後ろからのプレッシャー(函館ハーフマラソン完走記) | 神社仏閣旅歩き そして時には食べ歩き

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還暦を過ぎて体にトラブルが出始めて、ランニングを楽しめなくなりました。近ごろはウォーキングに軸足を移して道内の神社仏閣を巡り、御朱印を拝受したり霊場巡礼を楽しんでいます。いつかは四国八十八ヶ所巡礼や熊野詣をすることが夢です。by おがまん@小笠原章仁

 すっかり忘れていましたが、今週末の札幌マラソンではGTMailSのサービスがあります。ご存知の方が多いと思いますが、これはゴールタイムなど(レースによっては通過タイムも)をメールで配信してくれるサービスです。


 配信件数が3件~5件と限られているため、私はサロマと北海道マラソンでメーリングリストを作り、そちらに配信しました。ところがサロマはGTMailSのサーバートラブルのため、そして北海道マラソンは29kmリタイアのため、ゴールタイムが配信できませんでした。


 今度こそ


 札幌マラソンではゴールタイムを配信します!私を信じていただける方、下記のアドレスに空メールを送って、メーリングリストに登録してください。


ogaman_satsu-mara-subscribe@yahoogroups.jp


 それでは完走記を続けます。


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 いくらなんでも、こんなに早く呼吸が苦しくなるような走りはまずいだろう。後半ならいざ知らず。私は少しペースを落とした。しかしどのくらい落とせばいいのかわからない。失敗したなぁ。4分30秒~40秒くらいのペース走をしておくんだった・・・(札幌マラソン前にはしておけよ!)。


 呼吸が楽になるくらいペースを落とすと、今度はどんどん抜かれ始める。これはもしかして・・・落とし過ぎじゃないか?いや、楽になったのはいいけどさ・・・。仕方がない。今度はあげるとしよう。・・・あげるとしよう。・・・・・・あげ・・・・・・いや、あがらない!なぜだ?今度は全然体が動かなくなってしまい、どんどん抜かれる一方となっていった。


 それでも強引にペースをあげようとした。すると今度は、明らかに上にぴょんぴょん飛んでいる。力が全然前に向かわない。いったいどうなっているんだ?焦れば焦るほど上下動が大きくなる。また呼吸は苦しくなり始め、その割にペースはあがらない。相変わらず抜かれ放題の状態だ。


スタート後  競技場を出てから何度か角を曲がり、再び競技場の近くに戻ってくる。ここまで何キロ走ってきたかわからないが、この先のレースに大きな不安を抱いていた。しかし沿道は噂通り観衆が埋めている。ともかくこの雰囲気を味わわなければ遠くまで来たのにもったいない。笑顔を作り声援に応え、わざと大回りをして歩道寄りを走る。ふたたびよっしぃさん を発見した。


 早くも自己ベスト更新の夢は捨てる。こんな走りじゃとてもじゃないが不可能だ。もともとこのレースは記録を狙うためにエントリーしたレースじゃない。北海道マラソンに勝るとも劣らないという沿道の雰囲気を味わうためにエントリーしたレースだ。その雰囲気を味わうことに切り替える。そして沿道の声援と一体化することで自分のリズムを変えていく。これが新微笑走法の真骨頂だ。


 しかし、思うようにリズムは変わらず、抜かれ放題のままだ。抜きながら声をかけてくれた人もいた(レース後にうろ覚えのナンバーカードから名前をチェックしたら、函館の人のようだった)。いつもこのページを見てくれているという。レース中のたった一言でずっと昔からの仲間のような親近感を覚えることができる瞬間である。


 ようやく見えてきた5km地点。時計を止めてチェックする。24分13秒。スタートロスが5秒あるから24分08秒で走っている。これは意外だった。元来がスロースターターである私。従来はハーフで最初の5kmを25分以内で走ったことはあまりない。23分台が理想、そして24分台前半ならOKという気持ちで走ることが多い私だが、タイムだけを見れば理想的・・・よりもちょっと遅いくらいのペースだ。実感としては5分を切れるペースじゃないと思うのだが・・・。おそらく出だしは完全なオーバーペース。そのため最初の1kmを4分で走り、その後はキロ5分ペースで走っているといったところだろうか。だが25分オーバーを覚悟していただけに、このタイムにちょっと安心できた。これならまだまだ挽回可能だ。


 コースは電車通りに入り上り坂となった。ここが唯一のアップダウンと聞かされていたところか。けっこう迫力のある坂が目の前に迫ってくる。


 私は上りの方が得意、と自称することが多い。しかし本当は得意なわけじゃなく、好きなわけでもない。たまたま上りを苦にしている人は多いが、それらの人たちよりはこなせる、といった程度だ。それでもこの調子の悪いときに上りというのはかえってよかったかもしれない。視線をちょっと下におろし、気持ち前傾して足を前に送る。そうすることで、ようやくあまり抜かれなくなってきた。


 だというのに私を抜いていく人がある。前夜お世話になったsimonさん だった。追っていきたいところだが、まだそこまでの元気はない。ここは無理せず体調が戻ってくるのを待ち、後半勝負だ。


 頂点から谷地頭電停の第1折り返しまでは下りが続く。いつもは下りではオーバーペースにならぬよう抑えるのだが、ここは押さえはしない。とはいってもペースアップを意識するわけではなく、自然体で走っていく。そして大勢集まっている観衆に愛嬌を振りまきながら第1折り返しを回った。


 下ってきた坂は上らなければならない。これ、当たり前のこと。折り返してからは再び上りである。しかし先ほどがそうであったように、上りは私にとってリズムを取り戻しやすいのかもしれない。平坦なところでペースを上げようとしたら上に飛んでしまったが、上り坂だとうまく前に重心を移動できているような感触がある。よし、ここからだ。


 そのとき、反対側のコースにはNO.71さんの姿があった。えっ?まだ折り返してから10秒もたっていないんじゃない?こんなに差がついていないの?余裕の表情で走っているし、こりゃまずい。ハーフでは絶対負けないと威張っていたのだが、このままだとわからないぞ。しかもNO.71さんのちょっと後ろにはnaritaさんがいる。naritaさんも私の背中を見つけると力を得て追いかけてくる人。う~ん、この2人の存在はプレッシャーだなぁ・・・。私は頑張ってペースをあげた。


 徐々に体が動くようになってくる。そうすると沿道の声援に応える声も大きくなる。5キロを過ぎてようやく体が動き始めるということは、もしかしてアップ不足か?スタート前、1.7kmを走って一汗かいたのだけど、5キロくらい走っておかなきゃダメかもしれない。


 しばらくして右折をし、海岸沿いの道に出る。風が強い年が多いと聞いていたが、そんなに苦になるような風は吹いていない。う~ん、帽子をかぶってくればよかった。というのも、汗が額から流れ落ちて目にまで入ってきているから。そうなんだよなぁ。いつも帽子をかぶって走っているのは、決して危険になった後頭部を隠しているわけではなく(ホントですよ、ますたー )、日差しから頭と首筋を守ることの他に、汗止めの役目も期待してのことだった。日差しが弱いためついつい帽子をかぶらず走ることにしたが、汗のことをすっかり忘れていた。しかもこんなときに限って、汗拭き用のリストバンドまで忘れている。仕方がないので手のひらで拭っていた。


 海岸沿いの道に出て間もなく10km地点を通過する。48分32秒。う~ん、遅い!自己ベストを狙うには45分台を目標としていたが、それは無理としても、このタイムでは100分切りも難しい。後半余程あげないと・・・。この間の5kmは24分19秒。本人はあげているつもりなのだが、一見したところ逆にペースは若干落ちているように見える。だが、5km地点の直前ではキロ5分を超えるペースで走っていたはずだから、実際のところはペースがあがっているはずだ。


 自己ベストは無理としても100分は切りたい。そして後ろから追ってくるNO.71さんとnaritaさんを突き放さなければ。私はさらにペースをあげた。(つづく)


 ライバルが ペースアップの きっかけに


 今日の練習内容


 今日は・・・えーと・・・だめだ、言い訳が思いつかない。ランオフ。


 体重 69.4kg   体脂肪 13.5%


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