金(カネ)は天下の回り物 | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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❝金(カネ)は天下の回りも物だ! ただ いつもこっちをよけて回るのが気にくわん❞
「イワン・ツルゲーネフ」の『猟人日記』より
「カネは天下の回りもの」とは、「お金は常に人の間を巡っているものだから、今は
持っていない人のところにも、そのうち巡ってくる。
お金は一箇所にとどまるものではなく、常に人から人へ回って世の中を絶えず動いて
いるものだから、今はお金がなくても、頑張って働いていればいつかは大金が回って
くるものである。「だからくよくよせずに、真面目に働くように…」という励ましの
言葉として使われている。
また、「今は大金があるかもしれないけれども、お金は回りものだから いつかは手を
離れていくかもしれない」という戒めの意味として使うこともあるようだ。
だから、「お金を一箇所にとどめていてはいけないぼだ!」と考えて、どんどん使う。
それは正しい考え方かもしれない。しかし『投資』であることが重要だ。『浪費』で
あってはならない。
てっきり「お金は使わないと流通しないからじゃんじゃん使っちゃおう!」、「ガン
ガンお金をつかっていこーぜ!」という意味かと思いきや、励ましの意味で使うこと
が多いようである。
小生は、「カネは天下の回りもの」とは、ことわざだと思っていた。
この言葉は、ロシアの文豪;「イワン・ツルゲーネフ」の『猟人日記』にあるという。
抑圧された貧しい農民を描き、後の農奴解放に繋がったとされる連作短編集である。
この言葉の教えには「二面性」がある。「金銭を持っていてもいつかは失う」という
戒めと、「カネはそのうち手にできる」という励まし。どちらにとるか。
「パーッといこう」と、呑兵衛調も俗にあるようだが、殆んどは後者であると、小生
は勝手に推測する。
 
閑話休題。今年の春闘の交渉結果によると、現時点の賃上げは過去最高水準だという。
全国では 4月の基本給の伸び率が実に29年6か月ぶりの高さになった由。とはいえ、
実質賃金は 最長の「25か月連続マイナス」であるそうだ。「物価の高騰に賃金上昇
が追いつかない」のだ。財布なしのキャッシュレス時代に、スマホを動かす指は固く
なるばかりという。
他方で、こちらは「環流」である。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件。これに
端を発した「改正政治資金規正法」が6月19日に成立した。実態解明、再発防止など
「政治とカネ」に真摯に向き合ったのか。透明度は増したのか。超低空飛行を続けてい
る岸田内閣支持率を見れば明らかだろう。
「ツルゲーネフ」の金言に続くのは、「ただ、いつもこちらを避けて回るのが気にくわ
ない」である。
古今東西、嘆息は同じであろう。「東海地方も梅雨入りした」せいばかりではないだろ
うが、あまりにもすっきりせずに、梅雨入りした日曜日の湿っぽいブログになった…。