
ここまでが井上チャンピオンにとって
長く厳しい道だったんだと思い知らされるような試合だったね。
昨年だけで4度の防衛戦。
そして今回が史上最大の興行。
そのどれも絶対に落とせないって重圧は
過去に日本のどのボクサーも経験したことがない
とんでもない試合ばかりだったわけだ。
なんてたって4団体統一防衛戦だからね。
すべての団体に並みの王者以上の認定料を保証しなきゃ
いつまでもベルトを持たせちゃくれない。
それを金額・回数でウハウハさせちゃうわけだから
もう何でも井上の言うこと聞いちゃうだろうね。
まあ、井上の場合は
上から順番に来てちょうだいって
とんでもない王者だからね。
言っちゃうと全部指名挑戦者みたいなもんで。
で、今回はこの階級における“集大成”。
誰もが最強の挑戦者と認める相手。
実際、井上の戦いぶりからも
中谷を大いに認めていたのがよく分かる。
逆に、中谷がねぇ。
序盤に行けなかったかなぁ。
まあ、分かるのよ。
たぶん、先に一発いいのをもらった方が負けでしょ。
中谷がフック当てれば勝てたんだろうが
入られたら致命傷だからね。
ま、本当に中谷には有利な条件多かったわけだからね。
世界的な王者と“ホーム”でできる。
体格で勝っている。
サウスポー。
実力者である中谷に結構好条件揃ってたのよ。
で、言っちゃえば失うものは何もなかったわけだし。
えいやーって行っちゃってもよかったと思うんだけど。
ただね。
それをさせないのが絶対王者たる井上の真骨頂か。
踏み込ませない圧力が
中谷を臆病にさせた可能性は大いにある。
で、井上の何がすごいって
キチキチラウンドを取っていくのよ。
チャンスが来るまではコツコツ当てることに徹する辛抱。
当てたらこれまたキチキチ避けるんだよね。
さらにすごいのは
意図的に“抜く”ラウンドを作れること。
打たせるのは休むこととカウンター狙いだろう。
(実際、お疲れだったんだろうけど)
結果はまあ見ての通りね。
そのままが実力差か。
ただ、勝ちに徹したプロ中のプロの試合。
どんなに強い王者でも
実力が拮抗していれば
必ずしも派手にはならないって感じで。
仕方ないっちゃ仕方ないよね。
たぶん“フレーム”より重い体重、そして年齢。
もう無茶な試合はできないな。
次戦は未定なんだそうだ。
まあ、きちんと休めるように
ぎゅうぎゅうに試合期間を詰めて
やれる相手とは全部やっちゃったわけだしね。
契約がどうなってるか分からないけど
もう年内はお休みでいいんじゃないのかな。
まさかそれで王者剥奪なんてアホなことする団体もないでしょ。
1試合で並の王者の何年分も稼ぎ出す王者だし。
次はリハビリがてら
楽な試合を挟んでもいいような気がする。
当分はしっかり休んでね。
まずはお疲れ様でした…。