雨は川を増水させる。
良い雨もあれば、ダメな雨もある。
そんな雨で増水した川。
そんな川で鱸を狙う。
毎年、もう少し早く鱸へとステージを変えて楽しむが、今年は最後の最後まで鱒を追った。
だから、7月に入ってからの釣となった。
しかし、今のこの状況。
雨のこの水位は、釣りになるギリギリ。
出来るのがこの日しか無いから何とかするしかない。
増水時のポイントに期待を持つが、一番の所で「ニゴイ」。
そして、他の場所でも巨大鯰。
鱸は私の前に姿を見せてくれない。
何とかしたい気持ちはある。
下流に下ると愕然とした。
川は、重機によって削られ、土手からは泥が流れ出す。
小河川は、重機により掘削されて泥が流れ出し、三面護岸の工事の最中であった。
川を下れば下る程、水質は悪化。
そんな情景をみていると、何故か釣りをする気持ちが無くなった。
こんな景色で釣りをしたいわけではない。
そして、更に上がる水位に、令和初の川鱸釣りを終えた。
何処か私の心に穴が開いてしまったような感覚。
釣れなかった事ではなく、無くなってしまった自然に、悲しみを感じた。
もうあの頃の景色には戻らない。
この私を濡らしている雨は私の心の涙のようだ。
今後の川は、悪くなっていく一方だろう。
しかし、最後の最後まで私はこの川を見届けて行こうと思う。
あの頃の良き時代を思い返しながら…