昨日は休みでしたが、自宅に帰らなかったので暇を持て余しておりました。
なのでちょっと昔ばなしを書きましたのでご覧ください。
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まだ16歳の頃。
私は関西にある山々の林道を駆け巡っていたオフロードバイク少年でした。
そして数か月後に控えたアメリカ留学の前に、最後の単独キャンプ&バイクツーリングに出かけようと思ったんです。
目的地は長野県の白樺湖周辺にある林道沿いにあるキャンプ場。
当時愛読していたオフロードバイク雑誌で紹介されていた場所でした。
私は乗っていたバイクは125ccだったので高速道路は走れません。
大阪ー京都ー滋賀ー岐阜ー長野
全て一般道を走行して行きました。
当時の日本には国道沿いにドライブインがあったり、Hな本の自動販売機があったりと色々な意味でワクワクドキドキなツーリングでした。
大阪を出発して約12時間後やっと目的地に到着。
ぶっ通しの走行だったので結構疲れていましたが、そこは16歳の体力。
テントを設営した後すぐ近くの林道を走りに行きました。
天候は生憎の雨。
数個ある林道の一つを山の上へ上へを走っていると突然目の前に林道を歩いているずぶ濡れの男女カップルが現れました。
しかも男性はスーツ姿で女性はワンピースにハイヒール(パンプスだったかも)。
最寄りの文明エリアである白樺湖まではバイクで20分以上の場所。
「こんな山奥で、しかもこんな格好で何やってんだ?」と思ってたら男性が私に向かって手招き。
近寄ると男性が「申し訳無いんだけど彼女を後ろに乗せて下まで連れて行ってあげてくれないかな?」と.......
「別にいいですけどオジサンはどうするんですか?」と聞いた。
そしたら「俺は自分で何とかするから大丈夫」と言って私に5千円を手渡して来た。
貧乏金無しの私は「いや大丈夫ですよ」と言いつつ、手を伸ばしていた。
「なんか変だな...」と思いつつもまだ若かった私はそれ以上深く考えずにその女性を後ろに乗せて下界まで連れて行ったんです。
下に到着してバイクを降りた時、手で顔を隠しながら「ありがとう」とだけ言って去って行かれました。
後から考えるとこの女性、後ろに乗っている最中ずっと鼻を啜っていたんですが多分泣いていたんでしょうね。
私はせっかく下まで戻って来たのだからガソリンを入れようを思い、近くのガススタでガソリンを入れました。
もちろんあの男性から貰った5千円で。
そしていま下って来た林道を再アタック。
一本道なので途中あの男性に出会うだろうなと思っていたのですが姿が見当たらず。
とうとう林道の終点まで来てしまいました。
途中すれ違ったバイクや車はありませんでした。
その後私はキャンプ場に戻ってご飯の用意。
自然の中で食べるレトルトパックのご飯と焼き鳥の缶詰。
それだけでもごちそうでした。
固形燃料で沸かしたお湯で入れたインスタントコーヒーも美味しかったのを覚えています。
翌日、大阪へ向かって出発。
本当はあと数日居たかったけど金欠少年だったので......笑
12時間以上かけて無事大阪に到着し、家で入ったお風呂がとても気持ち良かったのを覚えています。
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あれから34年。
昨日、ふとあの二人の事を思い出したんです。
どうしてあの時、あんな格好で、あの場所にいたのか?
どう考えても場違いの場所に居た二人。
そしてあの男性はどこへ消えたのか?
あの男性が言った「俺は自分で何とかするから大丈夫」が今更だがとても気になる。
今考えるとあの二人はあそこで心〇するつもりだったのかなと?
どうみても楽しそうじゃなかったし........
以上、私が昔体験した不思議な話でした。
おしまい。