「おざなり」と「なおざり」考 | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

尾張エクセルの「日々精進ブログ」

木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

「おざなり」と「なおざり」。いずれも同じ4文字で構成されて、意味合いも「いい
かげん」なイメージが共通している。どこがどう違うのか、区別するのは難しい。
「おざなり」は、「その場のがれで誠意のないさま。間に合わせ」の意味である。
「なおざり」は「深く心にとめないさま。本気でなく、通りいっぺん」とされている。
「おざなり」には、「いい加減にでも何らかの適当な対応をする」という意味がある。 

例えば部屋の掃除を頼まれたのに、掃除をしたはいいものの、「ものすごくいい加減
に適当にやっていた」というときには「おざなり」だ。ここで、「適当ではあっても、
一応やっている」というのがポイントである。 
一方で「なおざり」には、成り行きにまかせるままで 「ほとんど 何の対応もせずに、
いい加減にほっておく」という意味がある。「ほっておく」というのがポイントだ。 
先の掃除の例でいくと、掃除を頼まれたのにもかかわらずに、「ほったらかしにして、
何もやっていない」というときは「なおざり」である。 

双方に無責任な印象はあるが、まだ判然としない。そこで 「子どものしつけ」を例に
挙げてみよう。
「おざなり」は、熱心ではないものの、一応はしつけをする。
「なおざり」は、しつけ自体をほったらかしにすることである。
「いい加減にその場を取り繕う」という意味では「おざなり」を、成り行きにまかせる
ままで、いい加減なままでほっておくというときには「なおざり」を使う。
同じ適当であっても、「おざなり」の方がまだ何かやる気を見せている気がする。
「おざなり」に済ますことはできても、「なおざり」に済ますことはできないのである。