慌ただしい年末も過ぎて、あっという間に2017年に突入です。毎年感じることですが改めて振り返ってみると昨年も色々ありました。各職員から1年を振り返っての感想や意見を収集し具体的に紐解き考察してオフィスタからの視点でみた2016年の振返りと、そこから毎年恒例の2017年の雇用関連の予測をしてみたいと思います。
【2016年に感じたこと】
①昨年頭に、2016年は労働者の派遣離れで全国的に時給額が上昇、併せて社会保険料の上昇、よって派遣料金が上がると予想しましたがどうだったでしょうか。2016年10月の法改正で扶養内勤務が106万円に変わったため派遣会社各社が主婦の取り込みに当てが外れ、1日数時間のパートタイム労働者に1500~1600円の高給を提示し人材集めの苦肉の策がみられました。派遣先企業は当然パート派遣に2200~2500円を支払う羽目に…。フルタイムの労働者がパート労働者より時給が安いわけにはいかないので比例して週5日勤務者も高給提示になり、昨年予想の通り派遣料金は2500~2800円というかつての派遣バブル期を思わせる高騰を見せました。こうなると企業はとても派遣を活用できなくなり派遣切りが増大し、値切り合戦もこの次元になると共倒れを招く無意味な行為となり、昨年は派遣業を撤退して人材有料紹介業に鞍替えする派遣会社が全国的に増えました。大手派遣会社各社のこれら混乱を横目に、オフィスタは今回の法改正の対象外企業だったため、これら制限にはかかっていないので扶養内で働きたい優秀な主婦・ママさんの人材確保には困らず派遣料金の値上げは一切行いませんでした(むしろ大手派遣会社だと扶養内で働けないからとオフィスタへの移籍組が目立ち、スタッフ時給は変動させることなく、派遣先企業への派遣料金を値下げするという最高の結果が出せました)。
②スキルが重視される派遣本来のあるべき姿に原点回帰する年になりそうだとも予想しました。派遣スタッフの全国的な質の低下が叫ばれている現状で派遣料金が上がれば企業の求めるところは当然金額に見合う能力値があるかどうかになります。2015年末頃からの傾向として2016年は顕著にそれが現れるかと思ったのですが意外とそうでもなかった感触。ただ、派遣先企業が「スキル保有者=料金は高くて結構」と「スキルは求めない=その代り料金は安く」の2パターンの要望に別れました。スキルによっては時給2000円以上や年収1000万円保証などの案件も多かった一方で、スキルのない方でもその仕事内容に見合った時給額かもしれないが自分の能力内でやりがいある業務に携わった方も多かったのではないでしょうか。スキルの明確な線引きが最初に引かれているのは仕事選びをしやすくしたのかもしれません。苦戦したとすれば「前職の派遣では(または前職の派遣会社では)、時給○○円もらっていた」という主張の方で、前職でどれだけもらっていようが、必要とされなければその額は保証されないという現実を受け入れられない方には仕事が回りにくかったはずです。その人のスキルを適正に評価する時代になったという点ではフェアかもしれませんが、厳しいようですが派遣もスキルなき者には甘くなくなったという事です。
③派遣を人材採用ツールとして活用する企業が増えました。紹介予定派遣制度(派遣で一定期間やってみてお互いがよければ社員採用できる制度)や有料人材紹介の依頼が非常に増えました。ただ、全体的に見て社員採用された人材は少なく、スタッフは自身に能力があると思っていても、それ以上に企業側の求める社員としての採用基準も格段に上がってきていることが見て取れ、かつてのように紹介予定派遣で契約したから社員になれるなんて甘い幻想ではとても通用しない時代が来ました。
法改正が行われた影響で派遣料金が一気に上がってしまうとは昨年時に予想もできませんでしたが、最近は法案がアッという間に国会で可決・成立・知った時には法施行日がもう決まっているなんていう急展開が多くて国民も大変です。ただ、スキル基準(スキルのあるものは高給・スキルのないものは能力に見合った額)という実質主義が際立った1年のように思います。これは一部では「どうせ私なんて能力ないし…」という諦め思考を生んだ一面も見て取れます。2016年12月は就活者が過去最も少なかったのが特徴で、例年は無職で年は越したくないと盛況な時期なのに昨年は諦めた人が多かったのか異例の少なさでした。人それぞれスキルは違うのだから、優劣をつけるという意味ではなく能力に見合った給与でやりがいある仕事を見つければいいと考えてみてはどうでしょう(いくら給料がよくても自身に手に負えないチンプンカンプンの高度な業務では苦痛なだけだし、続くわけもないですからね)。自分の能力に合ったお仕事を!
さて2017年はどんな年になるのでしょうか…。(オフィスタNEWS第104号抜粋)
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