第541話「YKK職業から日本人が離れていく!?」 | OFFiSTA オフィスタ・ブログ

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ここでは派遣のお仕事についてハケン会社の立場から日々思ったこと・感じたことを綴ってみるWeeklyコラムです。

 

 

 日本全体を覆う深刻な人手不足の問題。その活路は、やはり外国人労働者に見い出すことになりそうです。政府の労働力不足への取り組み文書に、今後外国人に対し新たな在留資格を設けることが明記されたそうで、いよいよ来るべきところまで来たかという気がします。求人倍率は求職者1人につき1.5倍くらいあると言われますが、その多くは接客・販売・飲食・建設・介護で、共通しているのは“賃金が安くてキツイ”だそうです。一方、事務系は人気職でとても1人に1件行きわたる数はない。コンビニやファミレスは言うに及ばず、寿司・日本料理店でも外国人店員ばかりになりそうだが日本はこのまま事務系職種至上主義の意識でいいのだろうか?

 

3Kという言葉が昔からある。キツイ・汚い・危険の3K業界は今でも存在すると思うが、上記の不人気職でいえば建設系以外は少なくとも危険な仕事ではない。安い・キツイ・汚いのYKKが現在の不人気職なのだ。かつての3K業界は少なくともキツイ・汚い・危険の見返りとして賃金が高いのが特徴で、背に腹は代えられないという者で人手不足という事態は実際あまりなかった。なら、YKKだって背に腹は代えられない者が集まるはずだが、集まるのは外国人ばかり。ということは・・・、日本人が背に腹は代えられない状況にない=裕福になったということだと思います(実際、ご主人の扶養内で勤務するパート主婦など働きに出る(出たい)女性は大変多いが、食べていけないから働かざるを得ないという主婦は殆どいない。当然だが余裕があるから扶養内なのである)。

 

 私はコンビニの店長でもないし飲食店を経営しているわけでもないので素人考えですが、時給1000円かそこらで人手不足で運営が回らないで衰退していくくらいなら、いっそ時給2000円くらいに上げてしまえば人手も困らないのにとも思う。そのくらいの人件費は経営者が自腹を切るなり減俸するなりで賄える範囲内であるはずだ。経営者ならそのくらいの覚悟で開業しているはずである。W杯のポーランド戦で日本が時間潰しのパス回しに賛否があったが、今日明日を生き残る保守的姿勢ではいずれは衰退する。数年後を見据えて生き残るには今種を撒くしかない気がする。今まさに背に腹は代えられない状況なのは、経営者自身であるということに気付いていないのではないか。「うちは時給1000円で求人募集出しているから派遣なんて高くて無理」といっていたお店は閉店したところが目立つ。一方、背に腹は代えられないと「高いけど派遣を使っていく」と人材のことはプロへ任せると決めたお店は人手不足から解放されて意外と潤沢に上手くいっている。博打か戦略か、攻撃か保守か、選択するのはもちろん経営者自身であるが。

 

一番危惧しているのは、この先“日本人がやらない接客・販売・飲食・建設・介護は外国人の専売特許”となれば、外国人も当然“賃上げ”や“労働条件要望”をしてくるということ(そういう仲介役や知恵を与えるコンサルが必ずどこからともなく発生してくるのが世の常である)。つまり外国人を安く使える、人手不足は外国人で解消できる、などと思っていられるのも今のうちだけだという事です。「日本人は自分たちに頼らざるを得ない」と彼らが自覚認識したとき、雇用主と労働者の立場(力関係)は一気に逆転するという事です。力関係が逆転すれば訴訟だ裁判だと圧を掛けてくる事件も増え経営者はさらに追い込まれる事だろう(そういう入れ知恵をして煽る者がどこからともなく発生してくるのも世の常である)。いくら日本人で人手不足だからといって、外国人に頼りすぎるのは結局いつか自分の首を絞めるだけになるという怖さがあるのです。接客・販売・飲食・介護を対象にした人材派遣の活用を経営者の皆様が早急に主流化することを祈るばかりです。

 

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