青春18きっぷ稚内往復日帰りツアー3 | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

(稚内にて)

 すでに12時を回っているので昼食からスタートすることとしました。駅の近くのラーメン屋というのも考えていましたが、駅の中にあるお食事処ふじ田に入りました。もう何年前だったか、ここのカニチャーハンは美味しいと聞いて食べて満足した記憶があります。せっかくの稚内だからカニを食べようと入りました。

 ところがメニューからカニは消えています。丼にもカニが使われているメニューがありますが、しばらくお休みとなっています。どうやらカニはいらっしゃらないようです。そこでホタテチャーハンにしました。

 出てきたチャーハンは……うーん、こんなんだったかなあ。たしかにホタテは入っているけど。以前と比べたら値段もかなり高くなっているし、昼時なのにガラガラなのはそういうことか、と納得してしまいました。



 食べ終えてからセレクトショップで帰りに買うお土産を物色し、外に出ました。稚内駅からはさらに北に線路が残されています。かつてこの線路が延びていた稚内港北防波堤ドームに向かいました。

 北防波堤ドームからは、かつて樺太までの航路がありました。終戦時にソ連軍に侵攻され、樺太からの引揚船が到着したのもこの地です。当時、大泊にいた私の母は、家族ともども小笠原丸に乗船してこの地に降りました。その船にはのちの大横綱大鵬関も乗っており、当初は小樽まで乗船する予定でしたが、家族の船酔いがひどく、稚内で船を降りたそうです。



 その後小笠原丸は、留萌沖で撃沈され、多くの乗客乗員が犠牲となりました。母も稚内で下船していなければ、私もこの世に生を受けなかったでしょう。北防波堤ドームの近くには、大鵬幸喜上陸の地記念碑もありました。



 現在の北防波堤ドームがどうなっているのか、母は見たがっていました。昨年夏に一度母を連れてこようと思ったのですが、ちょうどそのタイミングで私がコロナに感染してしまい、キャンセルせざるを得ませんでした。今回は全景写真を母に送ってあげました。

 北防波堤ドームを後にして、次の目的地である大慶寺に向かいました。

 

 

 

 

 比較的近いエリアにあった寺社を巡った後は、今回の参拝のメインである真言寺を目指しました。真言寺は南に1キロほど離れています。

 

 

 真言寺の参拝を終え、予定していた寺社巡りは終了しました。あとは帰りの列車の時間まで観光をするのみです。

 ということで、真言寺から歩いて数分のところにある副港市場に向かいました。目的は副港市場の建物の2階にある樺太記念館です。母が樺太からの引揚者であることに加え、ゴールデンカムイの影響で最近は樺太への興味も増しています。

 GoogleMapのクチコミにもありましたが、内容は充実した見学施設で、無料というのは驚きです。面白いもので、ゴールデンカムイにはまったおかげで、「あっ、これ、知ってる」と思うような展示内容もあり、面白かったです。もしも母を連れて稚内に来る機会があれば、ここにも連れて来なければ、と思いました。



 残念だったのは映像資料です(資料の内容が残念だったわけではありません)。5本の資料があったのですが、短いもので12分、長いものは20分ということで、全部見ている時間はありませんでした。樺太の概要について紹介されているビデオのみ見せていただきましたが、できれば今度は時間をたっぷりとって、すべての映像資料を見たいと思います。

 すっかり満足して樺太記念館を後にしました。

 樺太記念館の隣にはヤムワッカナイ温泉港のゆがあります。ここでレンタルタオルを利用して入浴し、旅の疲れを癒しました。

 入浴後は1階の休憩所でスマホの充電をしながら休みました。こちらにはかつての稚内港駅を復元した建物や、昭和レトロな街並みを再現した施設もありました。樺太記念館や温泉を含め、大変見ごたえのあるところでした。

 

 



 それから稚内駅に向かって歩きました。せっかく温泉で温まった体ですが、冷たい風の中を10分ほど歩いて稚内駅に着きました。(つづく)