第781話「応募資格の経験年数とは」 | OFFiSTA オフィスタ・ブログ

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ここでは派遣のお仕事についてハケン会社の立場から日々思ったこと・感じたことを綴ってみるWeeklyコラムです。

 

 お仕事に応募する際、「経理経験3年以上の者」とか「事務経験1年以上ある方」など応募資格に経験年数制限がつけられているのを目にすることはありませんか。新卒採用・第二新卒採用を除き中途採用の場合は即戦力を期待されるでしょうから、そのスキル・能力を計るためには実際にどのくらい実務に携わっていたかは企業にしたら重要な目安となります。

しかし、例えば「経理経験3年以上の者」と応募資格に書かれていた時にどこまでの人が応募できるのでしょうか。経理経験が3年あろうと5年あろうと出来ない者は出来ないのです。逆に経理経験はなくても高度な知識を持っている者も世の中にはいます。経理部で10年働いた勤務経験はあるがずっと伝票のデータ入力してこなかった方より、経理経験はないが簿記一級や税理士資格を所有している人の方が戦力としては上なはずです。知識はあるのに経験がないから採用されない、採用されなければいつまでたっても経験年数が積めない、その堂々巡りで苦しむ求職者は大勢います。

 

 経理スキルでも英語スキルでも事務スキルでも何でも同じですが、この応募資格の経験年数はどのくらいまで厳密なものなのでしょうか。少し前までは、経験はないがこういう資格を持っているとか、こんなに熱意があるのでといったPR次第である程度建前ではあったのですが、最近は厳密化が進んできています。極端な例ですが、経験3年以上という応募資格に2年11カ月の経験の者が応募しても即刻不採用という厳しいケースもでてきています。これは令和になって人事審査のムラをなくす選考マニュアル型採用方式の登場によります。マニュアルで採用ルールさえ決めてしまえば、誰が人事選考を担当してもそのマニュアル通りにYESかNOかだけチェックしていけば求める人材像に辿り着くというシステムです。ダイヤの原石を掴むことないかもしれませんが、少なくともハズレ人材を掴むこともないといういかにも令和らしいリスク回避的な人材採用だなと思います。特にネットフォームで入力していくと自動的に人選するシステムもありますから、経験3年以上と設定されていればコンピューターは1日でも足りなければ容赦なく足切りしますからね。

 

 とはいえ、経験はなくても熱意だったり将来性に賭けて採用してみようという企業もまだまだ残存しています。求めている経験はなくても採用に値する人材かもしれないと人事担当者の直感を信じて採用する(昔ながらの?)ケースもあります。なお、オフィスタはこちらの理念を採っています。採用後に思っていた方と違ったということも勿論ありますが、あそこで思い切って採用してみて良かったと思う人材との巡り合いもあるので、少なくとも人選のプロである以上は担当者の選考眼に委ねるべきなので職業柄マニュアル型選考ではつまらないと思っています。

 

 こういったマニュアル型採用傾向は求職者自体がマニュアル化してきていることにも原因があります。今も昔も面接で猫かぶるなんて珍しくありません。ただ令和に入ってネットで情報が集めやすくなり模範解答例や服装など必勝マニュアルが出回り並みの人事担当者ではそれを見抜くことが出来なくなってきているのです。そこで担当者がそれを見抜くための情報が今度は出回ってきたり。求職者が上手くなったのか、人事担当者の選考眼が落ちてきたのかわかりませんが、お互いにネットの指導通りにやっておけば大当たりはなくても大きな事故もないだろうといった所でしょうか。

 

 応募資格を満たしていない方にしたら「2年11カ月だってほぼ3年みたいなものだし、人柄や熱意や将来性を評価して欲しい」と思いますよね、一方で応募資格を満たしている方にしたら「応募資格がない者が応募して採用されるのはズルイ」と考える方もいるでしょう。世の中色々な企業がありますので会社の規模や応募者数によっても考えは変わりますが、みなさんはどちらの審査基準が好みですか。なお、厳格な会社の場合は、またはこの会社が厳格な審査基準を敷いているかどうかを知るためには、エージェントやハケン会社など自身を第三者的にPRしてくれたり各企業の情報を持っている専門家の協力を仰ぐのが良いと思います。企業側もだからハケン会社に人材の依頼、人選の代行をしているわけでもあるのですが…。

 

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