「JR福知山線脱線事故からのあゆみ〜ふたつの鼓動」出版のご案内 | 小椋聡@カバ丸クリエイティブ工房

小椋聡@カバ丸クリエイティブ工房

兵庫県の田舎で、茅葺きトタン引きの古民家でデザイナー&イラストレーターとして生活しています。
自宅兼事務所の「古民家空間 kotonoha」は、雑貨屋、民泊、シェアキッチン、レンタルスペースとしても活用しています。

コトノ出版舎」で最初に取り扱う書籍のご案内です。

事故から10年目にどうしても形に残しておきたかった内容ですが、諸般の事情によって実現することができませんでした。そのまま放置したままにすると、将来、絶対に後悔するだろうと思いましたので、自分で出版舎を作って出版をするという方法をとることにしました。この書籍では妻が半分以上執筆していますし、私の直接的な事故体験を伝えるための内容ではありません。これまで、個人での仕事で社会の中で様々な困難の中にいる方たちに接する機会がありましたが、彼らの多くは取材をされるわけでもなく、表立って声をあげられる訳でもなく、声なき声を抱えながら社会の中で苦悶しながら生きています。その最たるものが私の妻の声だと思っています。電車に乗っていた訳ではない彼女が、なぜ生涯治らないと宣告された病気を抱えることになったのでしょう。彼女は心が弱い人なのでしょうか?私はそうは思いません。そのことこそが、この書籍をどうしても残したかった理由のひとつです。

私が会社を辞めて、今、この場所を選んで生活をしているのも、生き急いでいるようにいろんなことに取り組んでいるのも、根っこになっている部分は13年半前のこの事故に起因するものだと思っています。事故から10年目から3年半の時間が経過しましたが、これをやり終えると自分の中での大きな課題がひとつ終わります。

現在困難の中にある方、もしくはこれからいろんな事件事故や災害などで苦しい状況に追い込まれるかもしれない方、苦難の中にいるときはもう二度と笑える日は来ないように思ってしまうものですが、人生は決して捨てたものではないということを感じ取ってもらえたら嬉しく思います。二人でたくさんの時間をかけて作り上げてきた書籍です。ご一読頂けると幸いです。

 

https://kotono-design.com/news/kotono-publishing_futatsuno-kodo_book/