日経新聞6月1日付けの朝刊の「プラス1」に掲載された「人生に役立つ相場格言」
からの加筆引用である。 |
金融相場で長年にわたって共有されてきた投資の格言である。山あり谷ありの修羅場
で揉まれており、人生の大きな決断に生かせるものも少なくない。人生にも役立ちそ
うな格言を選んで紹介する。「売買のコツと心得編」である。 |
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【売るべし 買うべし 休むべし】 |
「株式投資に売りと買いのどちらかしかない」と思うのは誤りで、休むことも大切な
要素なのだ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240623/16/office-sugimoto/bd/fc/p/o1280072015455013579.png?caw=800) |
年中、売ったり買ったりしていなければ 気のすまない人がいる。失礼な言い方だが、
そういうやり方で儲かっている人はいないのではないだろうか。 |
株式投資に売りと買いのどちらかしかないと思うのは誤りで、休むことも大切な要素
であると説くのが、この「売るべし 買うべし 休むべし」である。 |
損得に関係なく 一つの売買が終わったら一歩退いて市場の環境や相場の動向、そして
天下の形勢をゆっくり眺め回す余裕を持つ。この間に目のくもりを払拭して、心身の
コンディションを調整し、同時に投資資金を整えて、次の機会に備えるわけだ。 |
とにかく株式投資で無理をすれば、必ず敗れる。何らかの制約をおしてまで株式投資
をする愚は避けることだ。 |
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【相場は明日もある】焦りを戒めて、冷静さを促す格言である。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240623/16/office-sugimoto/90/71/j/o1200084615455016527.jpg?caw=800) |
相場は今日で終わりではなく、明日もある。焦って売買をせずに冷静になろう。保有
する銘柄が今日は上昇しなくても、次の日以降の需給や物色変化で上昇することも。 |
明日という言葉に抱くイメージは、日本と西洋では大きな違いがある。 日本のそれは
「明日は明日の風が吹く」や、「明日ありと思う心のあだ桜」などと、やや刹那的であって
ヤケ気味であるが、西洋では「明日は今日よりもっと良い日だ」と、明日を楽しみにする
風潮が強い。 |
株式投資で「明日」を見る場合は、日本的心情ではなく 西洋式でいきたいものである。
特に買いの場合は、この気持ちが大切になる。 |
みんなが一斉に買いついているときの相場は不自然なものである。その後に現れる相場
こそ、本来の姿だ。これを待って仕掛けることが成功の道につながるといえよう。
「相場は明日もある」とは、焦りを戒め、機会をじっくり待つことを教えた格言である。 |
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【株を買うな、時を買え】 |
投資対象である株を買う(選ぶ)ことよりも、投資をする時(時期やタイミング)を
選ぶことの方が重要である。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240623/16/office-sugimoto/51/b6/j/o0240024015455012093.jpg?caw=800) |
同じ優良株でも、やはり買い時を誤ると結果は思わしくないものだ。 |
「漁師は潮を見る」という。経験豊かな漁師なら気象のほかに潮流の微妙な変化を読み
取って、出漁の機会をつかむものだ。株式投資も同様なのである。
経験をつめば、ちょうど潮が満ちてくるのを感じるように 上げ相場到来を予知できる
ようになるという。むろんそれは、単なるカンではなく多種多様の指標や材料を的確
に分析した結果というべきだろう。 |
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【見切り千両】 |
含み損を抱えた際、損失が少ないうちに見切りを付けることは「千両の価値」がある。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240623/16/office-sugimoto/dc/b4/j/o0240024015455012451.jpg?caw=800) |
含み損を抱えた株式などに対して、損失の少ないうちに見切りをつけることは、千両の
価値があり、損失を拡大させないために、ある程度の損を覚悟で売買することには万両
の価値があるという例え。 |
投資で含み損(評価損)の状態にある場合、今後の反転を期待して保有し続けるのでは
なく、期待せずに手放して損切りするのが重要であることをいう。
これは、株式や債券,投資信託,商品先物,FXなど投資全般で参考になる格言(教訓)
であり、「見切り千両、損切り万両」と言うこともある。 |
一般に保有するポートフォリオやポジションに評価損が生じた場合、甘い期待で回復を
待ってずるずると保有し続けると、想定外に損失が大きく膨らむ可能性があるために、
早めに見切って(損切りをして)、損失を限定的なものに抑えることが重要になる。 |
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【利食い急ぐな、損急げ】 |
慌てて利食いをする必要はないが、損失は早めに切るのが得策である。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240623/16/office-sugimoto/2b/82/j/o0480036015455013082.jpg?caw=800) |
上げ相場の場合には、あわてて利食いする必要はない。 一時的に下がっても、儲け幅が
多少減ることぐらいですむ。 しかし、損をしているのに損失を確定しないと損はかさむ
ばかりになる。 |
利益が出ているときは、もっと値上がりする可能性があるので、急がずに 利益を伸ばす
べきである。逆に損失が出ているときは、早めに切って大損を避けるべきである。 |