアには音楽、パークには彫刻、美術館で絵を見て桜を見て宴会して帰る。

産業資料館(令和8年)もできる。

 

簑豊先生:(2人の発言に対しコメントを)

世界的美術家、村上隆氏のアトリエは朝霞。

しかし作品は、高岡(富山県、鋳物資料館がある)で作らせている。

川口のほうが近いのに、なぜ高岡なのか。

芸術に投資してください、絶対に回ります。

村上隆など世界的作品を多く取りそろえると良い。

 

市長:

まずは地元地域の作家・芸術家の発信地にしようと考えていました。

これから出てくるかもしれないし。

 

簑氏:

教育ですよ。

これから生まれますよ。

世界的な作家と子ども達と話をさせてください。

「俺もやりたい!」「俺も村上には負けない!」という気持ちになる。

そういう土壌がなかったから誰も出なかったと思うけど、美術館で子どもに夢を与えて。

それが10年後、20年後に必ず花が咲く。

やっぱり投資ですから。

 

会頭:

啓蒙、子ども達のきっかけ、考えたい。

パトロンは厳しいけど、川口商工会議所8,000人の会員でバックアップしていきたい。

高岡はマーケティング、宣伝がうまい。(川口も頑張ろうよ、本当にそれだけかな?と思った)

 

原田敬美コーディネーター・元港区長:

ニューヨークでは文化芸術を産業だと位置付けている。

10年前の古いデータだが、経済波及効果は2兆円以上。

文化芸術の雇用創出は16万人8,000億円。

税収が900億円。

市民の心を豊かにしている。

ストックホルムは駅のほとんどにアートが施されている、地下鉄自体が美術館。

ありとあらゆるところで芸術が生まれるように。

 

市長:

リリアの稼働率は、ソニックより全然良い。

美術館の内容を充実させるという責任を感じている。

上野とは一味違う美術館を目指して、地域から全国に発信していきたい。

 

会頭:

地元の子ども達が、芸術に、感性に、触れていければ。

 

以上。

 

イベント終了後も、椅子に座って歓談される4人を撮らせてもらいました。

 

以下、私の感想ですが……

 

このイベント自体は、議員への案内等はなく(民間のイベントで公務ではない)、私は、広報かわぐち9月号で知って行きましたが、結構お客さんがいらっしゃって、びっくりしました。

 

来られていた方に、「何で知られて来られたのですか?」と尋ねたところ、川口商工会議所からご案内があった他、美術関係の審議会委員等に案内があったようですが、若そうな方も結構お見かけしました。

 

お話を聞いていて、私も、子ども達を美術館に連れて行ったことがなく(上野の動物園と博物館には何回か行きましたが、美術館には行ったことがない……)、近くにあれば連れて行くなぁと思いました。

市立美術館なら、宿泊とか、できるのかな……?

 

また、学校で連れて行ってくれると、家庭状況や親の嗜好に関係なく、一律に芸術に触れる機会ができますよね。

芸術が、感性を高め、教育を豊かにし、学力を向上させるのなら、なおさら、そういう機会が近くに、平等にあるほうが良いと思いました。


あと、こういったイベントを聴きに来ている方は、もともと芸術に興味がある方、美術館に前向きな方が多いと思うので、そうではない方にはどうアプローチするのかな……と思いました。

 

何はともあれ、勉強になりました。

子ども達の学力向上と地域の経済力向上に寄与できるなら、美術館欲しいですね。(お金かかるけど)

 

余談ですが、帰路、きゅぽらんのコスプレに遭遇しました。

何か引っかかった方は、正解です。