年末年始から全国各地で施設の子供たちへタイガーマスク(伊達直人)の名でプレゼントを贈る者がいるとのニュースを見て心温かに思ったものです。この不景気で心も病んだ日本でこのような優しい思いやり、しかも匿名での寄贈という点も人々の心を打ったことと思います。タイガーマスクが贈った本当のプレゼントは施設の子供たちにではなく、私たち国民に忘れていた何かをプレゼントしてくれたのではないでしょうか。
メディアも大々的に取り上げたこの報道も、2週間も経てばその報道内容が変わってきていることに気付きます。伊達直人とは一体何者なのか、各報道機関がこぞってスクープ狙いの捜査に走っているようです。別の報道では寄贈に対する税金問題はどうなるのか、受け取った施設の対応は法的にどうなのか・・・云々。ああ、またか・・・、と内心ガックリした気持ちは否めませんでした。これだけ話題になったのですから、正体を突き止めればまさに大スクープでしょうし、新聞・雑誌の売り上げは増大することでしょう。真心を法律という箱に納めて論じることで批判の矛先に話を向けて国民を賛否煽るのは最近のマスコミの決まりパターンでもあります。結局はお金儲けの道具にしてしまう人々が居ることがとても残念です。
こういう場面を見ていると、日本は不景気といわれていますが、本当に不景気なのは日本人の心なのではないのかとしみじみ感じます。現代はインターネットやパソコンといった便利な文明を生み出した反面、人と人のコミュニケーションが希薄になっています。10代の若者がインターネットやらネットトレードである日突然億万長者になってしまったり、また、世の中は何もかもがビジネスに終始し人の温情すら金儲けにしてしまう、良くないことが起これば「不景気だから」の一つ覚えのセリフばかり、殺人事件のニュースが流れても近所でなければ誰も驚きもしない今の世の中。
昭和の時代にあって平成の時代にないもの、それは人の情念だと言われています。
今回のタイガーマスクさんの一連のニュースを見ていて、昭和の温かみと平成の冷厳の両方をみたような気がします。
派遣会社も人を扱うのがお仕事ですが根底は“ビジネス“と捉える企業がほぼ全部でしょう。派遣会社は平成時代が生んだビジネスといわれていますが、オフィスタだけは脱ビジネスで”支援“を徹底したコンセプトを創業以来取り入れています。ここであえてそれをPRするつもりなどさらさらありませんが、泥臭くても構わないのでオフィスタはタイガーマスクのような昭和の情念を持ち続ける企業であり続けたいものだと伊達直人報道を見ながら改めて思ったものです。あまりにも寂しいタイガーマスク報道を目にして、ついつい筆をとってしまった次第です。
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