私は「氷河期世代」と呼ばれる世代の一人です。当時は正社員での就職が非常に難しく、やむなく派遣で就職した友人が何人もいました。新卒で正社員で就職できた私は幸運でしたが、ボーナスもなく月給もとても低く、大学で学んだことを活かせない職種だったため、後に派遣で転職しました。その何年か後にリーマンショックが訪れ「派遣切り」にあった同僚を見てきました。
結婚を機に引っ越し、新天地では大手企業に契約社員として再就職をしました。そこにもたくさんの非正規社員がいました。私は資格を取得したりして、派遣社員の同僚と共に正社員になることを会社に交渉しましたが叶わず、出産を機に退職しました。それから子育てのためしばらく仕事からは離れていましたが、子どもが少し成長したので再び仕事を始めようと考え、情報収集を始めました。
10年以上仕事から離れていたこともあり、子育てと両立しながら働きたかったので、まずは短時間の仕事から始めようと思いました。しかし、氷河期やリーマンショック時代の派遣のイメージにあまりいい印象がなかったため、あまり期待していませんでした。
ところが、今の派遣は、私の知っている派遣とは状況が全く異なりました。今は労働力不足や高齢化の影響で、派遣の需要が高まっているようなのです。企業も人材確保に力を入れており、派遣の待遇改善や福利厚生に注力しています。資格取得支援や昇給も進められており、昔は「会社に雇ってもらっている」という感じでしたが、今は「貴重な労働力」として重宝されているようです。給与が安いとか格差とか世間で言われているのでてっきり賃金が低いのかと思いきやとんでもない。近くのパートやアルバイト募集よりもはるかに高くビックリしました。
さらに昔は、育児中の女性にやさしい派遣会社などなかったのですが、今では育児者専門の「オフィスタ」や、高齢者専門の派遣会社や障害者専門の派遣会社などさまざまな選択肢があります。私と同世代の方で、派遣に古いイメージをお持ちの方は、ぜひ情報のアップデートをしてみてはいかがでしょうか。(匿名希望、求職者さんからの投稿)
----------------------------------------
------------------------------------------
