金曜日。
この日を待っていた。
片道5時間。
高知に続く遠征の出発日。
終業ベルの鳴る前からソワソワ。
仕事が手につかないとはこの事だ。
準備を済ませ、車を高速道路に乗せた。
さて、どんな旅になるのやら。
到着時刻は、深夜12時。
そう。
私は幻の魚と言われた、レイクトラウトを狙う。
今回、ご一緒していただく方は、ツララではお馴染み。
ショータジェンキンス氏。
漁券を買い、ポイントへと車を止めた。
氏曰く、一級のポイントだそうだ。
多くのアングラーが私達の周りに集まった。
やはり一級。
明るくなり始めたとたん、あちこちでライズが。
そして、スプーンにショートバイト。
ミノーではチェイスと、心の中では貰ったと思っていた。
しかし。
ジェンキンス氏、私共にノーヒット。
そこで、気持ちを切り替えましょうと、コーヒーを入れ始める。
豆からひいたコーヒーは、薫りが違う。
気持ちを新たに移動。
緑の中を突き進む。
地面は柔らかく気持ちいい。
久々にこんな柔らかい大地を歩いた。
たどり着いたポイントは、手前から急激に深い。
日中に狙うならばここだろう。
そしてなんと、初レイクトラウトを手にすることが出来た。
が、写真を撮る前にリリース。
サイズ…20センチ(推定)
手には出来たが、レイクJr.。
パパ、ママに会いたい。
この日、会うことは出来なかった。
夕日に夢中のジェンキンス氏。
「明日は釣れますよ~」
全く確信は無いのだが、お互いを励ますように、言い合いながら夜を過ごすのだった。
つづく。