第654話「正社員も派遣社員も同じに扱う」 | OFFiSTA オフィスタ・ブログ

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はたらく女性/育児とお仕事がメイン・コンセプトのハケン会社オフィスタです。
ここでは派遣のお仕事についてハケン会社の立場から日々思ったこと・感じたことを綴ってみるWeeklyコラムです。

 

 

 

派遣先企業の担当者からよく聞く言葉に「当社では正社員も派遣社員も同じに扱いますので」と説明を受けることがあります。企業側が派遣社員に向けて発信している説明ですが、それを受けて派遣社員はどう思うのかを考えてみます。企業側が言いたいことは、派遣社員だからと言って差別をしたり、派遣社員だからあれをしてはいけないとか、派遣社員だからこれはさせないとか制限は極力なくしていますよ、だから能力を発揮できる職場ですよということが伝えたい主旨だと思います。勿論、労働者のためによかれと思っての発言です。

 

一方で派遣社員側は、給与待遇・福利厚生面で差がないというなら当然喜んで受け入れますが、業務に対して求められるものが正社員と同じとなると皆が皆喜ぶかというとそうではないと思います。正社員と同じ能力を求められたくないから派遣の方が居心地良いという者もいます。上司の指示があって指揮命令下で業務遂行に当たるのが派遣社員で、自ら業務を生み出したり企画立案をするのは苦手という方にとっても派遣はそういう点で居心地が良いのです。いわゆる指示待ち型(指示があってはじめて動く)という労働スタイルです。主婦層や高齢者層などパート的な労働を求める派遣希望者はこの部類に属する者が多いと思います。

 

正社員と同等を求める派遣社員とはどのような考えの人か考えてみます。例えば、自身がスキルや経験に自信があり人並み以上の成果を出すのでそれ相応の対価を要求したいという一人親方的なスペシャリスト人材、将来この業界で独立するためにノウハウを吸収し自分のものにしたいので何でも携わらせてもらえるならありがたいという未来の自分への投資型人材、この会社で認められてゆくゆくは正社員となり出世しのし上がっていきたいのでスタート地点は派遣でも構わないという野心家人材などが挙げられます。大方、男性や独身のイメージが当てはまり、あまり主婦層がここに該当するような雰囲気がしないのは皆さんもお感じいただけるのではないでしょうか。

 

派遣先企業は「派遣というのはスキルを活かして金を稼ぐその道のスペシャリスト」という思いもあるのかもしれません。確かに一昔前の派遣社員は専門26業務などのように、手に職のある人だけの専売特許の職業でした。派遣社員とはいわゆる選ばれた人しかなれない高給取りのスペシャリスト集団だったわけです。しかし、今現在の派遣法では自由化が認められて能力やスキルを必要としない仕事にも派遣を活用してもよいと認められています。これは同時に派遣社員の全員がスキルを活かしたいという希望者ばかりではないということも意味します。高給は求めない代わりに高度な仕事も希望しないという者が少なからずいらっしゃることでしょう。考え方によっては、これはこれで派遣という働き方が独自性やワークスタイルの可能性の幅を広げたと言えます。

 

ということで、「当社では正社員も派遣社員も同じに扱いますので」という説明は実はあまり派遣社員の胸には届かないかもしれません。むしろ「給料が低いのに同等のものを求められては割に合わない」と感じてしまう派遣社員もいるかもしれません。小泉政権下での派遣自由化政策は当時危惧された通りの最悪のシナリオで現在進行形です。建前だけの同一労働同一賃金制・年齢不問採用・格差解消・育休促進・ハラスメント防止…表向き綺麗な言葉を並べただけの付け焼刃政策ばかりで何一つ成果は出ていない。

 

オフィスタでは派遣を希望する以上は各人背景にご事情や考えや理念があると思っています。労働者が求める職場環境を提供してあげたいと思っています。育児と仕事の両立のために正社員と同じものを求められては困るというママさんにはそれに適した業務内容の会社を用意します。スキルを活かして正社員と同等以上の業務に当たりたいと希望する人にはそれに適した職場を用意します。派遣には派遣のメリットがあります。正社員には正社員のメリットがあります。ワークライフバランスなども勘案して居心地の良い方を選べばよいと思います。但し、「正社員になりたかったけれど不景気でどこも採用されなかったから、仕方がなく派遣でいいや」という方は歓迎しておりません。嫌々やっても業務で何かを生み出せるとは思えませんし、何かにつけて不平不満ばかりが出てくるはずです。ネットなどで愚痴ばかり書き込んでいる嫌々派遣さんも多いようですが、それなら最初から派遣にならなければよいだけのことだと思います。自身が居心地が良い環境、求めるワークスタイルが実現できるということが派遣を選択する際の重要項目になるといえますね。自分が求めるものがよく見えてこない、分からないという人はお気軽にオフィスタ人事管理部までまずはご相談ください。

 

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