おかあさん、おとうさんの話 | カエルかえるカフェ小川町店店主♪毎日がカエルまつり

カエルかえるカフェ小川町店店主♪毎日がカエルまつり

カエルの詩人と称される草野心平の故郷・福島県いわき市小川町のカエルカフェ。
●営業日:金・土・日・祝日
●営業時間:11時~17時(金曜日は12時~15時)

おかあさんのおもしろ言動をまとめた本があるとのこと。


どんな内容かというと
たとえば


息子がスマホを忘れて出社。
おかんがすかさず息子にLINE。
「スマホ、玄関に忘れてあるよ」。
LINEしても息子は読めず。


とか


今日の午前中、祖父が手術を受ける。
心配しながらも仕事をしていると
昼過ぎになって母親からLINEが。
「じいちゃん、終わった」。
えっ? 手術失敗?
慌てて母親に電話をすると
「手術が終わった」だけだった。


とか。




おかあさん、おとうさんと
その子どもとのやりとりは
世代が違うことや
距離の近さや
親世代の老いが掛け算になって
おもしろかったり、印象に残ることが多いものです。




身近ではこんな話がありました。




知り合いのAさんおとうさんは
メール文の途中に
やたらと「?」を入れてきたそうです。


「こないだ修理したので?テレビのうつりがよくなった。
 いい電気屋を?紹介してくれてありがとう?」


こんなかんじらしく
どうやらいつも打ち間違いをしていたらしいとのこと。




友人Bさんのおかあさんは
食後にお皿をかたづけるときに
器をいくつも重ねて運ぼうとする。


Bさんは器の底に汚れがつくことに妙に嫌悪感を覚え
その運び方はやめてほしいと
言ったことがあるそうです。




いずれも日常のなかのことで
決して華々しい話題ではありませんし
何かの話の流れで耳にしたエピソードです。


でも、何年も前に聞いたのに
こうして書くくらい
いまでも覚えています。


「?」のおとうさんも
器を重ねるおかあさんも
鬼籍に入った
いまでも。




AさんもBさんも
わたしがそれぞれのエピソードを覚えていると伝えると
とても喜んでいました。


直接会ったことがないにしても
そのひとの言動が
誰かの記憶に残るうちは
そのひとは生きているからなのだと思います。




「それって、ファンシーグッズ売り場に売ってるんじゃない?」
と言うと
「なんだ、その阪神靴売り場ってのは? どこにあるんだッ?」
半ばキレながら言ったのは
うちの父です。


東日本大震災の年に他界しましたが
父はまだまだ生きているようです。