仕事や育児に頑張っていても、突然に予期せぬ「壁」に出くわすことはありませんか?
生きているのだから、万事順風満帆とはいきません。それは、わかっていても、前進することを阻む「壁」の登場はイヤなものです。
では、皆さんはどのように、その「壁」を乗り越えるのでしょうか?壁が自ら自滅するのを、台風が過ぎ去るかのごとくに待つ?お酒や甘いものなど、食べることで気を紛らわす?スポーツなどで無心に汗を流す?皆それぞれ知恵をしぼりながら、「壁」を乗り越えようとします。しかも最悪の場合、「壁」がひとつだけと限りません。さて、どうしたら元のペースに戻すことが可能なのでしょうか?
私は仕事や育児で一番忙しい30代で、母が脳出血で倒れるという「壁」が突然に出現しました。ドラマなどではよく見ていましたが、実際にこの若さの自分がICUに入って家族を励ますことになろうとは想像もしていませんでした。今から思うと、育児や仕事をどのように乗り切ったのか、よく覚えておりません。それほどまでに、パニックだったと思います。そんな時、いつも、病院に行く前に私がやっていたことがあります。鏡の前で「頑張るぞ!」と笑顔を作ることです。それは泣いているのやら、笑っているのやら訳の分からない顔だったことでしょう。それでも、泣き笑いの自分の顔を鏡で見ることである種のパワーをもらい、病院へ行くことが出来ました。幸運にも母は無事にICUを出て一命をとりとめました。
現在、様々な分野で「脳科学」を用いて「壁」をうまく乗り切るというということに、注目が集まりつつあります。そして、脳科学の記事を読むにつれて、私が以前、鏡の前で自分を励ましていたことは脳科学的に理にかなっていることを知りました。脳にはミラーニューロンがあり、相手の行動を真似する特性があります。例えば、あくびをすると相手もするという現象がそれにあたります。私の場合は、鏡に映った作り笑顔の自分を脳がある意味誤作動し、脳内に悲しみではなく、笑顔を満たしてくれたというわけなのです。もちろん、実際に笑っている人、幸せいっぱいの人を見ることでも同じ効果が得られるそうです。
アメリカでは、こんな話もあります。小さな女の子が学校で課題の運動がうまくできないとお母さんに悩みを打ち明けます。お母さんは、その子を鏡の前に連れていき、「私は出来る」って言ってごらんなさい。と諭します。女の子はそれを試しますが、何か不安げです。お母さんは最後に、「だって、あなたはAmericanでしょ? その文字の中にican(私はできる)が入っているじゃない。もう一度、出来るって言ってごらんなさいと。ミラー効果のみならず、暗示もかけて自信をつけてあげたわけです。後日、女の子の悩みは無事に解決できたとのことです。
ちなみに、笑顔だけではなく、例えば、ガッツポーズなどの「力で何かを制するイメージ」を脳に送ることも効果的との研究結果もあります。イメージトレーニングで鍛えたスポーツ選手が良くやっていることです。
実際、そんな簡単なことで、「壁」を乗り越えられないかもしれません。なぜなら、「壁」は強敵で倒しがたいものなのです。だから、なおのこと、シンプルに自分自身を信じて脳をだます方法が効くのかもしれません。散財せずに、自分を勇気づけ「壁」を乗り越える力が得られればとても素敵なことではありませんか?また、この方法は「壁」のみならず、「今日も良いことがある」などの日常の些細なことでも効果が出るとのことです。
いつも前向きでなくても良いと思いますが、鏡を見て笑うことで日々の暮らしがご機嫌になるなら、試してみるのも一考かもしれません。
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