踊り明かそう、日の出を見るまで

１１月２１日(月)


思いつきで、なんとなく、ワタシのルーツミュージックのお話しなどしてもいいですか。

低血糖で身体がダルく、落ち込んでばかりいるので、大好きな音楽の原点を思い返してみたりして…。 ルーツ探訪 part １☆


ジョニ・ミッチェル『ブルー』

ヘッダーの写真のアルバム。 
今だに一度も飽きることなく延々聴き続けるワタシの宝物。
キライな人なんていないよね。みんな愛してるよね(^_^)

こんな素敵なアルバム他にあるかしら。

女の子に指一本触れたことがない高校生のワタシに、深い深い愛の嘆きと喜びとをマンツーマンで語りかけてくれたレコードだ。

早熟じゃなかったのでサッパリわからんかったけど、ジョニの音楽と歌声から、ただならぬ悲しみがきっとワタシの前途には待ち受けてるんだろうな、とアホな高校生は直感した。

アホはアホなりの人生しか待ってなかったけど、それはそれで仕方がない。
でも幸せになれるよう、まだまだがんばりまっせ！とポジティブに吠えるのがロックンロールのイイところさ(^_^)

忘れてたろ？俺たち、幸せになるために生まれてきたんだぜ。

「A Case of You」は心の一番深いところで鳴ってる歌デスネ。永遠にラブ(^_^)

次はポールマッカートニーの１stソロアルバムです。

宅録の始祖として元ビートルズの大スターが作った、異様なほどこじんまりした、本当にさびしいさびしいレコードです。まさに「ひとりぼっちのレコード」だ。

でも俺はひとりぼっちな音楽が大好きなのデス。

いつもひとりぼっちの人が好きなの。

ようするに人間が好きってコトだ。


ひとりぼっちの人のささやきが『歌』なのだと思っている。悪いコトしてボロ儲けしてる人間の歌なんか、俺、聞きたくナイわ。



俺はスピーカーの前に座って、はたまたヘッドホンをつけて、いつもマンツーマンで語りかけてくれる音楽に生命を預けてきた。

ワタシもひとりぼっち、相手もひとりぼっち。

死ぬほどの大スターも、売れない乞食シンガーも同じように語りかけてきてくれた。

ああ、そうなん？アンタそんなこと思ってはったん？ワタシと一緒やな。アンタのメロディーがその証拠やな。嘘ちゃうもんな。嬉しいわ、ワタシもずっと同じ気持ちやったんやで。

そうやって、ひとりで泣いたり笑ったりして生きている。

昔も今も何も変わらナイ。変わるわけないやないの、ロックンロールはワタシの親なんやから。


小さな世界のハズなのに、今日も皆が泣いている。困っている。途方に暮れて、オロオロしてる。本当に悲しい毎日。こんなのが、ずっと続くの？ちょっともう無理やねんけど…。

ロックンロールはワタシに命じる。

オマエな、そういう人達のそばへ行ってこい。
行って力になってやれ。一緒に泣いたり、笑ったりしてこい。
ロックンロールは隣近所のしょう油の貸し借りみたいなモンやぞ。困ってたら助けてやんのがロックの生き方ヤゾ。

そしてさらにロックンロールは俺に言う。

かつてお前が本当に困り果てて、途方に暮れた時、やさしくしてくれたんは誰や？
また、これから、さらにドン詰まって、もうダメだってなった時、必ず助けてくれるのは誰や？

「闇金業者ですか？」

ちがうがな！ロックンロールやないか、どアホが！
だったらオマエがしてもらったコトを他人にもしてやれ。ロックンロールの一門の名に恥じぬ生き方をしてみんかい。
早よ行って「心配せんでええんやで」と言ってこい！


マンツーマンで音楽を聴くと、そんな禅問答のようになる。レコードは直接、俺に語りかけてくれる。モチロン俺からも話しかける。

この世は嵐の海よりひどい。何かすがるものがないと、すぐに海の底だ。

でもね沈んでる場合ではナイヨ。

一緒に楽しく踊り明かすために生まれてきたんだと信じたい。

荒波の中でも、すがりつくものはいくらでもあるよ。
なにも怖がるコトはない。
アンタは決して沈みませんヨ(^_^)

たくさんの「ひとりぼっちレコード」がそれを教えてくれた。愛したものがアンタの命綱だ。そしてそれは必ずアンタを救ってくれる。


立ち止まって、深呼吸して、一度リセットしてみよう。

忘れてただろ？俺たちは、幸せになるために生まれてきたんだぜ。