先日一風変わったお仕事がありました。仕事内容はと言うと、「電話がかかってきたら名前と連絡先とご用件を聞いて、社長の携帯電話に“今電話ありました”と伝言してください。それ以外の時間は特にしていただくことはありませんのでTVをみたり本でも読んで時間をつぶしてください」といったもの。このお仕事の応募は非常に多かったことを覚えています。これはたまたまスタッフ負傷による1週間だけの留守番的なスポットなので特別なレアものですが、実は最近このようなキャッチコピーを多用したお仕事は巷に増えているのです。
求人誌や求人サイトで次のような記事をみかけませんか。
「ローマ字打てればOK、時給1800円」
「ただ座っているだけ、時給1900円」
「誰でもできる簡単な作業で時給2000円」
「扶養内でラクチン、週2日×3hで時給1800円」
世の中の風潮が「楽して儲ける」になってしまっているのかなと思いますが、求職者がこれらを見て「お得感」を感じるとしたら寂しいものがあります。
社会との接点が欲しいとか、子供の手が離れたときにスキルが下がらないように働いていたいとか、お金以外のプライスレスな目的があって「労働」を選択する人が増えてくれればと思います。もちろん、楽して稼ぐことができれば、時間的な余裕や精神的な余裕が生まれて自分のライフスタイルの中に新しいものを取り入れることができるようになるということも考えられます。しかし、文部省の提示している学校教育における職場体験の教育的意義を例に挙げると、そこには「望ましい勤労観、職業観の育成」、「学ぶこと、働くことの意義の理解、及びその関連性の把握」…と挙げられているように、働くことの意義はお金がすべてではないと思うのです。
また、楽ではない=スキルの要る仕事は、責任のある仕事だと考えていることもこのような人が多い理由であると考えます。現代の日本人はリスクやトラブルを避ける傾向が高まっているように思うので、「楽でない」仕事は敬遠されがちなのではないでしょうか。
一見、上に挙げたような「楽して儲ける」ことのできるような仕事もありますが、長期的に見ると、何かスキルを身に付けてそのスキルが活かせる仕事に就いた方が結局は「儲ける・稼げる」ことになると思うのです。そのことを考慮しても、「労働」を選択する際の自分の中の基準というものを見つめ直すきっかけにでもなればと思います。
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