| 自民党は４月４日に、派閥の政治資金問題をめぐる処分を発表した。安倍派（清和 政策研究会）座長の塩谷立氏、参院安倍派会長だった世耕弘成氏に「離党勧告」を 科した。下村博文氏と西村康稔氏には「１年間の党員資格停止」の処分を下した。 これを受けて、世耕氏は４月４日に、自民党を離党した。 |
| この処分は、自民党本部で開いた「党紀委員会（逢沢一郎委員長）」が決定した。 |
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安倍派幹部や、政治資金収支報告書の不記載が「２０１８～２０２２年の５年間で ５００万円以上にのぼった議員」ら計３９人が審査対象になった。 |
しかし、実態解明ないままの党内処分には批判の声もあるようだ。当然だろう。 |
| 自民党の処分は、８段階に分かれる。最も重いのが「除名処分」である。塩谷氏と 世耕氏に科された「離党勧告」は、「除名」に次ぐ重さにあたる。 処分の軽重によって、その後の議員活動には、天と地の差が生じるのである。 |
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高木毅氏は「党員資格を半年停止」の処分になった。松野博一氏と 萩生田光一氏、 二階派（志帥会）事務総長だった武田良太氏ら9人は、１年間の「党役職停止」の 処分になった。また「戒告」は１７人にのぼった。 |
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ところが、岸田文雄首相と二階俊博元幹事長は、党紀委員会による処分対象からは 外れた。「処分なし」なのである。 |
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| 個人では、不記載額が最多の約３５００万円で、党幹事長時代に手にした４７億円 もの政策活動費の使途に疑義が残るにもかかわらずに、不問に付されたのである。 |
| 二階氏は３月下旬に、政治資金問題で政治不信を招いた責任をとって、「次期衆院 選には出馬しない」という意向を表明した。 |
| 二階氏について、茂木幹事長が「衆院選不出馬の判断を重く受け止めて、審査要請 はしない」と強調したことには首を傾げる小生である。「だから、無罪放免だ」と いう処分は、明らかにおかしいであろう。理不尽である。 |
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| また、自民党の総裁であり、岸田派の領収であった岸田首相が、「自らの処分」を 見送っことは、小生は不公平だと感じる。 |
| 岸田派の会計責任者は、報告書の虚偽記載で有罪となっている。岸田氏は、「所属 議員に資金が渡っていない」と説明したのだが、国民には「身勝手な理屈」としか 映らないだろう。 |
| 党内の有力者に配慮した処分の全体像からは、９月の総裁選で再選を狙う岸田氏の 保身と打算が透けて見えるようである。 |