「オーロラ」の原因は恐ろしい太陽フレア | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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太陽表面の黒点が大規模な爆発を起こす「太陽フレア」が5月8日から連続して発生し、
北海道などで「オーロラ」が観測された。5月11日夜には、北海道に加えて本州でも
赤い夜空の撮影報告が相次ぐなど、広範囲に「オーロラ」とみられる現象が観測された。
「フレア」に関連して通信障害が起きる恐れもあって、「情報通信研究機構」は 注意を
呼びかけているが、当初警戒された「全地球測位システム(GPS)や通信への大きな
影響」は生じていないものとみられる。
情報通信研究機構によると、最大級の「Xクラス」の太陽フレアが5月8日から13日
までに計9回発生した。放出された「電気を帯びたガス(プラズマ)」が 5月11日
午前1時半頃から、地球周辺に到来した。
「太陽フレアの後に、オーロラが現れるの」は、フレアに伴って放出されるプラズマに
含まれる高いエネルギーを持った電子が、地球表層の大気中に降り注ぎやすくなる為だ。
大気中の酸素原子や窒素分子にこの電子がぶつかると、高いエネルギーが 原子や分子に
移って非常に不安定な状態になる。安定した元の状態に戻ろうとして 余分なエネルギー
を光として放出することで、オーロラが観測される。
オーロラは主に北極圏や南極圏で見られるが、この影響で5月10日以降、赤いオーロ
ラが欧州や米国、中共など中緯度帯で撮影された。これほど低緯度でオーロラが見られ
るのは2003年に滋賀県などで観測されて以来 約20年ぶりの規模とみられる由。
太陽活動は約11年周期で強弱を繰り返していて、来年;2025年にかけては極大期
に当たり、活発な状態が続く可能性があるという。
世界各地でオーロラが観測されている。5月11日夜には、北海道や石川県輪島市でも
空を赤く染める現象が撮影された。太陽表面で起こる大規模な爆発現象;「太陽フレア」
が原因とみられる。電気を帯びた粒子が大量に放出され、地球の大気にぶつかって発光
したものだ。
オーロラは古来、日本のさまざまな文書に記録されてきた。とりわけ京都で見つかった
古書に記述のある1770年9月のオーロラは、史上最大級だったとみられる。現代語
に訳すと「空の半分が赤気に包まれた」などと当時の人々の驚きぶりが伝わってくる。
ただ、生活が脅かされたわけではない。
電気や通信といった文明の利器に頼り切った現代社会ではそうはいかない。100年に
1度程度の巨大な太陽フレアが発生した場合、地球の磁場が大きく乱れることで、送電
網に異常が生じ、広域で停電が発生する可能性がある。スマホや無線が断続的に使えな
くなり、航空機や船舶の航行も難しくなる。「11年周期で強弱を繰り返している太陽
フレア」の次のピークは、来年であるという。
オーロラ発生のメカニズムを少しでも知れば、科学者ならずとも、「きれいだな~」と、
のんびり眺めていられなくなる。
 
小生が愛読する日経新聞5月14付けの朝刊コラム;【春秋】から一部抜粋し加筆の上で
引用して紹介する。
「太陽フレア」の報道に接した。太陽表面の爆発現象であり、先日から 大規模な発生が
相次いだ。その影響で「オーロラ」が広く現れ、北海道の夜空も赤く染まった。「太陽
のごく軽いおなら」といったところか。天体ショーだけなら歓迎だが、人工衛星を壊す
こともあるそうで侮れない。
地球上のエネルギーは、そもそも殆んどが太陽に由来する。石油や石炭だって 光合成を
軸とする生物活動が蓄えたもので、太古の太陽エネルギーの塊(かたまり)である。
潮の満ち引きには太陽の引力が関わるし、気象現象の源は日射で生じる対流だ。初夏の
薫風もお日様が吹かせていると思うと、どこか不思議な心持ちがする。
何よりも、太陽の僅かな動静に左右されるにつけ、地球とはいかに繊細なバランスの上
にあるものかと痛感するのだ。この奇跡の住処(すみか)を、人は痛めつけてきた。
もう猶予はない。眼前の環境危機に全力で挑むほかあるまい。