いつも荻窪カメラのさくらやをご利用いただきありがとうございます。
この春、フジフイルムより「X100シリーズ」の第5世代モデルとして「X100V」が発売されました!
記事にまとめるのが遅くなりましたが、実写レポートを綴らせていただきます
フイルムシミュレーション:クラシックネガ
初代の「Finepix X100」が世に出てから早9年。
歴代機を見比べてもらえると分かりますが、代を経る毎にボディデザインが洗練されてきています。
メニュー移動・AFエリア移動等はX100Fから搭載されたフォーカスレバーやタッチパネルに任せ、
ついにX100Vでは背面の十字セレクトボタンが取り払われました。
い、潔い!
右手で全ての操作ができるように集約されたボタン配置となっています。
「撮影に集中するため」、必要な機能だけを厳選して残したようですね。
アルミ製トップカバーのエッジが立ったシャープ感、チルト式液晶でありながらフラットに収められた背面デザインが、
より一層シャープな潔さを醸し出しています。
この削ぎ落とされたボディ、プロダクトとして大変美しいです・・・
外観だけで所有欲が爆発してしまいそう。
是非一度、実物を手に取ってみて頂きたいです
前機種X100Fからの大まかな改良・変更点はこちらの通り。
・ボディトップカバー&ボトムカバーにアルミ素材を採用
・新イメージセンサー「X-Trans CMOS 4」搭載
・新画像処理エンジン「X-Processor 4」搭載
・光学&電子共にファインダー性能が向上
・背面液晶がチルト式+タッチ操作対応になった
・新フィルムシミュレーション「クラシックネガ」「ETERNA」搭載
・カラークロームエフェクト/カラークローム ブルー新搭載
・Bluetooth対応
・X-Pro3同様、再生ボタンが「PLAY」になった <遊び心!?
X100シリーズの伝統、「ハイブリッドビューファインダー」も健在で、光学/電子ファインダーで撮るメリットを1台で味わえる欲張り仕様です。
今回はこのX100Vを首に下げ、三浦半島の先端、三崎港とその周辺をぶらり歩いた時の様子をお伝えします。
(掲載写真は緊急事態宣言発令前に撮影しました。)
フイルムシミュレーション:クラシックネガ
車でゆっくり2時間ちょっと。
気持ちの良い快晴の日でした。
フイルムシミュレーション:PROVIA
X-Pro3にも搭載されている新機能「カラークローム ブルー」が追加されました。
早速、道中でカラークローム ブルーの機能をお試し!
カラークロームエフェクトは、階調再現の難しい高彩度の被写体に、深みのある階調を出してくれる機能です。
油断するとのっぺりしてしまうような鮮やかな被写体に、自然な階調を与えてくれます。
カラークローム ブルーをかけると、青系の被写体のコントラストが変わり、青色に深みを出すことができます。
カラークロームと同じく、強・弱の2段階でかけることが可能です。(青空写真の下2枚)
元々鮮やかな青空を撮ってみたところ、かなり青に深みが出せました。
フイルムシミュレーション:クラシックネガ
三崎港に到着。
ご覧ください、ガードレールがお魚です。カワイイ
フイルムシミュレーションのクラシックネガが出してくれる、この陽射しの雰囲気がとても好きです。
フイルムシミュレーション:クラシックネガ
カメラのさくらや・・・じゃない、マグロ(料理)のさくらやを発見!
フイルムシミュレーション:Velvia
上の写真は家族とネタをシェアして、なんちゃって3品盛りにしたところです。お寿司屋さんごめんなさい。
三崎はマグロが有名ですが、どのネタも新鮮で味が濃く、大変美味しかったです!
個人的には、噛めば噛むほど味が出る地ダコが絶品でした
今ではコロナの影響で外食もなかなか出来なくなってしまいましたね・・・
また落ち着いたらゆっくり食べに行きたいです。
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:ETERNA
食後は港町を散策。
カフェの窓際で眠りネコを発見しました。
シャッター音は「チッ」という軽めの音ですが、寝る子を起こさぬサイレント撮影もできます。
フイルムシミュレーション:Velvia
フイルムシミュレーション:Velvia
フイルムシミュレーション:PROVIA
神社の敷地内でまたまた猫を発見。
こっそり後についていくと、この場所で止まって暫くジッとしていました。
お参り中かな?
ちなみに、この日は半日で15匹以上の猫を見かけました。
港町なだけあって猫がたくさん住んでいるようです。
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:PROVIA
フイルムシミュレーション:ETERNA
余談ですが、三崎港は某ゲームのロケ地だったこともあり、スタッフMがずっと来たかった場所なのです。
聖地巡礼というヤツですね
フイルムシミュレーション:PROVIA
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:モノクロ+Yeフィルター
フイルムシミュレーション:モノクロ+Yeフィルター
ここには「スナックひかり」があったはずですが、閉店していました・・・
フイルムシミュレーション:ETERNA
急に、早足の猫とそれを追いかける子どもが現れました。パッと構えてパパッと撮影。
電源を入れてからシャッターを切るまでの駆動速度も申し分ないです。
フイルムシミュレーション:PROVIA
フイルムシミュレーション:Velvia
歩き疲れて「ベイサイドかき氷カフェ ミックス ミサキのシロクマ」に吸い込まれました。
X100Vは最短撮影距離10cm、テーブルフォトも余裕です。
カキ氷は口溶けなめらかで美味しかったです。
一息ついたところで、城ケ島へ向かいます。
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:PROVIA
潮風がつくりだす錆びたシャッター通り。
なんだかフイルム写真のような色ですね。
フイルムシミュレーション:モノクロ+Yeフィルター
フイルムといえば、このカメラにはフイルム写真のような粒子感を与えてくれる「グレイン・エフェクト」という機能があります。
デジタルカメラでフイルム写真のような味のある写りを出したいと願う方は少なくないと思いますが、
簡易的にその願いを叶えてくれる機能がこちら。
上の写真は「グレイン・エフェクト(強)」で撮った写真です。右側の一部を拡大すると↓
グレイン・エフェクト(強)
グレイン・エフェクト(弱)
グレイン・エフェクト無し
と、簡単に粒子感が表現できます。
粒度も大・小の2段階で調整可能。(グレイン・エフェクトをかけた岩写真は全て粒度(大)で撮ってみました)
フイルムシミュレーション:モノクロ+Yeフィルター
フイルムシミュレーション:モノクロ+Yeフィルター
ちなみにこの日は、多分フィルムシミュレーションをいろいろ変えて楽しむことになるだろうと思った為、
レンズ部分のコントロールリングにフィルムシミュレーションを割り振って撮影しました。
コントロールリングは、クルクル回すだけで特定の設定がスピーディに調節できるリングです。
設定できる機能はスタンダート(撮影モードによって機能を自動割り当て)、フィルムシミュレーション、ホワイトバランスと、デジタルテレコン。
設定したい機能を変更するには、初期設定ではカメラ前面のFn2ボタンを押せばOKです。
ここにデジタルテレコンを割り振っておくと、ズームリングを回す感覚で、
画角を通常の35mmから、50mm、70mm*と変えられます。
X100Vは35mm* F2の単焦点レンズを搭載していますが、これでなんちゃってズームが使えます。
実際は画像をトリミングしてズームしているように見せているだけなので、画質は多少落ちますー。
(*35mm判換算)
下の画像は左から 35mm → 50mm → 70mm。
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:ETERNA
綺麗な丸い穴が開いた石を発見!貝が棲みつくために自分で削ってできる穴なんだそうです。
この構図、ちょっとインスタ映えを狙ってますね 笑
フイルムシミュレーション:PROVIA
日が沈んだ直後。
(グレイン・エフェクトを切り忘れた!)
ここからは娘の頭頂部コレクションです
フイルムシミュレーション:ETERNA
フイルムシミュレーション:Velvia
フイルムシミュレーション:PROVIA
フイルムシミュレーション:PROVIA
フジのカメラはjpg撮って出しの色が美しいです。
フイルムカメラだったら、一度装填したフイルムを撮り切る前に別の種類に交換するなんてことはまずしないので、
フイルムを交換するようにフイルムシミュレーションを変えて楽しめるのは凄いことですよね。今更ながら。
多彩なフイルムシミュレーションを楽しめるX100Vですが、どのフイルム設定で撮るか迷ってしまうという方は、
もちろんRAWで撮るという手段もありますが、ワンシャッターで3枚の写真を生成できるブラケティング撮影がオススメです。
ファインダー横のDRIVE/DELETEボタンを押すと、ブラケティング設定にアクセスできます。
(フィルムシミュレーション他にも、ISO・ホワイトバランス・ダイナミックレンジ等のブラケットがあります。)
ところで、X100Vもそうですが、近年発売されたフジのカメラはスマホ(タブレット)のアプリ経由で
カメラのファームウエアをワイヤレスにアップデートすることが可能になってるんですよ!
以前はファームウェアデータをSDカードに入れたり、パソコンとケーブルで繋いだりして面倒だったのに・・・
時代は進んでいるんですね
いろいろ言及しましたが、やっぱり、エッジの利いたボディが抜群に格好良いX100V。
永く付き合いたい、愛着が湧いてしまうカメラでした。というか、欲しい!
どこでもいっしょ、X100V
コロナが終息したら、カメラを首に下げてたくさん撮影に出かけたいですね。
今回使用した機材はこちら
・フジフイルム X100V