「M&A」とは~ | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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「M&A」とは「Mergers(合併) and Acquisitions(買収)」の略である。
主に「企業の合併(二つ以上の企業が一つの企業になること)」や「企業
買収(ある企業が別の企業を買う)」をすることである。
「M&A」は、企業の吸収合併・新設合併や、株式・事業の一部 または 全
てを譲渡することに加えて、資本提携まで含めるケースもある。
「M&A」は、企業・事業の全部 または 一部の移転を伴う取引を包括的に
いう概念であり、狭義では 会社の支配権の移転を伴う取引のみをいうが、
広義では、支配権50%未満の取得に留まる「マイノリティ出資」や、既存
子会社の完全子会社化のような「支配権強化の取引」も含みうる。
具体的な手法としては、吸収合併、株式の取得・移管(TOB含む)、事業
譲渡、会社分割、合併などがある。広義には、合弁会社設立を含めた資本
提携や業務提携、OEM提携などを含む。
 
小生が愛読する日経新聞の6月10日付けの夕刊一面のコラム;「あすへの
話題」に掲載の「ミネベアミツミ会長CEO 貝沼由久氏の『M&A』」には、
なかなか興味をひかれたので、一部加筆の上で紹介する。
「M&A」は当社の重要な経営戦略の一つだ。急速に業容を拡大できると共
に買収した会社のシナジーを狙う。「M&A」は事業ポートフォリオの組み
替えにも資する。
当社は創業以来 57件のM&Aを成立させた。経営が芳しくなかった会社も、
買収後すべて黒字化しており、比較的うまくいっていると思う。高い買い物
なので、失敗はできない。失敗をしないためには高値掴(づか)みをしない
ように気を付けている。入札ではしばしば負けるが、惜しくはない。
「買収後の統合作業」は大切である。人材面では、買収された会社の従業員
を全く平等に扱うことで、士気を高めている。買収された企業の人材には目
が届きにくいので、「手柄をたてて目立ってほしい」と常日頃言っている。
彼らから、将来ミネベアミツミの社長がでても全く驚かない。
M&Aには多大な困難を伴うが、意外な喜びもある。「きらりと光る事業」を
みいだすことだ。例えば2017年のミツミ電機との経営統合による 半導体
との再会だ。
当社は1980年代にDRAMDRAM半導体事業に進出した後、多額の損失
を計上して撤退している。私はミツミ半導体の事業売却すらも検討した。
しかし、経営統合を進める中で、アナログ半導体の高い成長性を発見した。
その後、3つの半導体事業を買収して、いま半導体事業は売上・利益ともに
ミネベアミツミの大黒柱の一本になってきた。これも醍醐味だ。
「M&A」は 時間を超越する会社成長の重要な手段であり、日本の大企業
がもっと積極的に、そして上手に他国の優良企業を買収すれば、日本の未来
はもう少し明るくなると思う。