灼熱のサロマが牙を剥く~第25回サロマ湖100kmウルトラマラソン未完走記1(帰ってきた) | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 サロマ湖100kmウルトラマラソン完走記第3章を書き始めて3年目。今年こそ完結の予定でしたが・・・。


 ここまで結果は報告していますので、多くの皆さんはご存知のことと思いますが、今年は60km関門でタイムオーバーとなりました。でも自分の気持ちの中では、すでに50kmの手前でレースを終えていたのかもしれません。少なくとも54.5km地点のレストステーションに到着したときは、その先に進むつもりはありませんでしたから。そのときは、もうそれ以上歩くことも不可能と思っていたのです。


 もう未完走記を書くのにも飽きましたが、記憶が鮮明なうち(といっても、レース後半に関しては記憶があまりないのですが)に備忘録的に未完走記を整理することで、来年に向けた参考にしたいと思います。どうかお付き合いください。


 2008年68km地点、2009年26km地点でリタイアした私。3年連続リタイアだけはなんとしても避けたい。そう思っていました。


 ところが、2008年のリタイア以降、長期的なスランプに陥ってしまった私。故障のため走れない時期があったり、走る意欲が薄れて走れない時期があったり、なかなか調子があがってきませんでした。昨年、ようやく復活の兆しが見えて、北海道マラソンでは1年ぶりにサブフォー復帰。9月の旭川ハーフマラソンでは7年ぶりにハーフマラソンの自己ベストを更新するなど、調子があがってきました。11月のしまだ大井川マラソンでも、2006年の荒川市民マラソン以来の道外サブフォーで締めました。


 ところがその後、一時期体調を崩したこともあって、急激に走る意欲を失ってしまいます。12月の走行距離はついにゼロになったのを始め、11月から3月までは月間100kmを切るような状態でした。


 4月から本格的なサロマ向け練習を開始しようとしたものの、3月までのブランクは大きく、長い距離を走れる体は失っています。そのため、「ウルトラに向けた練習をすることができる体を作るための練習」から始めなければなりません。いきなり練習の量と質を高めてしまうと、故障するのが関の山ですから・・・。


 体は思った以上に鈍っていました。これまでの経験を踏まえ、最低でもやっておきたかったのは、本番前に50km以上を2本走っておくことです。完走した年を振り返ってみますと、2005年は旭川~富良野練習会(60km)、24時間走(90km)と2本(その他にも、旭川~天人峡練習会も)やってます。2007年は旭川往復走(50km)、利尻島一周悠遊覧人G(55km)と2本やってます。それだけに、これだけはやっておきたいと思いました。


 でも、結局できませんでした。なにしろ20kmまでは走れても、なかなかそれ以上を走れる体にならず、30km走ですら、初めてできたのは5月になってからです。翌週に40km走を行い、その2週後の利尻にはどうにか間に合わせましたが、50km以上の距離を走ったのはこれ1本。長距離練習が不足していることは明白でした。


 でも、利尻は思いのほかうまく走れたので、その走りをサロマでできれば大丈夫、と自分に言い聞かせ、不安材料には目をつぶりました。


 利尻の1週後からひいてしまった風邪も誤算の一つでしたが、こちらはどうにか大会前日には気にならなくなりました。


 大会前日、私は北見経由で、ゴール地点の常呂に向かいました。奥さんが、北見の実家に行くということで、北見に寄って奥さんをおろしてから常呂に向かったのです。ところが北見で昼食をとろうと1歩車外に出ると・・・想像以上の暑さです。この日、北見の最高気温は37度を記録したそうです。


 数日前までの週間予報では、日曜日は晴れときどき曇りで、最高気温は21度と、理想的な条件でした。ところが直前となってから予報はどんどん変わり、土曜日は30度越え、日曜日は30度近くまで上がるという予報になりました。


 晴れてくれるのはありがたい。ある程度気温が高い方が、私は走りやすい。でも、ものには程度ってものがあります。こんな37度もの気温の中を走りたくはありません。しかもこの時期は、北海道マラソンの時期と違い、体を暑さに慣らすためのトレーニングは一切していません。


 とはいいながら、この気温の問題も不安材料には違いありませんでしたが、私は暑さに強いという自信がありましたから、雨で10度といった条件よりはずっといいと思っていました。


 常呂でヨーイチさん、yagiさんと合流します。例年は私がホテルの部屋をいくつか押さえ、それを利用する仲間でチームを組んで行動しています。しかし昨年、チェックアウトをする際に今年の分の予約をしようと思ったら、すでに満室になってしまいました。そこで別のホテルを手配し、仮押さえをしたのですが、回答期限の昨年年末になっても仲間から利用希望者が現れず、自分の利用する部屋以外はキャンセルしました。そんなわけで、今年は例年通り車中泊のヨーイチさんとの2人で行動することとしたのです。昨年までは一緒に行動していたyagiさんも、今年は湧別でキャンプをするということで、常呂に車を置きに来たところでした。


 それから受付会場である、湧別町に向かいます。会場が近づくにつれ、車の数が増えてきます。しかも、いろいろな地域のナンバープレートを見かけます。1年ぶり・・・いや、私は昨年は「走る男2」のロケに参加したため、受付は仲間に頼み、この会場へは来ていないのでした。だから、2年ぶりということになります。ようやくここに帰ってきました。


Road to SAROMAN BLUE-受付会場


 受付会場へ行き、応援FAXを確認し(今年もたくさんのFAXをありがとうございました)、受付を済ませます。それからブラブラして、仲間の姿を探します。ときどき、私を見つけて声をかけてくれる人もいます。HNだけは知っているけど、会うのは初めてという人もいます。さまざまな出会いがあることが、大会出場の楽しみでもあります。


 そうした仲間の間をうろうろしながら過ごしていました。(つづく)



Let's Run with a Smile!