前回は2022年の雇用に感じたことを前回書きました。
今回は2023年の雇用動向と予測を書いてみようと思います。
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【2023年の雇用動向予測】
昨年を振り返りオフィスタが明付き1回無料配布しているメルマガの時事テーマから今年にも影響が出そうなキーワードを拾い出してみました。
オフィスタでは、①ジョブ型雇用、②育児介護休業法改正、③AI選考方法、④扶養内勤務(社会保険適用拡大)、⑤求職者の高齢化、の5項目に特に注目しています。
これらは昨年登場してきたキーワードですが、その影響が出てくるのは本年と思われます。雇用や労働でどのような変化が出るのでしょうか。
①ジョブ型雇用で能力・経験・スキルが問われるようになり正社員・パート・アルバイト・ハケンといった働き方の壁がなくなる可能性があり、メリットもデメリットも仕事が出来るかどうか次第で変わるでしょう。能力がなければ採用されないし賃金に大きな差が出る可能性があります。つまり働き方が欧米化するということです。年功序列や手当など日本伝統の横一線の公平さが消え、家族全員にも影響が出てきます。今年は企業がその下地作りにする年になるのではないかと思っています。
②育児介護休業法改正は昨年春に施行されたのですがあまり話題になりませんでした。今年は注目を浴びるのでしょうか。男性育休を強化したのが改正ポイントだったのですが少々やりすぎ感があり結果的にその男性陣からそっぽ向かれた格好になってしまったようにも映ります。今年も注目されないようならば男性育休自体が日本男児にはそぐわない制度なのではないかとさえ思えてきます。
③選考手法がAI技術の発達で機械(コンピュータシステム等)を用いた採用方式に移行することで企業や求職者にどのような影響を与えるのでしょうか。オフィスタでも実は試験的に昨年から一次選考程度までですが機械にやらせています(果たしてこれが良いか悪いか結論は時期を見ながら本誌で公表していく予定です)。大手企業では既に最終選考までAIが決めるところもあります。機械が人間の人生を左右する時代が到来したという事です。今年もAIの中身は徐々に日々進化していくと思います。
④扶養内勤務に関する社会保険適用拡大は昨年10月に施行されたばかりですので、先にも書きましたが影響が出てくるのは今年からです。かなり大きな変化として実感できるようになると思います。オフィスタのような法改正の特例を受けて扶養内で働き続けられる企業に就業するならともかく、通常は扶養内で働くことが困難になるはずです。主婦やママさんなどフルタイムで働きたくても働けない方にとっては不都合なワークスタイルを余儀なくされることでしょう。将来的に何を妥協するかがキーポイントになりそうです。
⑤求職者の高年齢化は一昨年も実感しましたが、昨年は明らかに年齢層が一回り二回り上昇してきており驚きましたが今年はどうなるのでしょうか。深刻化するのは55歳以上の求職者の採用率の圧倒的な低さだと思われます。どこの求人サイトでも60代・70代の応募が急増しているそうです。これは高年齢者にスマホが普及したことと密接な関係があります。つまりハローワーク離れで職安に足を運ばなくなったということは助言をもらえる担当者抜きで1人で就活をしている高年齢者が増えたことになります。需要と供給の論理から言って、日本企業がこの年代層の労働者を雇用したいと思わなければ解決しませんが、今のこの状況で高年齢者が独力で就職戦線を勝ち抜くのは正直厳しいかもしれません。
TV-CMで転職エージェントが日々増えていますが、結局取り扱う人材が20~40代というのでは高齢化社会にとても追い付かないのです。日本雇用環境整備機構の「育児・障害・エイジレス専門のマッチングWEBサイト」のような支援的な存在が今年はどれだけ増えるのかに期待します。
【オフィスタが今年取り組むことは】
今年最も深刻な課題は、「④扶養内勤務」と「⑤求職者の高年齢化」ではないでしょうか。少なくとも『ママさんハケンのオフィスタ』としてはワークライフバランス、つまり週2~3日・時短といった扶養内勤務については今年もしっかりやっていかなければ看板に偽りありになってしまいますので、従来と変わらぬ提供サービスを保証することを宣言します。
昨年はフルタイムと扶養内のお仕事割合で週2~3日勤務の案件が占める割合がなんと9割超を記録しました。週2~3日のお仕事、扶養の範囲内のお仕事、はたらく女性に理解のある職場、在宅テレワーク、育児者に理解ある取引先企業など…こういった求人を年間通して安定提供できるバックボーンがオフィスタにはあります。この特徴を生かして今年は”働きたいけれど働けない女性寄りに特化”した支援を目標に努力しますので、どうぞ宜しくお願いします。
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