こちらも新進気鋭のヴァイオリニストである。その﨑谷直人 さんが第一ヴァイオリンを担うウェールズ弦楽四重奏団は、2008年9月のミュンヘンADR国際音楽コンクール・クァルテット部門で見事第3位に入賞。日本人のみで構成するクァルテットとしては、東京クヮルテットに続く38年ぶりの快挙となった。
名伯楽ザハール・ブロンにケルンで薫陶を受け、その後ジェラール・プーレやパリ管のコンマス、ドガレイユにも学んだ。ヨーロッパにいた頃は、(人には言えない・笑)いろんな体験をしたそうだが、今はそれが彼の音楽に幅を持たせているのは間違いない。その後帰国して桐朋学園音大ソリストディプロマに学んでいて、上記の栄誉を得た。
弦楽専門誌「サラサーテ 」のインタヴューでお会いしたが、、何年か前にチェリストの新倉瞳 さん、ピアノの三又瑛子さんとトリオを組み、山梨での私の講座に出演してくれたこともあって、何だか懐かしかった。
そして今度はメンバーを一新したウェールズSQで、今年4人ともにバーゼル音楽院弦楽四重奏科に留学する。ソリストを目指すヴァイオリニストがほとんどの中で、本当に貴重な存在だ。留学を終えたとき、どんなクァルテットになるのか、楽しみで仕方がない。