ホスピタリティの専門家 濱野まさひろのブログ -12ページ目

ホスピタリティの専門家 濱野まさひろのブログ

北海道流のホスピタリティ=「なまらあずましい」を探して

毎年ある時期になると、良く利用する公共交通機関の職員が、急に丁寧なお辞儀をするようになります。

今年もその季節がやってきました。

私は「あ、また接遇研修が行われたんだ」と思います。

 

沢山の乗降客が行き交う中、機械的に一定間隔で、腰から背中を真っ直ぐに折り曲げる正しいお辞儀が実施されていきます。
勿論、「おはようございます」「ありがとうございます」と、言葉を先に言ってから礼をする「語先後礼」という正しいやり方です。

乗降客の誰の目も見ず、ロボットのように正確なお辞儀です。

 

しかし、毎年一週間程度すると必ず誰もやらなくなります。

何故、そうなるのでしょうか?

 

そのお辞儀には「自分の意思」が無いからです。

 

組織としてやらなければ、やらなければ叱られる、罰せられると言った、「他者の意思」で行われる挨拶には誰も反応することがありません。

 

反応されないと、人はその行為に意義を感じません。

人間、意義を感じない行為は継続出来ないのです。

 

恐らく、それで必ず一週間程度でやらなくなるのだと思います。
(挨拶週間の可能性もありますが…)

 

世の中には「他者の意思」で行われる挨拶が溢れています。

コンビニやファミリーレストランへ行くと、どこでも明るく元気な挨拶をしれくれます。

しかし、いくら大きな声で挨拶されても、心には響きません。

心に響かないから、誰も反応しないのです。

流石に接客業は、反応が無いからと言って「他者の意思」での挨拶を止めることはありませんが。
(その挨拶、誰の意思ですか?②に続きます)

 

 

平取町のすずらん祭りに初めて行ってきました。
可憐な花が広い敷地いっぱいに咲いている様子は、まさに「THE北海道」。

本当に圧巻です。

会場で美味しい平取牛のBBQも楽しめ、平取を満喫できます。

 

セブン&アイ鈴木会長の突然の辞任劇は、大変衝撃を受けました。私は系列の百貨店で20年以上働いていたこともあり、鈴木会長を尊敬もしていました。ですから、このような終わり方は残念な気持ちで一杯です。

鈴木さんが日本の小売業を変えた、稀代の天才経営者であることには間違いがないでしょう。

ご存知のように、社内の大反対を押し切り、アメリカからセブン-イレブンを日本に導入します。「商売はドメスティックなもの」と、おにぎりやおでんを売出し、銀行ATMの導入や最近は淹れたてコーヒーなど、どんどん我々のライフスタイルを変えてきました。まさに小売業のイノベーターです。


その中でも大きい変革が、「単品管理」という手法の確立と言えるでしょう。
簡単に説明すると、絶対単品の販売データと外部・内部環境の情報から、担当者自身が販売動向の仮説を立てて、発注数決定や売り場を変更する手法です。
これにより、従来の経験と勘と慣習が全てだった小売業に、データとロジカルな思考によるPDCAを可能にしました。また、従業員のモチベーションをあげ、併せて人材育成をも可能にする全く新しい手法です。

 

しかし、以前より私がお伝えしています「サービスとホスピタリティ」の概念の違いを考えた時、鈴木さんの限界が見えてきます。

以前コチラのブログでもお伝えしましたが、「サービス」とは、機能的満足を充足させる概念です。低コストでスピーディーに、誰にでも均等に最低限のレベルの満足を与える概念です。

単品管理を行うことで、品切れや機会販売ロスを無くし、高効率を追求できます。「サービス」には最適な手法です。

 

しかし、「ホスピタリティ」は情緒的満足の概念です。目の前にいる人が何を求めているのか、個々のお客様毎に読み取り、言われる前に提供する概念です。

 

コンビニで、情緒的満足を充足させる仕組はありません。

 

単品管理では、売れていない商品を「死に筋」と判断して、売り場から取り除きます。

4週売上0だとDアイテム(死に筋アイテム)として、ピックアップされ、排除する仕組みなのです。例えばどれだけ、その店の常連客が、2ヶ月に一回定期的に欲しがっていようが関係ありません。

そこにコンビニの限界があります。


翻って、人が介在しないネット通販。

Amazonなどで、気になる商品を見ると、その閲覧傾向から、欲しそうな商品がアチコチで掲示されるようになった経験がありませんか?閲覧していた商品が値下げされると、メールが配信されたりします。

ネット通販のほうが、実は先に「個客」対応が出来るようになってしまっているのです。

 

そして、セブン&アイの問題は、セブン-イレブンの手法を他のグループ会社、全業態にも強要したことにあります。

 

現に、私が働いていた百貨店でも単品管理が、一番大事な仕事でした。しかし、百貨店は明らかにコンビニと違う顧客のターゲットです。来店頻度も違います。ということは商品回転率も違います。当然、求められている品揃えやサービスも違います。品揃えで有れば、例え4週売れなくても、高額商品=見せ筋の展示が必要です。
顧客視点不在の、ホスピタリティ無き、百貨店は百貨店ではありません。

鈴木さんは、変化対応と言いながら、業態の違いによる変化対応を施策として明確にしなかったこと(少なくても私が在籍時は)。これが現在のイトーヨーカドー始め、グループ各社の不振から脱却できない最大の理由だと私は思っています。

 

円山にあるインド料理のお店ジャドプールです。北と南インド、両方の味が楽しめます。
写真は南インドスタイルの「ミールス」です。
写真を見ていると、また食べたくなりました。

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「マニュアルとホスピタリティの関係性①」の続きです。

マニュアルの目的の2つ目に、「業務改善」があります。

一度マニュアルを作成しても、世の中の環境は物凄い速度で変化します。
それに伴い顧客の要求や期待も常に上昇します。
その変化に対応するのが業務改善です。

ということは、マニュアルは一度完成すればOKではなく、そこから変化させる必要があります。
そして改善するためには、基準との差(ギャップ)が分からなくてはなりません。
基準があるからこそ、「差」が分かるのです。
マニュアルが作成され標準化されて無ければ、そのギャップを感じることが難しくなります。
現場を「観る」ことによって、基準との「差」を改善していくのです。
そして、その現場からの声を吸い上げる仕組みを作ることが大切です。

逆に云えば最初から完璧なマニュアルを作成するのでは無く、不完全な形で構わないので、とにかく作ってみることが大事です。

あるホテルの業務改善プロジェクトのコンサルをした時、マニュアルが全く無かったので作成することになりました。
皆さんも、PCで作成する時のソフトは、汎用性の高いワードを使用することが殆どだと思います。
しかし、出来上がってきたのはフォトショップという画像編集中心のソフトで作成されたものだったのです。
作成した本人は、誰もが分かりやすくするためビジュアル中心のマニュアルにしたかったのでフォトショップを使用したとのことでした。
しかし、そのソフトを使用できるのは本人一人だけです。
改善による改訂が容易に出来ないのです。
これではあっという間に現場で「使われない」マニュアルになってしまいます。


マニュアルを業務改善に繋げるメリットを、最大限に活かしている企業が「無印良品」です。
「ムジグラム」と呼ばれるマニュアルは13冊2000ページを超えます。
スタッフはそれを忠実に守るだけではなく、現場でこうした方がもっと良くなると思った事を常に改善提案できるのです。
沢山提案すると表彰されるそうです。
そうして「ムジグラム」はドンドン新しくなり、変化対応していくのです。
全ての現場から、より良い作業の方法が取り入れることで、より生きた「自分達のマニュアル」になります。そして遵守されるようになります。

そして、何故それがホスピタリティに繋がるのか。

業務改善を行うことで作業は効率化され「楽」に「早く」なります。
その空いた時間が、ホスピタリティを発揮するための時間になるからです。

忙しい中、気持ちを込めた会話をすることや相手のウォンツを探ることは不可能です。
如何に作業を効率良く適正化を行い、目の前の顧客だけと向き合うことに注力できる態勢にする。

これがマニュアルを作成し活用することがホスピタリティに寄与する、最大のメリットだと思います。

*滝川市の菜の花まつりに行ってきました。広大な江部乙丘陵地に、黄色の絨毯が広がります。
素晴らしい風景です。

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一昨年から、大変ご好評頂いている「さっぽろ観光客おもてなしセミナー」が、今年も始まります!

今年度も錚々たる講師陣(私以外)が勢揃いです!

 

私は昨年まで、ホスピタリティを行うために必要なビジネススキル全般をお伝えしていました。


しかし、今年は3年目の区切りの年でもあるので、ホスピタリティ活動の肝になる、リーダーにターゲットを絞ってお伝えします。

 

タイトルは「リーダーから始まるおもてなしの仕組みづくり~チームワークを高める会話力・会議力・教育力」。

リーダーがチーム全体のホスピタリティを向上させるために、必要とされるスキルを、具体的にお伝えするつもりです。


今年のセミナー、私がトップバッターなのです。
ということで、来月6月21日です。

観光に関わるリーダーの方で、ご興味がある方は、今からスケジュールを抑えてください。無料です。

お申し込みはコチラから。

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某自治体から「マニュアル作成研修」のオファーがあり資料作成中です。
しかし、「マニュアルを作ったことがある」と「マニュアルの作り方を教える」では大きく勝手が違います。当たり前ですが。
資料作成に大変な思いをしています。

私が普段ホスピタリティが重要と云いながら、何故マニュアル作成?という方も多いと思います。
ホスピタリティの書籍を読んでも、インターネットで「ホスピタリティ、マニュアル」で検索しても、「ホスピタリティ推進企業はマニュアルが無い」、「ホスピタリティを実践するにはマニュアルは不必要、いや寧ろ弊害である」等と書かれていることが殆どだからです。

そこで、以前「マニュアルとホスピタリティの間にあるもの」でも書きましたが、今回違う角度で「ホスピタリティとマニュアルの関係性」について書きたいと思います。

マニュアルとはなにかを改めて考えると、組織における「適正化された手順書」だと思います。簡単に云うと、全スタッフが「当たり前のことを当たり前に出来るようにする」ためのものです。

そして、その目的は2つあります。

一つ目は組織運営の経験の中で築いてきた、「暗黙知を知的資産に」することです。

その為には組織の基本方針や価値観が明確にされた上で(←これ大事!)、作業毎の具体的実施事項・手順・要求水準・ポイント・コツが記述されていなくてはなりません。
そうすることにより、スタッフ全員が同じレベルの業務が可能になるのです。
いわゆる「標準化」ということですね。

しかし、マニュアルには、もう一つの目的があります。

マニュアルを通じて業務改善を行うことです。

*次回マニュアルとホスピタリティの関係性②に続きます。

札幌では八重桜が満開です。これが散ると、札幌の桜シーズンも終わりです。

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先日、観光庁から発表された新しい観光ビジョンから「おもてなし」の文言が消えました。

「おもてなし」という抽象的な言葉が引き起こす、勘違いな行為の弊害は、何度かこのブログでも警鐘を鳴らしてきたつもりです。

「おもてなし」と「サービス」と「ホスピタリティ」、それぞれの言葉が定義されないまま、政策として発信されていたことが混乱を招きました。

その証拠に、各地各業種のセミナーで、「おもてなし」とはなんですか?「ホスピタリティ」とはどういう意味ですか?と訊いても、ほとんどの人が答えられません。
人間答えられないことは、正しい行動に移せないのです。

それに気づいて、政策からこの言葉が消えたのは正しいとは思います。今迄、あれだけ日本観光の重要な要素、と言っていたにも関わらずですが(笑)

 

只、私が怖いのは、国の政策から「おもてなし」の文言が無くなったからと、全国各地で上がっていたホスピタリティ向上の気運が止まってしまうことです。

確かに観光の専門家が云うように、おもてなしはコンテンツでは無いので、それ自体がインバウンドを誘引する要素にはならないでしょう。

 

しかし、問題は(以前も書きましたが)、ホスピタリティどころか、一般的な接遇すら出来ない観光地(特に北海道)の観光施設が沢山あり、現在においても一向に改善されていないこと。

もう一つは、インバウンドが約2千万人に急増と言っても、国内観光客(日帰り約3億宿泊約3億、計約6億人)のウェイトの方が、まだまだ高いということです。
日本人観光客にとっては、ホスピタリティの有無は生涯顧客化への大きなファクターになります。


日本人に対してさえ出来ないのに、どうしてインバウンドにだけ行うことが出来るでしょうか?

是非、関係者の方は、国の政策に文言が無くなったからホスピタリティ向上活動を止めるのではなく、交流人口を増やすためのインフラ整備だと思って、継続して頂きたいと思います。

 

 

GW後半は岩内の温泉宿に宿泊し、翌日は寿都のかき小屋で寿牡蠣を食べました。

北海道では珍しい、今時期しか食べられない、生しらす丼も美味しかったです。

神奈川県人だった時に、江ノ島で食べていたのはカタクチイワシで、ここのは小女子のもだそうです。甘みが強かったです。

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今朝のNHK「助けて!きわめびと」は、「落語に学ぶ雑談力」というテーマでした。

きわめびとは六代目の立川談笑さん。

雑談できないで悩んでいる人に、落語の話し方の技術を教えるのかと思いきや、全く違う内容のものでした。

雑談の極意の一つ目は「観察眼」。

今日の高座はどんなお客さまで、どんな話を聞きたいのか?
決まった対応では無く、反応を見ながら話を変えていくのです。

 

二つ目の極意は「話芸の真髄とは、相手との心のシンクロにあり」。

そこで例に出ていたのが、コンビニやファーストフードでの対応。マニュアルは一方的に言っていれば間違いは無い。しかし、そこには相手との心のシンクロは起きることはありません。
マニュアル対応で欠けるのが、「想像力」だと言うことを伝えていました。

 

まさに、私がいつも研修やセミナーで言っているホスピタリティのスタートは「笑顔で雑談すること」なのです。

相手が何を求めているのか?
我々は超能力者では無いので、ボーっと見ているだけではわかりません。

だから名宿と言われる宿のスタッフや女将は、何気ない会話が多いのです。(北海道の宿ではコレが圧倒的に少ない…)


だからこそ雑談しながら、相手を観察し、何を求めているのかさり気なく想像することから始めるのです。


GW前半は帯広へ行ってきました。

名物豚丼の名店といえば「とん田」です。大変な行列店なので、開店30分前に行くことをオススメします。

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私がコラム連載をしている、政策情報誌「プラクティス」第21号が発行されました。

 

特集も「動画で伝える地域の魅力」という、非常にタイムリーな記事です。

 

私のコラムは36ページにあります。

自治体職員の方だけでは無く、皆様に是非読んで頂きたい内容です。

 

お読みになりたい方はコチラをクリックしてください。


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今、九州新幹線のCMが話題と聞き、初めて見てみました。

と言っても、5年前の全線開業時のものです。

このCM、開業日前日に東日本大震災が発生したため、2日で放映が中止された幻のCMなのでした。

 

内容は、九州各地の住民が、ひたすら満面の笑顔で手を振るだけです。

JRの呼びかけに対し、1万人以上の沿線住民が集まって手を振ったのです。
有名なタレントも出てきません。カッコいいCGやCMソングも(失礼)ありません。

しかし、観たあとに何とも言えない温かい気持ちが残る、感動的なものでした。

ウェルカム感があります。ホスピタリティがあります。

そして「九州が一つになる」というメッセージが、強く伝わってくるのです。

これを見ていると、今震災で大きなダメージを受けていますが、必ず九州は力強く復活するでしょうと断言できちゃいます。

そんな力を持ったCMです。

 

で、北海道新幹線。

おめでたいムードも開業日までで、今は乗車率の低さや、JR北海道の経営悪化などのネガティブな報道が連日されています。

 

提案です。

今からでも良いので、道民一丸となっての住民参加型プロモーションが出来ないものでしょうか?

 

幾らネガティブなことを言っても、走りだしたのです。

他人事のように批判することは簡単です。

しかし、新幹線を北海道の負の遺産にすることは出来ません。

どうやったら北海道の観光や経済の活性化に寄与するのかを、皆で考えるべきだと思うのです。

そのためには、北海道に住んでいる我々が主役となってプロモーションすることが、自分事にする一つのキッカケになると思うのです。

あまり手遅れにならないうちに是非。

 

ひょんなことから何故か、私がコンセプト設定やらデザイン原案から関わりディレクションした、留萌開発建設部幌延河川事務所様のホームページが出来ました!(製作はデザイン会社デクスチャーさんです)
私がずっと関わっている「天塩かわまちづくり検討会」の事も掲載していますので、是非ご覧下さい!
また「濱野さんって、結局何やってる人ですか?」と言われそうですが…(^_^;)

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