介護事業所の経営者の皆様、こんばんは。
介護労務コンサルタント(社会保険労務士、介護福祉士)の松岡勇人です。
名前を間違えると・・・
自分の氏名を間違えて記載されたり、間違った読み方をされて、ムカッと気分を悪くした経験はありませんか?
間違えようのない氏名の方でなければ、おそらく一度くらいは自分の氏名を間違えられた経験があるでしょう。
一般常識をお持ちの方にとっても、人様の氏名の綴り方・読み方は大変難しいものです。
そうでない方にとってはなおさらです。
でも、氏名を間違えるのは、大変失礼なこととの認識が必要ですよ!
その場限りの失礼だけならまだしも、のちに間違いが大変なことになってしまうこともあり得ます。
以前、世間を騒がせた消えた年金問題も氏名の間違いが大変なことになってしまった一例です。
消えた年金の原因は色々とあったようですが、旧・社会保険庁(現・年金事務所)でパソコン導入時に氏名の入力ミスが一要因として挙げられ、当時「社会保険庁が入力ミスを犯した!」と旧・社会保険庁(現・年金事務所)にとっては悪い報道が一方的にされてしまいました。
しかし、実際には、届け出た側にもおそらくミスは多々あったと思います(例えば、間違ったフリガナを振って届け出たとか、間違った漢字で届け出たとか・・・)。
消えた年金の原因が旧・社会保険庁(現・年金事務所)、または届け出た側のいずれにしろ、人間ですから、細心の注意を心がけても、失敗は起します。
したがって、「入力上のミス」または「届出ミス」と処理することもできるのかもしれませんが、お金(年金)も絡むことなので、そう簡単に済ませてもらっては困りますよね!
介護の現場に目を向けてみると、似たようなことが起きてますよね?
例えば、同じ施設内でご利用者さまの名前を間違えて、誤薬や間違った配膳をしたという報告を介護事業所の経営者の皆様は受けているハズです。
消えた年金のときはお金が支給されないことにより、高齢者の独居であれば、結果的に食べるものも食べられずに餓死も考えられます。
誤薬や間違った配膳の場合は、大事に至らなければよいですが、最悪の場合、即死亡なんてことも十分に考えられます。
そして介護訴訟・・・。
「人間ですから、細心の注意を心がけても、失敗は起します!」では済まされない事態にもなり得ます。
しかし、名前を間違えたことによる失敗は必ず起きます。
特にこれから新卒を迎え、OJT等をしっかりとしても、ひとり立ちした頃が一番危険です。
あと2週間で新年度。
新卒を迎える前に、職員間で過去の色々な失敗例を一度振り返ってみる2週間にしてみては如何でしょうか!
今号もご覧いただき、ありがとうございました。次号もよろしくお願いいたします。