「樺太」と「サハリン2」の接収に… | 尾張エクセルの「日々精進ブログ」

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木曽の清流に映え、心触れ合う躍動都市;愛知県一宮市に活動拠点を置く、尾張エクセルです。保守政権を応援しつつ、経済・社会・軍事防衛まで、地域や国内、海外の気になる出来事や話題を、独断と偏見溢れる一味違った目線でブログ提供します。

自衛隊の活動・安全保障問題全般を伝える、安保・防衛問題の専門紙;『朝雲』の7月14日
号のコラム『朝雲寸言』から、一部抜粋して加筆の上で引用して紹介する。
かつて その島は「樺太(からふと)」と呼ばれた。樺太(サハリン)は、北海道の北に位置する
南北に細長いロシア最大の島である。
江戸時代末期に、間宮林蔵によって踏査され、間宮海峡で大陸とは隔絶した島であることが
判明した。当時の樺太(サハリン)に、ロシア人は一人もいなかった。
江戸末期に、その帰属は帰棚上げされたものの、1875(明治8)年;「千島樺太交換条約」
でロシアの領土となり、日露戦争後に北緯50度以南の「南樺太」は日本の領土となった。
その後、1945(昭和20)年8月6日に、「ヤルタ密約」を受けて、ソ連は 「日ソ中立条約」を
一方的に破棄して、日本へと侵攻した。すでに終戦の詔を聞いた避難民1万5千人が集まる
真岡港にソ連軍が上陸した。
その狙いは、日本本土への引き揚げを阻止し、北海道侵攻への拠点を構築することだった。
民家の屋根には 白旗が掲げられ、駅前には赤十字の救護所が開設されていたが、ソ連軍
の空爆が繰り返され、多くの民間人が犠牲になった。真岡郵便局員の女性職員らは、最後
の電報を打ち、集団自決した。

 

閑話休題。樺太(サハリン)周辺に、天然ガス等の地下資源が豊富に埋蔵されていることは、
従来から知られていたことである。ソ連崩壊後、日本を含む多国籍の合弁企業体が、ロシア
で初めての天然ガス液化プラント;「サハリン2」を建設したのは2009年のことである。
先日、プーチン大統領が「サハリン2」の接収を決定した。ウクライナ侵攻に対する経済制裁
の報復とみられている。
「国家が約束を守るか、そうでないか」は、その国の歴史を見れば明らかである。・・・