スタッフブログも少々マンネリ化してきましたので、今回は少し趣向を変えて、四夜連続で当店スタッフがE-P1で撮った作品をお見せいたします。当店のペン使いは4人、ペンというネーミングにクラっと来てつい買ってしまったバカな私、E-1からのフォーサーズ使いの福店長氏、トイカメラ、ポラロイドからMF一眼、デジ一まで幅広く使いこなすテクニシャンの(A)嬢、若いのにフイルムカメラを愛し得意のデジタルはフォトショップ、イラストレーターはプロ級、ルーキーの〈rks〉君です。この文章を書いている今の段階では私もまだ他の人の作品を見ていないので楽しみです。
★太田黒公園にて
私のペンはホワイトレンズキット、ペンタックスの白/グレイツートンストラップを付けてぶら下げています。
使ってみての感想は犬の散歩のお供にも邪魔にならない小型軽量はもちろんの事、コンパクトデジカメでは味わえない高画質、そしてマウントアダプター使用でいろんなレンズが使え、これが結構楽しく、かなり満足しています。
今回お見せする写真は荻窪にある太田黒公園で撮りました。
音楽評論家 太田黒元雄氏のお屋敷の跡を公園として開放しています。
使用レンズは全てカールツアイス ビオゴン25ミリF2.8ZF(コシナ製)です。実は一度家の防湿庫に眠っていたエルマー5cmF3.5(赤エルマー)で昭和初期の雰囲気を再現しようと試みましたが、うまく使いこなせず撃沈…特に焦点距離100mm相当になってしまうのが痛かったです
シャープで鮮鋭な現代のツアイスレンズなのでアートフイルターのファンタジックフォーカスで昔っぽさを演出してみました。ISO感度は200、室内は1000で撮影しています。
大田黒公園に入ると元私邸とは思えない立派な銀杏並木にドキモを抜かれます。
中に入ると有名な日本庭園が広がりますが、素晴らしい作品が数多く発表されていますので、そこは端折らせて頂き太田黒氏が仕事場として使っていた記念館の中に入ります。
中に入ればいきなり昭和初期にタイムスリップ、時が止まったような静寂に圧倒され、暑さも忘れました。
暖炉の上に大田黒夫妻のポートレイトが飾ってあるのが見えます。
近づいてみると優雅とか、華麗とか、凛々しいとか、そんな言葉しか思い浮かばない素晴らしいポートレイトでした。 実は私大田黒元雄氏の事を良く知りませんが、親の富を受け継いだ、とてつもないお金持ちで音楽だけではなく写真等の西洋文化も日本に広めた文化人だったようです。この写真を見つめていると、昔みた映画『華麗なるギャツビー』を思い出しました。そして写真の2人はロバート・レッドフォード&ミア・ファローにも負けてないな…と心の中でつぶやきました。
またこの写真を見たことによって、この部屋にある昭和初期の調度品の数々が現役の道具として働いている姿が思い浮かんでくるから不思議です。
短時間の滞在でしたが、改めて写真の魅力というか魔力を再認識させてもらった貴重な体験でした。
そして写真を見る方法が大きく増え、テレビや携帯電話でも写真が楽しめる便利な時代になりましたが、やはりいつでもどこでも見られる紙焼きのプリントが一番だな!と商売抜きで実感した次第です。