OM SYSTEM OM-1で蒸気機関車を写す  | □■□■ おぎさく スタッフブログ ■□■□

□■□■ おぎさく スタッフブログ ■□■□

東京荻窪にあるカメラ専門店、カメラのさくらやです。
カメラ/レンズの実写レビューや撮影会の様子をレポート!
記事を読んで気になった方は、ぜひお店に遊びにいらしてください。大歓迎致します。
■電話:03-3391-5675
■営業時間:AM10:00-PM8:00 (年中無休)

 

日頃 当店をご愛顧頂き誠にありがとうございます。

この2年なかなか遠くへ撮影に行けない日が続いておりましたが、コロナも少し収まり 「まん延防止等重点措置」も解除となりましたので、OM-1を持って蒸気機関車の撮影に行ってきました。

 

釜石線 宮守〜柏木平

M.ZD ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO  1/800 F4.5     ISO200

 

OM-1での蒸気機関車ファーストショットは宮守〜柏木平間の大直線 サミットに向け力行するので縦上がりの煙が期待できる人気撮影地です。既に先客が大勢おり、友人から脚立を借りて後方から間を抜いて撮影することにしました。

ファインダーを覗くとやはり違う! 576万ドット、ファインダー倍率 0.83倍の高精細大型ファインダーは気持ちが良く、モチベーションが上がります♪ これだけでもこのカメラに変える価値があるな と思ってしまいました。

C58239は期待を裏切らない爆煙で登場 機関助士さんが身を乗り出して上空を見ているけど何でかな?まさか煙の高さをチェックしている訳では無いと思うのですが…

 

釜石線 遠野~青笹

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1600 F4    ISO200       

 

           釜石線 足ヶ瀬~上有住

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F4.5    ISO200 

 

上越線 群馬総社〜八木原

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1000 F3.5   ISO200  +0.7

 

今ではすっかりローカル線になってしまった上越線、かつては「特急とき」をはじめ優等列車が往来していた幹線です。

特急列車を牽引していたC61が走るのにふさわしい立派な線路なのですが、複線なのと いかつい架線柱 ビーム等が備え付けられているので、これが撮影する際には悪条件となります。邪魔な物を目だたないようにフレーミングするのですが、煙で隠そうと思っていたら煙が少ないとか、撮影者が多い場合はベスト位置の確保が難しいとかで難易度が高いです。そこで私が取った解決策は「なるべく行かないようにする。」事でした(笑 

今回はC6120の姿を見たくて久しぶりに訪問したのですが、OM-1のお陰で大幅に撮影が楽になり楽しく撮影が出来ました。

やはり大型の蒸気機関車は貫禄があり惚れ惚れします。


 

上越線 津久田~岩本

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F3.5   ISO200
 

上越線 後閑~上牧

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F3.5   ISO200 +0.3

 

上越線 水上~上牧

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F2.8  ISO200

 

上越線 水上駅構内

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO  1/640 F4 ISO200

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO  1/125 F4 ISO200

 

 

磐越西線 鹿瀬~日出谷

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/3200 F2.8  ISO400

 

C57が疾走するこのシーン、OM-1とM.ZD ED40-150mm F2.8 PROのコンビが見事に写し取ってくれ、その場の空気感まで伝わって来ます。

ところが家に戻ってこのカットを見ていて気になったのは SLの黒、客車のオレンジ、 薄いブルーの空、道床の茶色、 背景の緑、いろんな色のせいで、せっかくのC57の雄姿が散漫になってしまったような気がしました。

そこでOM Workspaceを使用して思い切ってモノクロにしてみました。

RAW現像時 仕上がりをモノクロプロファイルにしてオレンジを加えコントラストを上げました。すると無駄な色が消えC57の疾走が浮かび上がり、思い描いた通りの作品に仕上がりました。

OM Workspaceですが、新たに PCと対応カメラをUSB接続することで、高性能な画像処理エンジンを使用して高速なRAW現像が可能になった事も特筆すべき点です。

 

 

磐越西線 東下条~五十島

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F4.5  ISO250

 

磐越西線 東下条~五十島

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1000 F2.8  ISO200

 

上の2枚は同じ場所での撮影ですが、約1ヶ月の違いで 緑が増え景観が大きく変わりました。

煙の形と量も違います。同じ場所でもっと多い煙も 少ない煙も見た事があります。

SLの写真では煙が重要なのですが、これが思い通りにならない… そこが面白い点でもあります。

 

 

磐越西線 山都~喜多方

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/1250 F3.5  ISO250
 

磐越西線 山都~喜多方

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/800 F2.8  ISO200 +0.3

 

鉄道認識AFについてメーカーサイトに下記記載があります。

鉄道認識AFでは、新幹線、電車の運転席に、蒸気機関車の煙室扉にピンポイントでAF・追尾します。また、認識技術、トラッキング技術、AF技術の連携をより強化したことで、鉄道車両が遠ざかるシーンや一時的に鉄道車両が障害物に隠れるシーンでも、正確に被写体にフォーカスを合わせ続けることができます。

 

実際に使用してみると素早くピントが合い すこぶる快適でした。こういうカーブのシーンでも常にピントを追尾するので煙の曲がり具合が一番少ないカットを選ぶことが出来ました。

初搭載の前モデルE-M1Xは反応がやや遅くヒヤリとした場面もありましたが、OM-1は被写体がフレーム内に入った途端、瞬時に追尾を開始しますので、安心して使えるようになりました。

 

磐越西線 喜多方~山都

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/2000 F3.5  ISO200

 

磐越西線の有名撮影地「松野踏切」

喜多方を発車したC57は慶徳峠に向けてダッシュしますが、その雄姿を順光で捉えることが出来ます。この日は会津盆地を囲む山並みには雪が残り 美しい青空が広がり最高のコンディションでした。ここでは何度も撮影していますが、この写真は抜けが良く色の乗りも良い、 C57の金属の質感も見事に再現しています。新エンジン TruePic X と新開発2037万画素 裏面照射積層型 Live MOS センサーのお蔭でOM-1が明らかに高画質になっていることを実感できた一枚です。

 

磐越西線 喜多方~山都

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/640 F2.8  ISO200 

 

SLが通過する時間になると日が陰ってしまい、空は明るく 罐の上部はやや明るく 下部は暗いという、本来ならボツにするカットですが、敢えて掲載したのはダイナミックレンジの広さに感心したからです。前モデルでは暗部は完全に潰れていたと思いますが、OM-1は持ちこたえています。すごいですね!

 

 

磐越西線 日出谷~鹿瀬

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/2000 F2.8  ISO200 -0.7

 

磐越西線 馬下~猿和田

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO   1/320 F2.8  ISO400

 

大宮 鉄道博物館

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO  1/5 F4 ISO800

 

 

国鉄最後の蒸気機関車定期旅客列車を牽引したC57135号機は神田交通博物館展示を経て、ここ大宮鉄道博物館にて大切に保存されています。今回が初訪問、神田時代は若干うらびれた感がありましたが、ここでは美しく磨き上げられ中央にある転車台に乗り、メインの展示車両と言っても過言ではありません。照明も工夫されており各展示車両がノスタルジックな雰囲気の中 まるで今にも動き出しそうです。

全体的に暗めの照明なので撮影する際は手ブレに注意する必要があります。ここで活躍したのがM.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO、 35ミリ換算 24~200ミリ相当の高倍率ズームにも拘わらず全域で高画質を実現している優れものです。さらにOM-1との組み合わせなら5軸シンクロ手ぶれ補正で、7.5段の補正性能を実現、こういった暗い場所での展示物や駅舎等の夜間撮影も三脚なしで簡単に撮れてしまいます。

 

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO  1/4 F4 ISO800

 

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO  1/8 F4 ISO800

 

 

まとめ

 

今回延べ5日間の撮影でしたが、野鳥撮影時と同じく「欠点が見当たらない」という結論になりました。

★576万ドットEVFファインダー

★高画質化&高感度性能アップ 高ダイナミックレンジ

★被写体認識AF 鉄道

新機能の威力は絶大で、既に定評がある「ダストリダクションシステム」「防塵・防滴設計」「高性能5軸手ぶれ補正」等も合わせ最強クラスの鉄道撮影カメラに仕上がっています。

 

秒50コマ連写やプロキャプチャー等ハイスペックな機能は使用しておりませんが、「ファインダー像の美しさ」 「被写体認識AF 鉄道」 この2点だけでもこのカメラを使う価値はあると思いました。

 

撮影者の意図を理解しているかの如く完璧な働きをしてくれるので、写真が上手くなったのではないか!と錯覚してしまいそうです。

失敗が減って綺麗に撮れるから 撮影することがさらに楽しくなる… OM-1はそんなカメラです。

 

 

カメラのセッティング

絞り優先オート

ISO感度 200、400 800(博物館)

フォーカスモード→C-AF

被写体認識 鉄道

AFターゲット ALL

ピクチャーモード→Natural

連写 静音連写 秒10コマ

(博物館内は 単写)

 

全て RAWモードにて撮影 OM Workspaceを使用してJPEGに変換しています。

(一部現像時に明るさを調整しています。)

またブログ観賞用にトリミングしている画像があります。

 

ちょっと残念なお知らせ
OMデジタルソリューションズ(株)から 7月1日より【価格改定のお知らせ】がありました。
レンズが中心となりますが、今回ご紹介した製品も含まれています。
品薄商品につきましては6月中にご注文頂ければ現行価格にて対応致します。
 

詳細はここをクリック

 

 

OM-1で鉄道写真撮影 お薦めレンズ

 

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO (35ミリ換算80-300ミリ) 質量880g

大口径F2.8 鉄道写真で最も多く使用する焦点距離をカバーした理想的なレンズ。

発売以来8年を経過していますが、依然として描写性能はトップクラスです。

 

M.ZUIKO DIGITAL 2xテレコンMC-20 質量150g

40-150mm F2.8 PROと組み合わせると35ミリ換算160-600mmF5.6超望遠ズームになります。

 

M.ZD ED 40-150mmF4.0 PRO(35ミリ換算80-300ミリ) 質量382g

この春デビュー F値を一段落として大幅な小型軽量化を実現。

テレコンは装着できませんが、描写性能はF2.8PRO譲りの高画質

 

M.ZD ED 12-100mm F4.0 IS PRO(35ミリ換算24-200ミリ) 質量561g

約7.5段の手振れ補正搭載 

 

M.ZD ED 12-40mmF2.8 PRO II(35ミリ換算24-80ミリ) 質量382g

コーテイングを見直し防水性能がアップした2代目大三元標準ズーム 

 

M.ZD ED 12-45mm F4.0 PRO  (35ミリ換算24-90ミリ)  質量254g

小型軽量の高画質標準ズーム

 

 

 

当店お薦めOM-1セット

 

オールラウンド鉄道写真撮影セット

OM-1ボデイ

M.ZD ED12-100mm F4.0 IS PRO―

M.ZD ED40-150mm F2.8 PRO

M.ZUIKO DIGITAL 2xテレコンMC-20

35ミリ換算24-600ミリをカバー あらゆるシーンに対応できます。

標準ズームは12-40と迷うところですが、12-100にしておけばレンズ1本での撮影行の際200ミリ相当までカバー出来るのと、強力手振れ補正があるので、夜間撮影も手持ちで行えます。(総質量2190g)

 

小型軽量高画質鉄道写真撮影セット

OM-1ボデイ

M.ZD ED 12-45mm F4.0 PRO

M.ZD ED 40-150mmF4.0 PRO

35ミリ換算24-300ミリをカバーしているのにニコンZ9ボデイより105g軽い!という驚きのセット。ビジネスバッグに忍ばせておいて仕事の合間に「こっそり撮影」も可能ですよ。(総質量1235g)

 

 


OM SYSTEM OM-1 [ボディー / 12-100mmF4.0PROキット] 

 ⇒ 商品一覧ページへ

 

最後までご笑覧いただきありがとうございました。